
低温調理(の原理)と 鶏胸肉 -2
この棒状の機械があると柔らかい肉を加工する事が出来る。低温調理の事を書くのは初めてではないが、今回新しく書いてみる。

真空調理機とその理論
知らない人には見慣れない機械ではあるが、容器の中に突っ込んで水をいれて設定してスイッチを押すと、自動的に温度調整して一定の温度をキープするお湯を循環させてくれる機械なのだ。

細菌はある程度の温度に一定時間触れていると殺菌が出来る。100度で茹でたり、何百度で焼いたりすれば殺菌が出来るのは予想がつく。
そして、タンパク質は温度上昇とともに固くなる。生肉は柔らかいけど焼くと固くなったり、卵は茹でると固まるのと同じ原理だ。
ありがたい事に、殺菌できる温度よりも高い温度でタンパク質は固くなる。つまりその間に食材があれば、殺菌はされるがタンパク質は固くならないという事。
何度で何分加熱すると殺菌が出来るというDATAはすでにあるのでその温度にすればいい。
しかし! 肉やら魚やらは厚みがあるので、例えば肉の中心部がその温度にならないと内部が生焼け状態となりその部分の殺菌は出来ない。
すでに、素材別に温度の浸透時間(この表現であってるのか?)が決まっているので、そのDATAが正しいと仮定して(安全率かかってると思うけど)、例えば豚肉の厚み*cm の 中心温度が++度 になるには 何分必要 という表がある。私は3個の変数があるので3次元と呼ぶ事にする。
つまり低温調理器で、**度 ++分 と決めておけばその素材の中心温度を指定の温度に出来るという事で、固くならずに殺菌が出来るという式が成り立つ。 👇の例だと、厚さが2cmの鶏肉を63度で加熱する場合は1時間必要という事だ
ボーニック様より拝借 https://boniq.jp/pdf/ttguide.pdf

最大厚さが2cmの豚肉を加熱する場合、58度設定なら2時間5分、70度設定なら55分の加熱で中心部分の殺菌が出来るという事だ。58度なら肉はトロトロ、70度なら少し硬めに出来上がる。好みと余裕で設定する自由が手に入る。
空気を抜く方法
お湯を媒体にするので、袋にいれてお湯に漬けるのだが袋の中に空気が入っていると空気の伝導率が異なる(低い)ので、お湯の温度が素材に伝わらない。そのため袋の空気を全部追い出さなければならない。例えば ジップロック(商品名だけど)に素材を入れて水を使って空気を出す方法が安易。その他真空パック器を使うと完璧。それで、昔は低温調理の事を真空調理と呼んでいた時代もある。今でも言うかも・・
レストランで柔らかい肉が出てくる時は、低温調理をしているか又は低温になるように遠くに火をおいて、タンパク質を高温にならないように加熱してるはず・・・
大化けするのは、鶏の胸肉。この胸肉というのは、パサパサのイメージがないですか? 肉に油が含まれていないので、健康的であるのとイミダペプチドとかの栄養分が多く含まれているので健康食品として有名であるけれど、いまいち美味しいものではないイメージ。もも肉の方が格段に美味しい。
しかし、低温調理をするとねっとりしっとりしてきて、フレッシュになる。こんなに変わるのは特筆物!
鶏胸肉の場合(私の方法)。
皮は先に剥がしておく、皮無しも売っているがその分割高なのと、皮は別に焼いて食べると美味しいので皮付きを入手。皮ありで調理すると裂く時に邪魔になるのと塩は皮の表面にしか塗れないので肉の中に塩が浸透しないため。
胸肉の場合、ぶ厚い部分があるので、そこの部分を半分にカットして熱が均一に入るように最高厚さを設定する。それが☝️に書いた温度と厚みと時間の関係式の厚みが決められる(あとは温度と時間の2次元だ)

皮を外した重さの1%の塩を塗り込んでおく。
真空パックの袋かファスナー付きの袋(商品名:ジップロック)に入れる。空気を抜いて封をして中の空気をゼロにする。前にも書いたが、空気がゼロの事を真空というのは少し違うような気がする。空気がなくてかつ空間がある場合に真空なのであって空気が無い状態を真空と呼ぶのは少し違う・・・と思う。だったら、レトルトのカレーも、おまけで付いてくる醤油も、缶詰も真空と呼ぶ事になる。まぁ細かい事はいいや。
真空パック機 うちのはこれ👇 だけどなんでもいいです。
フード シーラー 真空パックん PREMIUM
その他、ジップロックを使う場合は少し技術も必要。TEXTで説明してみる。
素材をジップロックに入れて8割ほど封をして残りの2割はオープンに。
水を貼った深い容器(ボールでもバケツでもいい)に、ファスナーを上にして下から水に漬けると、水の圧力で空気がファスナー部から出てくる。
水を中に入れないようにギリギリまで空気を追い出して最後の2割のファスナーを閉じれば空気が入っていない(俗にいう真空状態)の袋が出来上がる。

これを先ほどの鍋に入れてお湯が空間を通るようにすれば鍋の中の温度は設定温度がくれば、すべて同じ温度になるという計算だ。肉の中心部は設定温度なればその温度になる。

出来上がった胸肉はこころなしかピンク色だ・・でも殺菌出来ている

柔らかくてジューシー! 他の素材でもいいのだけど鶏の胸肉が一番化ける。割安だし・・・栄養も多いし。