【舌は忘れない】Coppa/コッパ(イタリア)
こちらで度々登場しているサレルノ市民の我がカルディナーレ家、パパもママも出身はモンテサノという岩山の谷間にある小さな村(正式名称はモンテサノ・スッラ・マルチェッラーナ/Montesano sulla Marcellana)。パパの10人兄弟のうち、都会のサレルノに出てきたのはパパだけ。後は全員生まれてこの方ずっとモンテサノにいるし、カルディナーレ家も山の家を持っていることもあり(元々はママの両親の住まいだった家)、休みとなると度々訪れる村です。
そんな中でも毎回必ず訪れるのは、パパの末弟:ジオペッペのところ。ここは元々、パパ達兄弟の実家だったところで、両親をずっと世話していた末っ子のジオペッペが受け継いだ場所。イタリアの地方の村などでは、末っ子が両親の面倒を見る(その代わりとして家や土地を引き継ぐ)という慣習が昔から続いています(スペインなどでも同様な慣習がある、という話も聞いたことあり)。ただ、現在ではイタリア人も晩婚傾向が強くなっているし、昔と違って兄弟の数も少ない上に、故郷を離れる人も多いので、だんだんと薄れて無くなってきている様です。
ジオペッペの家ではいつも食べきれないほどご馳走を振舞ってくれるのですが、その中にCoppa/コッパがあります。もちろん自家製。秋のとある1日“豚を潰す日”に、生ハムやサルシッチャなどと一緒に作る訳。Capocollo/カポコッロと呼ぶ人もいますが、Prosciutto/プロシュート(生ハム)と同じ様な見た目なのに味が全然違うのです。味が濃いし、旨味も強い。ジオペッペが言うには、『豚の首の肉を使うから、コッパは美味しいんだよ』とのこと。
一般的にプロシュートと呼ばれるモノは、レストランや食材店の店先で塊を見たことがあると思いますが、豚の太ももを丸ごと塩漬けにして作るモノ。一方のコッパは、使用部位が違うことに加え、塩漬けして乾燥させた後、スパイス類で味を付け、塊肉のまま豚の腸に詰めて熟成させたモノ。サラミの様に挽肉を腸詰にした訳ではないため、薄くスライスした見た目は生ハムとあまり変わらないんですよ。ただ、塩以外のスパイスで調味されている分、味も旨味も濃い一品となっているんですね。首の肉を使うからでしょうか、生ハムよりも固い食感で、しっかり噛んで食べる必要もあるからか、余計に旨味を感じるのかも?
うちの夫は、初イタリアでモンテサノデビューを飾った訳ですが(結構ディープな経験だったと思います)、そこで出会ったコッパの魅力に取りつかれたひとり。外食がイタリアンの際は、コッパがあれば必ず頼むし、スーパー等で見かけて買ってくることも。
日本でもスーパー等で手に入りますが、イタリア渡航する際には、ぜひ本場のコッパをお試しあれ。ついついワインが進み過ぎると思うので、その点はくれぐれもご注意のこと。
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