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冬の心(その8)——破綻。

    高橋啓

     カミーユの心は暴走する。
     私の生涯のパートナーはステファンだ。マネージャーのレジーヌでも、恋人のマクシムでもない。ステファンがいなければ生きていけない。私のヴァイオリンは、彼がいなければ鳴ってくれない。
     ステファンは危険を感じる。彼女の情熱に、ではなく、激しく彼女のほうに傾いていく自分の心に。彼はかろうじて踏みとどまり、カミーユとの間に距離を置こうとする。

     
     
     
    翻訳家。北海道帯広市在住。40年東京で暮らしていましたが、10数年前に猫を連れて里帰りしました。その猫も去年(2022年)秋に19歳で世を去り、老母もつい最近、高齢者住宅に入りました。翻訳三昧の毎日です。

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