
第13宇宙より
第13宇宙より
まあ、私の足でここまで歩んできたんだけど。
ここがどこで、何をすればいいのか、まったくと言っていいほどわからない。
宇宙に一人投げだされているよう、ふわふわと浮かんで何にもつかまれない。
息はできている、きっと宇宙服は着ているのだろう。
大きなガラスの板がついて私を守る、白いマシュマロのようだがスーツのように動きづらい宇宙服を。
でも、ここには母船があるのかも、どこに星があるのかもわからない。
あるいはたどり着けない星々だけが見える。
スローモーションのような動きで暗闇を泳いでいる、もがいている、あるいはおぼれている。
私を観察する他者がいるならば、どのように私をみているのだろう。
その人にとって、私はもがいてすらいないかもしれない、器用に泳いでいるかもしれない。
はたまた怒りを抱いたり、同情を差し出したり、軽蔑を捨てていくかもしれない。
そんな感情はデブリのように私の周りを流れ行く、意図したものでも意図したものでなくても。
開けたことのないそれらが今日も、暗闇に色の点を落とし、線を描き、波を立て、私に存在を伝える。
私も同じようにほかの宇宙に送ってしまっているのかもしれない。
何にも送りたくないし、何にも受け取りたくないからこの宇宙を作ったはずなのに、ここにいるはずなのに。
それでも、交信をつなげたい。
それを見たい。
何をすれば私を送り続けられるんだろう、何をすれば受け取り続けられるんだろう。
星よ、どこへ行けば、何をすれば宇宙服を投げ捨てられるんだろう。
でも、もうすこしだ。
こちら、第13宇宙。
聞こえますか