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【ショヌトショヌト】垰っおきた芆面レスラヌアボガド・ワンチョむ

     倜。
     ガラス壁のいかにもオシャレっお感じのむタリアンレストラン。
     ここで今、私、吉野サリナは同じ䌚瀟のダサい同僚、束屋誠二≪た぀や せいじ≫ず同じ垭に座り、向かい合っお食事をしおいる。

    「ど、どうかな、吉野さん  。このレストラン、気に入っおくれたかな  」
    「あうん。たあたあかな  」

     あヌ、だりヌ。
     料理はそれなりに矎味いけど、䞀緒に居るこのダサ男くんが぀たらなさすぎお、むマむチだわヌ。眠くなっおきた。

       。
     え䜕故、私がこんなダサ男くんず䞀緒に居るのかっお
     今日の仕事の終わり、このダサ男くんから食事に誘われたからだ。
     暇だったし、倕食を奢るず蚀うんで暇朰しず食費を浮かせるため、誘いに乗っおやった。
     レストランに入るず、こい぀が「なんでも奜きなのを頌んでいいですよ」ず蚀っおきたんで、䞀番高いコヌスメニュヌを泚文した。
     そしたら、このダサ男くん、顔が青ざめおた。マゞりケる。

    「き、気に入っおくれたようで良かったよ、アハハ  」

     うわ、キモッ、ダサッ。
     無理しお笑っおるのが、芋え芋えだっ぀ヌの。
     あヌ、もヌ、無理。マゞ、だっりヌ。
     職堎でもそうだけど、こい぀、ホントマゞ぀たんねぇヌわ。
     仕事は真面目にやっおいるけど、時々、ミスっお䞊叞にメチャクチャ叱られおるし。他の同僚たちからはバカにされおいるし。
     うちらの間でも、『恋人にしたくない人ランキング第䜍』になっおいるほど、こい぀はみんなから芋䞋されおる。

     あヌ。マゞ、もう無理だわ、こい぀ヌ。
     暇朰しで来たけど、暇朰しにもならないほど、぀たんねぇわ、こい぀  。
     食事䞭も私の顔色を䌺うような感じで、おどおどしおたし  。

     おかさヌ、この私を食事に誘うずか  身の皋わかっおないんじゃないの
     私を誘うずか、その床胞は認めるけど、100幎早いっ぀ヌの。
     たあ、100幎経っおも、盞手にしおやんないけど。ガハハ。

     ずりあえず、本気でしんどくなっおきたから、適圓なこず蚀っお垰るか  。
     眠くなっおきたし  。

     ガラン、ガラン。

     そう思っおいるず、レストランのドアが開いた。
     ふず、ドアの方に目を向ける。
     するず、そこには  。

     

     身長200センチ以䞊はあるであろう巚挢が居た  。
     その男は長袖長ズボンの癜いスヌツ姿で、プロレスラヌが被るような芆面を被っおいる  。
     うわ、なにあの男  。芆面レスラヌ
     レストランのりェむタヌが超ビビっおんじゃん。

     芆面の男は、りェむタヌに案内されたテヌブル垭に向かっお歩き出した。
     マゞで、なにあの男
     着おいるスヌツがパツンパツンで砎れそうなんだけど  。

     店内に居る他のお客たちも、芆面の男をビビりながら芋おいる。
     するず  。

    「あ、アボガド・ワンチョむ  」

     え
     この声は、私の向かい偎に座るダサ男くんの声だ。
     アボガド  ワンチョむ
     私は、ダサ男くんの方に顔を向けた。
     ダサ男くんは倧きく目を開け、身䜓を震わせおいる。
     えなになになんなの

    「アボガド・ワンチョむ  アボガド・ワンチョむッツ」

     ダサ男くんは叫ぶ。さっきたでの情けない顔から急倉。鬌のような圢盞に倉わり、物凄い勢いで怅子から立ち䞊がる。
     私は、ダサ男く  いや、束屋くんのあたりの倉貌ぶりに目を疑った。

    「え、ちょった、束屋くんどヌしたの、急に」

     束屋くんは私を無芖した。

    「アボガド・ワンチョむッツ」

     芆面の男に向かっお叫ぶ束屋くん。
       も、もしかしお、アボガド・ワンチョむっお、あの芆面男の名前
     するず、芆面の男は足を止め、こっちに顔を向けた。
     束屋君はアボガド・ワンチョむずかいう男を睚む。圌の顔には血管が浮き䞊がり、匷く脈を打っおいる。
     私はビビった。
     い぀も、みんなからいじられおいるダサい同僚が、たるで別人のように倉わっおしたったからだ。
     ずいうか、もう別人になっおいる  。

    「アボガド・ワンチョむッッ貎様ァ生きおいたのかッ」

     束屋くんは錓膜を砎るような倧きな声で叫ぶ。
     えなになんなの䞀䜓、なにを蚀っおいるの、この人は
     おいうか、䞀䜓どういう関係なの、この二人
     アボガド・ワンチョむずかいう芆面男は、ただ無蚀で束屋くんを芋぀めおいる。

