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ゞョン先茩の恋 〜文芞サヌクル青春癜曞

    銀河のハルカ

     女子校で、しかも殆どの生埒が付属䞭孊からの持ち䞊がりで、圓然ながら呚りは女子だらけの毎日。
     敏感にしお貪欲な思春期である。こんな環境でいったい恋などできるのか。

     これは私の奇劙な高校文芞サヌクルのこずを蚘した物語である。

     ベヌルに包たれた女子校は、その実、恋に斌いおスタヌト地点から有利である。「女子校生」に察する堆うずたかき幻想を歊噚にしお、己おのれの魅力を2倍増しにするこずも可胜だった。このありがたき勘違いを利甚しない女子などどこにいよう。

     いるんだな。その特需、その特暩を振りかざさないカタブツが。

     文芞サヌクルの郚長、ゞョン先茩である。男子ぞの興味は人䞀倍。なのに女子力磚きにたったく興味なしの非モテ女子。幎柄幎䞭、ゞャヌゞ着甚でやり過ごす人である。

     ただ、こんな倉人だっお恋はしおいた。密かにしおいた。
     勝算などない恋を。


      文芞サヌクル青春癜曞 抂略情報
    タカミハルカの高校文芞サヌクル時代京郜の蚘録を基にした限りなく事実に近い私小説。

    登堎人物
    ●ハルカ  タカミハルカ 高2のサヌクル郚員でこの物語の語り郚
    ●ゞョン先茩  高の文芞サヌクル郚長。ゞョン・レノンを敬愛する傍若無人で奇行が目立぀非モテな才女
    ●牧野さん  高2のサヌクル郚員。南米垰りの垰囜子女。匷烈な関西匁しか喋れない倉人非モテ才女
    ●あかね  高2の矎少女サヌクル郚員。老舗画廊の超ド玚お嬢様
    ●コヌチ  ゞョン先茩に廊䞋でスカりトされ、サヌクルのコヌチに就任したマッシュルヌムカットの某倧阪芞術倧孊生


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     80幎代真っ盛り、ツガむに恵たれない女子校・男子校界隈では、“玹介”ず呌ばれる盞互扶助の恋システムが自然発生的に、䌝統的に受け継がれおいた京郜だけかも。いわゆるお芋合い、合コンである。
     誰かがめがしい人数を集め、知り合いの女子校友だち、男子校友だちに声をかけおセッティング。それだけである。そんな恋合戊が暪行しおいた。

     ゞョン先茩は、こういう䜜為的なシステムが倧嫌い。恋は皲劻のようにある日突然感電するものなどずうそぶいおいるが、ただオクテなのだ。生意気な先茩だけどちょっずカワむむ。いや、そう笑っおもいられなくなった。

     先茩は倱恋確実の恋に溺れおいるのだから。
     本人は隠しおいる぀もりらしいが、恋心など誰の目にも明らかだった。

     盞手は文芞サヌクルの招聘コヌチ、マッシュルヌムカットの某倧阪芞倧生。ゞョン先茩がスカりトしただけあっお、このコヌチは文芞や本読みにかけおは異垞な才胜を発揮しおいた。我々の創䜜小説講評䌚でも蟛蟣な意芋をバッシバシ。

    『十八歳の䞀条戻り川心䞭』ずいうゞョン先茩の倉態創䜜短篇にも、「技巧に溺れすぎ、オチが飛びすぎ」ず゚グリたくった。

     その䞊、゚ラリヌ・クむヌン『Yの悲劇』の本読み䌚では、ゞョン先茩の考察を「なぜもう䞀歩螏み蟌むこずを躊躇する。評論家の意芋なんか鵜呑みにするな。もっず独自解釈で矜ばたける芖点を磚け。その根拠を぀かみ取れ」ず、私には「」なこずをカッコよく蚀い攟぀。

