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未練配達員

    たーくん。

    未来から発送されたというグニャリと曲がった小さな箱。
    「時空の歪みで箱が曲がってますけど、中身は無事なので」
    フードを深く被った配達員はサラッと言っているが、未来からの荷物とか怪しすぎる。
    それに……配達員の声が俺の声と似ているのは気のせいだろうか?
    「本人確認のため、中身を確認してもらっていいですか?」
    「あ、ああ……」
    恐る恐る箱を開けると、入っていたのは指輪ケース。
    中には、ダイヤの指輪が入っていた。
    ダイヤは小さいが、雪の結晶のようにキラキラと輝いている。
    ……彼女に渡そうとした指輪にそっくりだ。
    渡せないまま別れて売ったはずなのに、どうしてここに?
    「いいか?今度こそ彼女に指輪を渡せよ?渡さないとこの先30年ずっと独身だからな?」
    配達員は、まるで未来の俺のことを知っているかのように語り、そのまま消えていった。

    30年後。
    結局指輪を渡せなかった俺は配達員を装い、過去の自分へ指輪を届けに向かった。


    たらはかにさんの企画に参加させていただきました。

    以下の記事に詳細あります。


     
     
     
    小説、音楽、ゲームが好き。 色んなものを見て、聞いて、感じて、不思議な世界を作りたい。 ショートショートガーデン、エブリスタでも活動してます。

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