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芋出し画像

2026/03/30

     䞖界で䞀番キラむな人ず、八景島シヌパラダむスに行った。
     片道二時間超え、亀通費2000円超え、朝䞃時起き。
     嫌いな人のためにどうしおここたでしなくおはいけないのか、分からない。それなのに、それをしないずいう遞択肢がない自分も分からない。

     圌女ず出かける前は、い぀も恐怖心ず期埅感が入り混じる。
     数秒前たで楜しそうにしおいおも、些现なこずで圌女の機嫌を害し、その堎の空気が耐えられないものになるのではないか。
     圌女の機嫌を害しおしたうこずがこの䞊なく恐ろしくお、私は垞に圌女の意芋を最優先にするようにしおきた。
     圌女が楜しいずいえばはしゃぎ、圌女が぀たらないずいえばそれを貶す。そうすれば圌女はい぀も笑っおくれた。圌女が笑うこずで、私は安心感に包たれた。ばかみたいだ。

     圌女ずは、暪浜駅のホヌム䞊で萜ち合った。池袋駅に着く頃に、圌女が合流しようずしたのか、䜕号車に乗っおいるのか聞いおきたが、寝おいるふりをしお返信をしなかった。もう少し、䞀人でいたかったから。
     合流したあず、目的地ぞず向かう。暪浜シヌサむドラむンずいうものに乗った。海が芋えお、綺麗だった。

     八景島駅を降りるず、県の前に海が広がっおいた。久しぶりの海に、私も圌女もテンションが䞊った。すぐに海蟺に近寄る。苔むした岩堎は、ずおも歩きにくかった。
     海の䞭には、死䜓が積み重なっおいた。
     甲矅だけ残しお䞭身のなくなったカニ、バラバラに散らばった貝殻、根の匵っおいない海藻。
     なんだか、霊安宀のように芋えた。
     圌女は棒切を拟っお、海の䞭をかき回す。死䜓で遊ぶ圌女がひどく残忍に思えた。けれど、棒切を枡された私は䞀緒になっお死䜓を突っ぀いおいた。
    そうしおいるず、それらの死䜓がなんずもきれいな装食品にさえ思えお来た。圌女は特別きれいなものを拟っお、䞊べおいた。持っお垰るのだそうだ。私も、きれいな貝殻持っお垰りたいな、ず思った。

     砂浜ぞ行くず、アカクラゲの死䜓が波に揺られおいた。
     クラゲは奜きだ。倧きな流れに、ただ身を任せる他ないのが、可哀想で。
     クラゲにはしゃぐ圌女を芋お、思わず自分のクラゲ知識を抌し付けたくなった。けれど、我慢した。
     毒があるかもしれない、ず蚀う私を尻目に、圌女はクラゲを棒で突぀いおいた。諊めお私は、自分の身を守るこずに終始するこずにした。
     砂の䞭には、小さな、数ミリ皋床の貝殻や石が沢山あった。沖瞄のようにきれいな海ではなかったし、シヌグラスや珊瑚なども萜ちおいなかった。あるわけない
     私は、真っ癜な貝぀ず䞍思議な色をした石ころ぀を拟っお、ポケットにしたった。子䟛になったようで、面癜かった。

     ようやく本島ぞず向かう。遠くにゞェットコヌスタヌが芋えた。
     心地よい颚が吹いおいた。楜しい日になるずいいな、ず思った。

     決しお安くはない氎族通の入園料を、芚悟を決めたように支払う圌女を芋お、私は笑った。
     氎族通では、地球ず比べお遥かに狭く、䞍自由なガラスケヌスに抌し蟌められた動物たちが、自由に空を飛んでいた。
     次々ず進んでいく圌女に眮いおいかれないようにしながらも、私はその光景を粟䞀杯芋぀め続けた。

     䜕をしおも䜕を芋おも、圌女は無邪気に笑い続けた。か぀おないほど手のかからない圌女を前に、私は県の前の䜓隓を心の底から楜しいず思う他なかった。
     今床は、気のおけない友人ずも行きたい、ず思った。

     ベッドの䞊で、私は圌女がくれたクラゲのぬいぐるみを眺めおいた。ひどく柔らかく、可愛い顔をしおいる。
     圌女から䜕かをもらうのは初めおだった。それも、1000円もするものを。
    誕生日プレれントだず圌女は蚀っおいた。少し照れくさそうに枡された、ような気がした。
     私はプレれントに、手玙を芁求しおいた。去り際に枡され、䜕ずなく読む気になれなかったそれを、ようやく手に取る。
     どこもかしこも、なんだか䞍慣れ気な手玙だった。

     開いた瞬間、私は思わず手を止めた。
     䞭には、䞉枚もの手玙、そしお、日付ず出来事の曞いおある䜕枚もの黄色い付箋。なんだこれ、 なんなんだ、これ。

     手玙には、圌女の過去の行動に぀いおの蚀い蚳ず、高校での思い出、そしお出䌚えおよかった、などずいう趣旚のこずが曞いおあった。

     私は出䌚いたくなかった。あなたがしたこずに、今も傷぀いたたただ。私は、ただ過去だなんお思えおいないのに。

     そんな感情が、たず䞀番最初に枊巻いおほしかった。

     なのに、圌女の手玙を読んだ私は、感慚に浞ろうずする感情をどうにか抌し蟌め、平静でいるのが必死だった。
     この時も、あの時も、私はずっず本圓には楜しめおいなかったんだよ。
     そう思いたかったのに、い぀でも少しばかりは存圚しおいた、楜しいずいう感情ばかり思い出しおしたう。
     悔しくお、情けなくお、申し蚳なくお、ならなかった。

     私はもうずっず、圌女ず友達になりたいず思っおいたのかもしれない。

     蚱す぀もりは毛頭ない。
     けれど、捚お去る぀もりもなくなっおしたった。圌女のこずを、䞀人だけ、倧事ではない人間だず思うこずもやめたいず思っおしたった。
     蚱した瞬間なんおなかった。けれど、それなりに䞊手くやっおきたのだ。これからも、きっず䞊手くやっおいけるはずだ。
     圌女の誕生日に、私も幟らか蚀い蚳の手玙を曞き返しおやろう。そしお、私のこれからの人生に、倚少ならば圌女の居堎所を䜜っおやったっおいいかもしれない。

     今たでごめん。
     そしお倚分、ありがずう。

    #創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門

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