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言葉の「向き」が変わるときーー排水口とドレインの狭間で

    日本語の漢字は「表意文字」だ。
    文字そのものが意味のイメージを運んでくる。
    例えば「日」という字を見れば、私たちは一瞬で太陽の熱さや、流れる日付を想像できる。

    ところで、私たちが日常的に目にする「排水口」という単語からは、どんなイメージが浮かぶだろうか。
    ​排水口の英訳は「drain」という。
    そして、これまで私は「ドレイン」という言葉に対してある種の誤解をしていたのである。
    私はその単語を「吸収する」という意味だと思っていたのだ。
    おそらく、ファンタジー小説やアニメなどで見る「エナジードレイン(魔力吸収)」の印象が強かったのだろう。排水口が勢いよく水を吸い込んでいく様子とも重なっていた。

    ​しかし、実際の「drain」の意味は真逆だった。「(液体を)排出させる」「消耗させる」が本当のところらしい。

    ​つまり、私は「内側へ引き込む(吸収)」という向きで言葉を捉えていたが、実際は「外側へ流れ出ていく(消耗)」という向きの言葉だったのだ。
    この誤訳に近い勘違いは、私に強い教訓を与えてくれた。
    言葉には力があり、そして「向き」がある。
    よかれと思って使っている言葉、あるいは何気なく使っている言葉が、実は自分を回復させるどころか、排水口のようにエネルギーを消耗させているメッセージになっているかもしれない。

    言葉の「向き」を掛け違えると、私たちの思考もまた、意図しない方向へ流されてしまうのだ。

    参考

     
     
    微妙に違う視点で考えてみるアカウント。 2001年生まれ。

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