
💴従業員20人以下の会社が今すぐできる福利厚生チェックリスト10:福利厚生で賢く節税する経営者の裏技③
はじめに:「うちの会社、福利厚生で損してない?」
「従業員が少ないから、福利厚生なんて関係ない」
「大企業じゃないから、そんな余裕はない」
税理士事務所で働いていると、こんな声をよく耳にします。
でも実は、従業員20人以下の小さな会社こそ、福利厚生費を活用すべきなんです。
なぜなら、少人数だからこそ:
制度設計がシンプルで済む
全員に公平に適用しやすい
効果が目に見えやすい
管理コストが少ない
実際に、私が担当している顧問先の中でも、従業員10名以下の会社で年間100万円以上の節税効果を上げているケースが多数あります。
今回は、そんな小規模企業が今すぐチェックできる福利厚生の活用ポイント10項目をリスト化しました。各項目をチェックして、あなたの会社の「福利厚生活用度」を確認してみてください。
このチェックリストの使い方
採点方法
✅ 実施済み:2ポイント
△ 一部実施:1ポイント
✗ 未実施:0ポイント
評価基準
18-20ポイント:福利厚生マスター!
14-17ポイント:上級者レベル
10-13ポイント:平均的
6-9ポイント:改善の余地大
0-5ポイント:今すぐ対策を!
それでは、早速チェックしていきましょう!
【チェック1】食事補助制度は適切に運用できていますか?
✅ 完璧な状態
月額3,500円以内で会社が食事代を補助している
従業員が食事代の50%以上を負担している
就業規則に食事補助の規程が明記されている
法人契約でお弁当屋やレストランと提携している
△ 改善の余地あり
食事補助をしているが、金額や負担割合が曖昧
口約束で運用しており、規程化されていない
✗ 未実施
食事補助制度がない
現金支給になっている
実例:H社(従業員12名)の場合
近所のお弁当屋と法人契約を結び、500円のお弁当を従業員300円・会社200円の負担で提供。
年間効果:約32万円の福利厚生費計上
節税効果:約9.6万円
今すぐできるアクション:
近隣のお弁当屋に法人契約の相談
就業規則への食事補助規程追加
従業員への制度説明
【チェック2】通勤手当を最大限活用できていますか?
✅ 完璧な状態
電車通勤者には定期代の実費(月15万円まで)を支給
車通勤者には距離に応じた適正額を支給
通勤経路の合理性を確認している
支給基準が就業規則に明記されている
△ 改善の余地あり
一律支給で実費との乖離がある
支給基準が不明確
✗ 未実施
通勤手当を支給していない
給与に含めて支給している
実例:I社(従業員8名)の場合
従来一律月1万円支給だったが、実費精算に変更。
平均支給額:月1.2万円に増加
でも全額非課税のため、従業員の手取りが実質アップ
会社の節税効果:年間約7万円
今すぐできるアクション:
各従業員の実際の通勤費を調査
非課税限度額の確認
支給基準の見直し
【チェック3】健康管理制度は充実していますか?
✅ 完璧な状態
年1回の健康診断費用を全額会社負担
インフルエンザ予防接種も会社負担
人間ドックや特定の検診費用も補助
産業医や健康相談サービスとの契約
△ 改善の余地あり
法定の健康診断のみ実施
一部の健康管理サービスのみ提供
✗ 未実施
健康診断を従業員個人負担にしている
健康管理への会社としての取り組みがない
実例:J社(従業員15名)の場合
基本健康診断に加え、希望者には人間ドック費用5万円まで補助。
年間費用:約45万円
節税効果:約13.5万円
副次効果:病気による欠勤が前年比30%減少
今すぐできるアクション:
現在の健康診断費用の確認
近隣医療機関との法人契約検討
従業員の健康ニーズ調査
【チェック4】レクリエーション制度を適切に実施していますか?