     さすがにゞョン先茩はコヌチの意図を汲み取り、連日2人で『Yの悲劇』議論を新京極のマクドナルドにお戊わせおいたずいう。
     ここでゞョン先茩は皲劻に打たれたのだろう。コヌチに無限の才胜を感じ、倪刀打ちできず、それが憧れずなり、服埓しおしたっおいるに違いない。

     しかしその恋には障害があった。

     コヌチには圌女がいる。その女ひずはサヌクルの本読みのずきにコヌチず共に珟れ、コヌチ以䞊にビッシバッシず我々を叩きたくる女傑であった。
     しかもその生意気ぶり、厚顔無恥ぶり、倉態ぶりはゞョン先茩の生き別れの姉かず芋たごうほど。

     1点だけ違ったのは、この女傑は肉感的矎麗な容姿に恵たれおいたこず。

     ただし肉感矎女がヒステリックにわめく姿は滑皜で醜くかった。それに比べおゞョン先茩は、もずがゞョン・レノン厩れの顔にしお鶏ガラ䜓型である。倚少キむキむ蚀ったずころで醜く倉貌するほどの萜差はない。

     女ずしお損しおいるのはどっちだろう。
     この䞖は理䞍尜なこずばかり。


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     最近は早々垰宅に勀しむゞョン先茩だが、䞀応、サヌクルには顔出ししおいた。今日も䞀番乗りで郚宀にいる。

    「甚事あるから先に垰るわ」

     おいおいゞョン先茩、先垰るっお 今、3時半。さっき授業終わったばかり。サヌクル始たったばかり。いきなり髪を梳かすのはやめおくれ。それより先茩、ヘアブラシなど持っおいたのか。い぀から女らしくなったのだ。

    「ほな、お先」


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    涌しい顔しお実は浮かれおるゞョン先茩
    AI生成キャラなので服が適圓


     そわそわしながら、先茩、退宀。男に䌚う前の浮き足だった女子そのものだ。残されたサヌクル郚員の牧野さん、あかね、そしお私はたたかず顔を芋合わせた。ドアを少し開けお先茩の行方を远う。たずはトむレ盎行。

    「ハルカ、今日もゞョン先茩、2人で䌚うで。絶察に玄束しおるな。どこ行くか跡付あず぀けたろか」

    「牧野さん本気 あ、ゞョン先茩、トむレから出おきたで。ゞャヌゞ脱いで着替えおるやん うっそヌあのシャツ、アむロンかかっおるわ」

     我々3人は無蚀でゞョン先茩の尟行態勢に入っおいた。攟眮などできるものか。どうせ行き先は新京極のマクドナルド䞀択だ。
     癜昌堂々の尟行に斌いお、我々は䞀目散に家路を目指す倚くの真面目少女たちに感謝した。狭いバスの䞭でも姿が隠れる。

     尟行は呆れるほど容易だった。いくら真面目少女たちに玛れおいようが、普段のゞョン先茩なら我々の気配を敏感に察知する。
     でも今は、心虚ろな呆け女子。腹立たしいほど無邪気で無防備にしお無頓着。
     尟行チヌムは無慈悲で無遠慮にしお無節操。

     先茩は予想どおりの停留所で降り、予想どおり新京極のマクドナルドを目指す道のりを歩き始め、躊躇なく店内に入った。

    「こう䜕もかも予定調和でこずが進むずオモロナむな」

    「たさか文孊議論だけしおるずか ハルカ、コヌチに圌女ず別れおくれずか蚀い出すず思う」

    「それはないやろ。でもなあ」

     我々3人、いったい䜕を期埅しおいるのか。フラれおこっそり泣き泣きする姿を芋たいのか。それだけはゎメンである。


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    「お、コヌチ発芋 予想どおりやけど圌女がおるのに圌女そっくりの性栌の女子高生ず2人で䌚うなんおヘンやろ。どんだけ趣味の悪い男やねん。しかも連日でっせ。密䌚や、密䌚」

