
0506日記 緑を感じる
ゴールデンウィークのこの時期、埼玉の実家に帰るといつも気づくことがある。
緑の匂いだ。
横浜の自宅の周りにも緑は多く、近くに河川敷もあるので、自然が少ないわけではない。それでも、この匂いを感じることはほとんどない。
帰省するたびに「あ、緑の匂いだ」と思うのに、実家に住んでいた頃は全く気にも留めなかった。横浜という都市に長年慣れてしまったことで、逆にこの匂いへの感度が鋭くなったのかもしれない。
ひと口に「緑の匂い」といっても、雨上がりの土の匂いや、爽やかな新緑の匂いとは少し違う。うまく言葉にするのが難しいのだが、あえて言うなら生命が内側からぐっと吹き出してくるような、躍動する生命力の匂い、とでも言えばいいだろうか。
癒しではなく命を鼓舞するような匂いが、この地域特産の食欲をそそるネギの匂いと相まって僕を盛り立てる。
これから夏に向かって、あらゆる命が一斉に動き出す。
その予感が、この匂いの中に詰まっている気がする。毎年この季節に実家へ帰り、この匂いを胸いっぱいに吸い込むたびに、僕も何かが動き出すような気持ちになるのだ。