✅ 完璧な状態
年2回以上の社内イベントを実施
全従業員が参加対象(参加率50%以上)
1人当たり年間8-10万円程度の予算
イベント内容と費用を適切に記録
△ 改善の余地あり
年1回程度のイベント実施
一部従業員のみの参加
✗ 未実施
社内イベントを実施していない
個人的な付き合いのみ
実例:K社(従業員9名)の場合
四季ごとのイベントを計画的に実施:
春:お花見(1人5千円)
夏:BBQ(1人8千円)
秋:1泊旅行(1人6万円)
冬:忘年会(1人1万円)
年間総額:67.5万円、節税効果:約20万円
今すぐできるアクション:
年間イベントカレンダーの作成
従業員へのイベント希望アンケート
会場や業者の事前リサーチ
【チェック5】慶弔見舞金制度はありますか?
✅ 完璧な状態
結婚・出産・病気・不幸等の見舞金規程がある
支給基準が就業規則に明記されている
過去の支給実績を適切に記録
社会通念上妥当な金額設定
△ 改善の余地あり
制度はあるが支給基準が不明確
その都度判断している
✗ 未実施
慶弔見舞金制度がない
個人的なお付き合いのみ
実例:L社(従業員6名)の場合
慶弔見舞金規程を整備:
結婚祝い:3万円
出産祝い:2万円
入院見舞い:1万円
香典:3-5万円
年間平均:約15万円、節税効果:約4.5万円
今すぐできるアクション:
慶弔見舞金規程の作成
支給基準の設定
就業規則への盛り込み
【チェック6】研修・教育制度を活用していますか?
✅ 完璧な状態
業務関連の研修費用を会社が負担
資格取得支援制度がある
外部セミナーや講習会への参加を推奨
年間予算と支援基準が明確
△ 改善の余地あり
一部の研修のみ会社負担
支援基準が不明確
✗ 未実施
研修費用は個人負担
教育への投資をしていない
実例:M社(従業員11名)の場合
1人当たり年5万円までの研修・資格取得費用を補助:
年間総額:約40万円
節税効果:約12万円
副次効果:従業員のスキルアップで売上20%向上
今すぐできるアクション:
業務関連資格のリストアップ
研修支援制度の設計
年間教育予算の設定
【チェック7】制服・作業服を適切に経費化していますか?
✅ 完璧な状態
業務用制服を会社が支給
明らかに「制服」と分かるデザイン
支給基準と管理方法が明確
定期的な更新・メンテナンス
△ 改善の余地あり
制服支給はあるが、私服と区別が曖昧
支給基準が不明確
✗ 未実施
制服の支給なし
服装は完全に個人任せ
実例:N社(製造業・従業員14名)の場合
作業服一式を会社支給に変更:
初期費用:1人3万円×14名=42万円
年間維持費:約20万円
節税効果:年間約18万円
今すぐできるアクション:
業務用制服の必要性検討
制服業者への見積もり依頼
支給・管理規程の作成
【チェック8】福利厚生の記録管理は適切ですか?
✅ 完璧な状態
福利厚生費専用の帳簿がある
領収書・契約書を年度別に整理保管
参加者リストや利用実績を記録
税務調査に備えた書類準備
△ 改善の余地あり
記録はあるが整理が不十分
一部の書類が不備
✗ 未実施
福利厚生の記録管理ができていない
領収書等の保管が不適切
重要な保管書類チェックリスト:
就業規則(福利厚生規程)
各種契約書(お弁当屋、スポーツクラブ等)
領収書・請求書の原本
参加者リスト(社員旅行、イベント)
福利厚生費台帳
月次利用実績表
今すぐできるアクション:
福利厚生関連書類の整理
専用ファイルの作成
記録管理ルールの策定
【チェック9】社宅・住宅関連の制度はありますか?
✅ 完璧な状態
社宅制度または住宅手当制度がある
適正な家賃設定と徴収を実施
契約形態が税務上適切
規程が整備されている
△ 改善の余地あり
制度はあるが運用が不適切
税務上のリスクがある
✗ 未実施
住宅関連の制度がない
従業員の住宅は完全に個人負担
実例:O社(従業員7名)の場合
役員社宅制度を導入:
月額家賃20万円のマンション
役員負担4万円、会社負担16万円
年間節税効果:約60万円
今すぐできるアクション:
住宅関連のニーズ調査
社宅制度の検討
税理士への相談
【チェック10】福利厚生の年間計画はありますか?