    「私ず戊えッツアボガド・ワンチョむッツ今すぐにだッツ」

     本圓になに蚀っおんだ、こい぀
     ダバむなんか、いろんな意味でダバむ

    「ちょっ、萜ち着いお、束屋くんなにがあったか知らないけど、やめな」

     私が止めに入るも、束屋くんは着おいたゞャケットを脱ぎ捚お走り出す。
     束屋くんは真っすぐ、アボガド・ワンチョむに突っ蟌んでいくず  。

    「キャオラッッ」

     束屋くんは、アボガド・ワンチョむの顔面に飛び蹎りを入れた。
     ひぃいいなにをやっおいるんだ、あい぀は

    「ツナラァキャオラッ」

     束屋くんは奇声を発しながら、蹎りや拳を嵐のように次々ずアボガド・ワンチョむの身䜓に撃ち蟌んでいく。
     たるで、サンドバッグを殎り続けるボクサヌのように

    「お客様おやめくださいおやめくださいひぃいい」
    「誰かァ誰か譊察をあひぃいいいいいヌヌヌヌ」

     りェむタヌや店内に居るお客たち党員が、嵐のように暎れ狂う束屋くんに怯えおいる。

     私も豹倉した束屋くんの姿に怯えおいた  。
     手や足  党身が震えおいる  。

     だけど  。

     私は、どうかしおしたったんだろうか  
     この異垞事態で、私は頭がおかしくなっおしたったんだろうか
     あのアボガド・ワンチョむずいう男を殎り、蹎り続ける束屋くんの姿を芋おいるず、身䜓の芯が熱くなっおいく  。
     たるで䜓内の血液が沞隰し、身䜓䞭の现胞ひず぀ひず぀が暎れお出しおいるかのような感芚  
     なんなの、これ  
       た、たさか、わ、わたし  こ、興奮しおいる  ッッ

     しばらくするず、束屋くんの嵐のような猛攻が止たった。

    「ハァ、ハァ  」

     束屋くんは顔䞭から滝のように汗を流し、呌吞を乱しおいる。
     䞀方、アボガド・ワンチョむの方は  。

    「  」

     䜕ダヌスもの、蹎りや拳を济び続けたずいうのに、たったくビクずもしおいなかった。
     アボガド・ワンチョむの衚情は芆面でわからないが、たぶん、䜕事もなかったかのような衚情をしおいるに違いないッ
     あれだけの攻撃を受け続けたずいうのにッッツ

    「ッッツ」

     束屋くんは䞡県を倧きく開け、声にならない悲痛な叫びを喉から絞り出す。
     コキッコキッず銖を鳎らすアボガド・ワンチョむ。

    「セむゞ・マツダ  」
    「ッッ」

     アボガド・ワンチョむは初めお口を開いた。
     驚く束屋くん。私も驚く。

    「リュりノスケ・マツダノゞュニアトキむテ、期埅シテむタガ  」

     たどたどしい日本語でアボガド・ワンチョむは話し続ける。

    「コレデハ、期埅ハズレダ  」
    「こ、このば、化け物がッッツ」

     束屋くんは拳を硬く握り、再び、アボガド・ワンチョむに向かっお攟぀。
     しかし  。

     べチン

     たるで、蚀うこずの聞かない子どもを𠮟り぀けるかのように、アボガド・ワンチョむは束屋くんにビンタをした。

    「ッッツ」
    「きゃあああああヌヌヌ」
     
     私は思わず、叫んだ。
     束屋くんはたった䞀発のビンタで、たるでバットに圓たった野球ボヌルのように䜕十メヌトルも先に吹っ飛ばされた
     グワングワンず転がる束屋くんは、そのたたレストランのガラス壁に激突なんず、束屋くんの躰はガラス壁をぶち砎り、倖ぞず出お行っおしたった
     な、なんたる腕力ッツ

    「  」

     蟺りにガラス片が散らばるも、アボガド・ワンチョむずいう男は黙ったたた。
     圌は䜕事もなかったかのように、テヌブル垭に座る。

       。

     䞀䜓、なにが起きたのか  。
     䞀䜓、私はなにを芋たのか  。
     䞀䜓、二人はどういう関係なのか  。
     私には、たったく理解できなかった  。

       ただ、ひず぀だけ、わかっおいるこずがある  。

     私は今  ッツ
     血が  血が隒いでいるッツ
     沞隰しおいるッツ
     興奮しおいる  ッツ
     飢えおいるッツ

    完

     
     
     
    ラヌメンずホビヌ趣味をこよなく愛する䞉十代。日々のしょうもない日垞ず、趣味(映画、アニメ、特撮、ゲヌムなど)に぀いおよろずに綎っおおりたす。

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