インプラントその後
去年、左上奥から2番目の歯が割れて抜かざるを得なくなった。
かかりつけの歯科医に抜歯後どうするか、次回の受診まで決めてくるように言われた。
抜いたあとは歯茎や土台の骨が怪我をしている状態なので、それが治癒するまで考える猶予があった。
選択肢は
そのまま放置
ブリッジ
入れ歯
インプラント
この4つ。
まずブリッジは却下。
ほかの箇所で実装しているが歯のない、要するに橋の下のところに隙間を作らざるを得ず、食べかすが入り込み除去しにくい難点がある。
次にそのまま放置を却下。
理由は空いたところに左右の歯が寄ってきて、歯並び全体隙間が空いて緩んでしまうから。
入れ歯も却下。
理由は物悲しいから…世話が面倒くさい。
それで、インプラントに決定した。
私は新しいもの好きなので始めからほかの選択肢は考慮になく、やる気満々だったかもしれない。
問題は経済性。
かかりつけ医は大学病院と県立病院が紹介先だと言う。
それなら町医者より低価格で、最新の治療かも知れないと思った。
治療期間が長いので、支払いもその都度に分割され、いっぺんに数十万円支払うものでもないらしい。
それなら、とさして迷いもせず挑んだ。
約一年間の治療の末、無事に人造の歯が収まりめでたしめでたしのハズが、意外な落とし穴に直面した。
奥から二番目の歯が割れたのは、隣の歯との間の隙間が大きく、たびたびものが挟まったからだと思うし、医師にもそう告げていた。
歯があったうちは、ものが挟まり取りにくいのが不快だった。
食べているそばから繊維質の野菜やナッツ類、肉片などがグッサリ挟まってしまう。
普通のブラッシングでは取り切れないし、食後すぐに歯磨きができる環境でない場合はこっそり爪楊枝を使ったり、知らず知らず舌の先で舐り落とそうとしていた。
おかげで口と頬の筋肉トレーニングになったかもしれない。
歯を抜いてからとインプラントの治療中の半年間、ぽっかり空いたおかげでものが挟まらず、非常に快適だった。
それが、インプラントの治療完了と同時に元の木阿弥になった。
あの不快感が戻ってきたのである。
知人に、これからもインプラントをするかと問われた。
抜歯後放置すると、隙間が生じるだけでなく上下の噛み合わせにも支障をきたすらしい。
白雪姫にりんごを与えた老婆の醜い乱ぐい歯を思い浮かべる。
人生少なく見積もって八十年、長く見積もって九十年として、あと十数年から二十年である。
歯並びに隙間ができるほど生きるかどうか…
※ヘッダー画像はななさんよりお借りしています。
ありがとうございます♪
