
活字中毒とはなんだ?
昔から読書好きである。用事のない時は少しの時間でも本のページをめくっている。
読書を始めたのは絵本の読み聞かせというのではなく、小学校の低学年の時に、転校して友達ができず、校庭で遊びづらかったので、仕方なく図書室や教室の学級文庫の本を読んで時間を潰したのが始まりだ。
それ以来40数年は読書を続けているから驚くというか、なんのために読書をしているのか分からなくなるが、癖だから仕方がないのか。
そういえば、昔、活字中毒というものに罹ったことがある。別に病気というわけでもないのだが、持病で入院していた時に、周りに一切本がない。ここで一気に禁断症状?が出て、病棟の新聞の記事から広告からチラシの裏まで活字という活字を読まないと済まないほど活字に飢えた。
あとから考えると活字中毒で、活字というよりも知的刺激に飢えていたのだと思う。
あれから長い時間が経ったのだが、先日YouTubeで東大の数学の先生が数学者人生について語るという動画があり、文系の僕でも興味があって、物珍しさもあって動画を見てみた。
そうすると数学者のA教授も活字中毒の時期があり、僕と同じく新聞から広告から、チラシの裏まで活字という活字を読まずにいられない状態があったらしい。んー、これは知識欲の爆発で活字中毒という病名はないから、まあ、安心してよいのだろう。漫画好きが漫画ばかり読んでしまうのと同じことかも。しかし、同じ活字中毒でもA先生は東大教授になり、僕は凡人をしているのでえらい差がついたものだ。
しかし、これって脳の報酬系が関係しているような気がしていて、知識を理解することに喜びを見出していると快楽物質のドーパミンが脳に放出される。そこで知識に飢えた状況になると脳の報酬系を満たすために活字中毒が発動するのだろう。まあ、変な意味でのランナーズハイみたいなものか。
ということで、かつての活字中毒の経験を思い出しながら、最近の統計での読書人口の減少が不思議な気がする。これは遺伝が関係するのか、他に刺激を満たすものが他人にあるのか。
小説だけでもおびただしい数の小説が書店にもAmazonでも文庫や単行本で売っている。ちょっと本を買うのを控えようと思うが、僕というよりも僕の脳が本に飢えているようなので、タバコを吸うように本を読んでいるのかな?不思議なものだが。
A先生のようにはなれないが、読書経験のお陰で、頑張っている俳句と短歌の語彙に困らなかったりするから、これは役得というものか。しかし、何か活字中毒仲間がいたら、他にもいるよと安心させてあげることにしよう。