✅ 完璧な状態
年度初めに福利厚生の年間計画を策定
予算配分と実施時期が明確
四半期ごとに実績レビュー
従業員ニーズを定期的に調査
△ 改善の余地あり
大まかな計画はあるが詳細が不明確
計画はあるが実行が不十分
✗ 未実施
年間計画がない
場当たり的な実施
年間計画の例(従業員10名の場合):
4-6月(第1四半期)
新年度歓迎会:5万円
健康診断実施:15万円
7-9月(第2四半期)
暑気払い:8万円
夏季賞与(旅行券):30万円
10-12月(第3四半期)
社員旅行:60万円
インフル予防接種:5万円
1-3月(第4四半期)
忘年会・新年会:15万円
年度末慰労会:5万円
年間合計:143万円 節税効果:約43万円
今すぐできるアクション:
来年度の福利厚生予算設定
年間イベントカレンダー作成
従業員ニーズアンケート実施
あなたの会社の福利厚生活用度は?
採点結果をチェックしてみましょう
18-20ポイント:福利厚生マスター!
素晴らしい!あなたの会社は福利厚生を最大限活用できています。この調子で継続し、さらに上級テクニックにチャレンジしてみてください。
14-17ポイント:上級者レベル
とても良い状態です。あと少しの改善で完璧な福利厚生制度になります。未実施の項目を優先的に検討してみてください。
10-13ポイント:平均的
基本的な制度は整っていますが、まだまだ改善の余地があります。特に記録管理と年間計画の部分を強化することをお勧めします。
6-9ポイント:改善の余地大
福利厚生の基本ができていない状況です。まずは食事補助や健康管理制度から始めることをお勧めします。
0-5ポイント:今すぐ対策を!
福利厚生による節税機会を大きく逃している可能性があります。今すぐにでも基本的な制度の導入を検討してください。
小規模企業が福利厚生で成功する3つのコツ
コツ1:完璧を求めず、段階的に始める
P社(従業員5名)は、最初は食事補助だけから開始。効果を実感してから徐々に他の制度を追加し、2年で年間80万円の節税効果を実現しました。
コツ2:従業員の声を聞く
Q社(従業員13名)は、年2回の従業員アンケートで制度の改善点を収集。満足度の高い制度に集中することで、限られた予算で最大の効果を上げています。
コツ3:記録管理を怠らない
R社(従業員9名)は、福利厚生専任の事務担当者を決めて記録管理を徹底。税務調査で一切の指摘を受けず、安心して制度を運用しています。
まとめ:小さな会社こそ、福利厚生で差をつける
10項目のチェックはいかがでしたか?
「思ったより実施できていないことが多かった」
「こんなことも福利厚生費になるなんて知らなかった」
そんな気づきがあったのではないでしょうか。
従業員20人以下の小規模企業だからこそ、福利厚生による差別化が重要です。
大企業と給与額で勝負するのは困難でも、「働きやすさ」「会社の温かさ」で勝負することは十分可能です。そして、それが節税にもつながるなら、やらない理由はありませんよね。
今回のチェックリストで点数の低かった項目から、ぜひ一つずつ改善を始めてみてください。
きっと半年後には、従業員からも税理士からも「素晴らしい会社ですね」と言われるようになっているはずです。
「チェックリストは全てクリアしたけど、もっと高度な節税法を知りたい」という方へ
今回のチェックリスト10項目は、福利厚生活用の「基本中の基本」です。これらをマスターした方は、いよいよ上級者向けの節税テクニックにチャレンジする準備が整いました。
例えば:
役員社宅制度による年間100万円超の節税法
レクリエーション費用の上限を最大活用する戦略的計画
税務調査で絶対に否認されない制度設計のコツ
慶弔見舞金制度を使った従業員ライフサポート術
これらの高度なテクニックについては、税理士事務所での実務経験で培った全ノウハウを詰め込んだ記事で詳しく解説しています。
基本をマスターして、次のレベルを目指したい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。チェックリスト10項目を遥かに上回る節税効果を実現する方法を、具体的な事例とともに全て公開しています。
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