4月からの「ラクダシステム」授業づくりの流れ〜記録として
― 大改革ではなく、完成度を高める一年に ―
今年度の英語の授業では、4月から「ラクダシステム」の運用を少しずつ整えてきました。
ラクダシステムとは、教師が前に立ってすべてを説明し続ける授業ではなく、ICTや教材、評価の仕組みを組み合わせながら、生徒が自分で動き、学びを積み重ねていくための授業システムです。
4月は、いわば「オープン戦」の期間でした。最初から完成形を求めるのではなく、まずは生徒が授業の流れに慣れることを大切にしました。
最初に整えたのは、授業の入口です。Google Classroomで授業予定やリンク、持参物を確認できるようにし、Chromebookは「デジタルノートブック」として位置づけました。教科書、BigDipper、Chromebookを基本セットとし、忘れ物やバッテリー切れ、無申告の場合のルールも明確にしました。
次に、授業開始の仕組みとしてQuizletを活用しました。Quizletは単なる単語練習ではなく、授業に入るためのスイッチです。予習、練習ラウンド、評価ラウンドという流れを作り、必要に応じてQuizlet Liveも使います。授業開始前に4人ログインしたらボーナスゲームを始める「Early-bird service」も、生徒が自然に授業へ入るきっかけになりました。
4月中盤からは、BigDipperを個別文法学習の中心に置きました。教師が一斉に長く説明するのではなく、生徒が自分で進め、答え合わせをし、必要に応じてスライドやAI支援を使う形です。同じ授業時間の中にいながら、それぞれの生徒が自分のペースで学ぶ。この「同じ枠の中での個別最適化」が、今年度の大きな柱になっています。
4月後半には、確認と評価の仕組みをつなげていきました。Googleフォームで語彙確認を行い、Kahoot!では文法や読解の理解チェックをしました。ここで大切にしたのは、単なる暗記テストにしないことです。オープンブック型にすることで、生徒はBigDipperや教材を見ながら、必要な情報を探し、判断して答えることになります。
そして5月からは、より正式運用に近づいてきました。音読アプリを使い、発音や流暢さの練習・評価にもつなげています。生徒は複数回練習し、録音し、ベストスコアを活用します。教師が全員を一人ずつ聞いて評価するだけではなく、アプリを使うことで活動量を増やし、評価の記録も残しやすくなりました。
また、授業予定をグラレコ化して見える化したことも大きな変化です。今日どこで授業があるのか、何を持ってくるのか、何をするのか、何が評価されるのかが一目で分かるようになりました。これは、学力差の大きいクラスや、指示理解に時間がかかる生徒にとっても有効です。
振り返ってみると、今年度のラクダシステムは「新しいことを次々に増やす」段階ではなく、「すでにある仕組みをつなぎ、安定して回る形にする」段階に入っています。
Quizlet、BigDipper、Kahoot!、Googleフォーム、音読アプリ、AI支援。これらをばらばらに使うのではなく、一つの授業の流れとして連結させること。
教師が全部を背負う授業から、システムが学びを支える授業へ。
4月に慣らし、5月から安定運用へ。
今年度は、大改革の年ではなく、完成度を高める一年にしていきたいと思います。

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