あなたが自分探しをするなら、ショッピングの成果を見るのはいかが?
●自分は謎
人間、自分のことは謎が深い。
当事者なのでよく知っていそうなものだが、客観的に見ることができないので、主観的に都合のよいように見がちである。
そんな自分の謎を解くために、自分探しが行われる。
自分は何者なのか?
自分が追い求めるものはいったいなんなのか?
そして、「自分が何によって憶えられたいか?」
「五十歳になってもこの問いに答えられなければ、人生を無駄にしたことになる」
(経営学者ピーター・ドラッカーが、若いころに受けた警句)
ただ、五十歳をこえていようと、スタートできるタイミングでスタートすればいいのではないかと思う。
人間、置かれた状況はちがうもの。
さて、本題はここから。
では、その自分探しをどのようにすればいいのか?
わたしの提案は、ショッピングの成果を見てみる、である。
●見るべきは金払い
人間、言葉は低いコストで口にできるので、心にもないことを言いまくる。
しかし、行動は言葉よりコストが高いので、心にもないことは減る。
自分に対してもそうで、言葉は自分に都合よく装飾的であるが、行動はより実際的である。
行動の中でも、ショッピングによる金払いは、自分の価値観やその時のメンタルがモロに反映されやすく、ありのままの自分が出やすい。
これが自分探しのトリガーとなる。
●無料トラップにご注意
ショッピングは消費行動である。
消費行動には無料で行うものもあるが、こちらは自分探しのトリガーにしないほうがいい。
なぜなら、その消費の動機に「無料だから」という動機が入っているから。
身銭を切る痛みがあるからこそ、消費の動機として信用できるものになる。
身銭を切る痛みのない、無料で摂取しているものの先に「自分」はない。
●見わたせば、部屋
では、実際に自分がお金を払って買っているものは何か?
クレジットカードの履歴を見るのもいいが、より手軽で視覚的効果が高いのは、自分の部屋を見わたすことである。
自分の部屋に何があるのか。
そこにある買ったものは、自分の価値観であれ、その時々のメンタルであれ、なにかしらが反映されたものである。
買ったものをあらためて見つめ、そこに反映されているものを見抜く。
●見抜け価値観
買ったものに反映された価値観を見抜くには、単なる「欲しかったから」をこえて、一歩踏み込む必要がある。
なぜ、それが欲しかったのか?
この問いに答えるには、他の買ったもの、また、ショッピングのさいに買わなかった選択肢、との比較をするのがいい。
比較することで、その選択をした根拠があぶり出される。
この比較を数多くこなしていると、買ったものに共通する性質にたどりつく。
これこそが、自分の価値観を知るための道筋である。
この道筋をたどり、さらなる洞察や行動による試行錯誤(ショッピングも含まれる)を繰り返す。
そうすることで、
「自分が何によって憶えられたいか」
に到達することができる可能性が高まっていく。
●「何か」に到達したかの確認
では、その「憶えられたい何か」に到達したことを、どのようにして知ることができるのか。
わたしの経験では、次の二つのことをチェックするといい。
・持続的な充実感
その「何か」にまつわる行動をすると、充実感を得られる。
そしてそれは持続的である。
行動後に一抹のむなしさを感じるようでは、それはまだ「何か」に到達したとは言いがたい。
考えなおす必要がある。
・多忙でも時間をつくるか
どんなに忙しいときでも、その「何か」をするための時間を一日に一分でもいいからつくり、少しずつでも取り組んでいるか。
それをしているなら、「何か」に到達していると言える。
逆に、時間ができたらやろうと思っていることは、時間ができてもやることはほとんどない。
現実逃避先として、一時的に頭に浮かんでいるだけである。
あるいは、他人の成功に当てられて、自分もそれをできると空想しているだけである。
●まとめ
「自分が何によって憶えられたいか」
という問いに答えるには……
自分の部屋の中にある買ったものを観察し、それらに反映されている自分の価値観を発見する。
そして、「持続した充実感があるか」や、「多忙でも時間をつくっているか」を確認する。
ということである。
●おわり
この自分探しは、世の中に多くある自分探しの方法の一つに過ぎない。
メリットは、すぐにできること。
なので、気軽に試してみてほしい。
ふとした時に、部屋を見わたすだけでOK。
その見わたすときに、ほんの少しだけ「自分はなぜこれを?」と思うだけで、心に引っかかるものがあるかもしれない。
そしてその先に、進むべき道筋がチラ見えするなら、喜ばしいことである。
それではまた
あなたがよき道に巡り合えますように