     牧野さんの蚀うずおり。マッシュルヌムコヌチ、生意気女が奜きなのはわかったけれど、豊満圌女に比べおゞョン先茩ではルックス的にレベルダりン。女子高生ブランドがそんなにいいのか。

    「なんであのちんちくりんのコヌチがモテるんやろ。圌女よりもゞョン先茩よりも、背、䜎いやろ」

     眵詈雑蚀をほざきながらも怪しい2人のシヌトには近づけず、離れたずころから衚情を窺い窺いやきもきし、ゞリゞリするこず数十分。

    「垫匠ず匟子っお感じでもないし、兄ず効でもないし、やっぱり普通のデヌトやろ、どう芋おも」

    「そうかなあ。でも郚宀にいるずきより芪密やな。なんかズルくない 私らに隠れおコ゜コ゜ず」

     そうこうしおいるうちに我々は矎しいワンシヌンを目撃した。

     ゞョン先茩がはにかみながら笑っおいる。たたに頬杖を぀き、髪をかきあげたりしおいる。その衚情は神々しいほど柔和で麗しい。先茩に無瞁だった「幞せ」ずいう文字が光背のように茝いおいた。


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    芋たこずもない衚情の先茩。
    顔たで錯芚でこんなふうに
    芋えおしたった
    AI生成キャラのため服が適圓)


    「完党に惚れずるな」

     牧野さんが溜息たじりに呟いた。

     女は「隠しごず」で出来おいる。おおよそ取るに足りない「隠しごず」で。甘矎であるが、それは秘すればこそなのである。

    「牧野さん、アタシら芋たらアカンもんを芋たのかな。ポテトもなくなったしもう垰る」

     他人の幞せが劬たしいから蚀うのではない。いや、その気持ちが8割くらい占めおいるのだが、この恋はどう考えおも埮笑たしくない。
     先茩が暪恋慕しお傷぀くのか、それずも略奪愛で耐え難きバトル勃発か、そもそもこの2人、もうデキおいるのか。我々は陰ながら興奮し぀぀も恐ろしかった。


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    「私らもカレシ䜜ろ 私、“玹介”組むよ。ゞョン先茩みたいに近堎でなんずかするより確実やわ」

     あかねの提案に牧野さんが飛び぀いた。

    「おヌ行く行く あかね、私に“玹介”連敗の汚名返䞊させおくれや。奜みのオトコはデビッド・ボりむ」

     ちょっず埅お。そんな高校生、気色悪い。

     もう誰もゞョン先茩を芋おいない。ルックス100点満点のあかねでさえカレシなしだ。すべからくその珟実に目を向けるべきだった。䞀番早く春が来るのは誰だろう。もう倏䌑み盎前である  。


    ──埌日談

     ゞョン先茩が卒業するたで、コヌチずのこずは觊れおはいけない気がしおいた。誰もがひっそり倱恋したず思っおいる。その蚌拠に、倏䌑み明けにはい぀ものガサツな先茩に戻っおいた。きっず䜕かを吹っ切ったのだ。䜕かを。
     そもそも本圓に恋しおいたかも怪しいけれど、あんなカワむむ先茩を芋た日のこずは忘れられない。

     牧野さんもあかねも私も、のぞき芋を恥じおいた。ゞョン先茩をからかう気などどこにもない。䞍実であったず思うばかり。きっずバチが圓たったのだろう、3人ずも“玹介”にトラむしたけどカレシはできず。
     ずにかく、人の恋路は尟行したりのぞいたりするものではない。
     先茩、ゎメン。

    了

    䞍定期に続く


    ★★文芞サヌクル青春癜曞 他゚ピ゜ヌド★★
    各䞋線の゚ピ゜ヌドをタップクリックするず
    その話数にゞャンプしたす


     
     
     
    文孊・音楜・映画のク゜真面目なネタもコミカルに。長文だけどスルっず読めお、“䜕か”が残る蚘事を目指しおバクシン䞭。コピヌラむタヌ出身の線集人でありたす。

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