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入学式の養殖

    風通りのいい、潮風が香る体育館内。
    今日から通うこの高校は、海から近い。
    なぜか中央は大きくスペースが空いていて、新入生の俺達は端と端に並んでいる。
    ステージ上に校長が現れ、演台に立ち、新入生への挨拶が始まった。
    「新入生の皆さん。入学おめでとうございます。早速本題に入るが、我が校は海から近いということで、こんな取り組みをしています」
    校長が指パッチンすると、中央のスペースの床が開き、魚が入った水槽が上がってきた。
    「生せいを学ぶ目的として、魚の養殖をしています。自分の手で育てて、色々学んでほしい。そして、魚と共に君達の心身も大きく成長していくことを、私は願っています。因みに、今年の卒業生の養殖は……」
    校長が再び指パッチンすると、濁った水槽が上がってきた。
    腐った魚の匂いが鼻につく。
    「全て腐ってしまった。君達はこうならないよう頑張ってくれ」
    校長は低いトーンで俺達に言った。
    今年の卒業生は、腐っていたらしい。


    たらはかにさんの企画に参加させていただきました。
    以下の記事に詳細あります。


     
     
     
    小説、音楽、ゲームが好き。 色んなものを見て、聞いて、感じて、不思議な世界を作りたい。 ショートショートガーデン、エブリスタでも活動してます。

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