
秩父宮で、ラグビーを観た
昨日の日曜日、秩父宮ラグビー場に行ってきた。
リーグワン ディビジョン1、最終節。
サントリー・東京サンゴリアス対リコー・ブラックラムズ東京。
初夏の日差しの中、ぼくは秩父宮ラグビー場の北の隅っこで試合を観ていた。

スクラムハーフが好き。
結果は39−22。
サンゴリアスの勝ちだった。
この日は、黒いユニフォームのチームを観たかった。
今季躍進したチームである。

ラグビーの試合を生で観るたびに、思い出すことがある。
2019年の秋のことだ。
あの年の春、ぼくは肝臓がんの手術を受けた。
余命宣告もあった。
それでも秋になって、ぼくはラグビーワールドカップのスタジアムにいた。
日本対スコットランド。
6万人が入った会場で、君が代を歌いながら、号泣した。
生きている。
それだけで、あの日は十分だった。

日曜日の試合。
フィールドと観客席が近い秩父宮ラグビー場で観た。
ボールを抱えて倒れ込むトライの瞬間。
身体と身体がぶつかり、軋む音。
芝の上を走る足音。
観客席から上がる声。
ラグビーは、テレビで観るのと、現場で観るのとでは全然違う。
それは何度観ても、どのカテゴリーであっても変わらない。

結果は残念ながら、ブラックラムズの負けだった。
でも最後まで、前に出ていた。
「前へ」
これは、ぼくの母校のラグビーを象徴する言葉である。
学生時代から、大切にしてきた言葉でもある。
2019年の話は、いつか書くかもしれない。
書かないかもしれない。
文章にすることは、簡単ではない。
でも、日曜日の秩父宮のスタンドでラグビーを観ながら、あの秋のことを思い出したのは確かだ。
ラグビーを観るたびに、ぼくは少し、生き返る気がする。