「はじめてワークショップをひらく人へ」~やめたくなったけど、やめなくてよかった初体験記
先日、読書ノートワークショップを開きました。
今でも思い出すと、顔から火が出るような恥ずかしい思いを乗り越えてのワークショップ初体験記です。
今までワークショップというものには、参加したことがあったものの、自分で主催することは初めてでした。
「なんとなく知っている程度だけど、参加者も顔見知りばかりだし、なんとかなるか~」
なんて、甘えもあったのかも知れません。
個人で開催するのは初めてだったため、会場選びをどうしようか考えました。愛知県は主要都市がいくつも点在する、『大いなる田舎』といわれています。それでも、各土地からアクセスするには、名古屋駅が一番いいのかと思い、名古屋駅にしてしまったのが失敗でした。
ずっと憧れであったカフェでの読書ノートを開催をしようと思ったんですが、思った以上に会場選びが大変でした。タカシマヤゲートモールで本屋と併設しているオシャレなカフェにしようと思い、前の週にあらかじめ下見までしました。失敗は許されないのです。そこは非常に静かな環境でした。
とても静かでひそひそ話でも話していると非常に目立つ。
読書会という性質上、話をしないで進めることは難しいです。これは駄目だということで、いくつか回ってみた結果、最初のカフェの下の階にあるタリーズコーヒーにすることにしました。
タリーズコーヒーなら適度な雑音があり、話はできる環境であったものの、予約ができないということで、「席取り」をすることにしました。
高島屋ゲートモールのタリーズコーヒーといえば、誰でもわかる場所です。現地集合に変更しても問題ないという判断から、現地集合に。
このときも「なんとかなるやろ~」くらいの軽い気持ちだったのです。
会場選びにとまどって、何時間もゲートモールを歩いたせいで、疲れていたのかも知れません。
しかし当日、参加者を待たせることなく、スムーズにワークショップを開催するためには、いったいどれぐらい前から言ったらいいのかわからず、3時間も前から行き、席取りをしていたのですが、その3時間という時間が恐ろしく長かったのです。
3時間前といえば、午前10時。さすがに空いています。
「これは判断が正しかった」
自分の判断を自画自賛してほめたたえながら、参加者が5人であることから6人掛けのテーブルを無事に確保した私は、ひとり悠々と本でも読みながら待つことにしました。
そこで、ふと我に返ります。
「ん?今は10時だけど、3時間後の13時になるまでには、お昼を越えるな。……ん? 昼を越える??」
そうなのです。昼を越えるということは、とてつもなく混んでしまう時間帯をまたぐということです。
「このまま、6人掛けのテーブルにたった一人で座って待つということか? 1人で6人掛けのテーブルに座っていること自体、かなりヒンシュクを買うではないか!」
普段から、カフェに行っても1人のときは、カウンターか2人掛けのテーブルを選択して座っている私。理由は、後から4人とかで来られたグループが座れないと、1人で4人掛けのテーブルを占拠している人をうらめしく見ることがあります。その視線がたえられない小心者の私。
そう思ったのもつかの間、家族連れがやって来るのが見えました。
お父さん、お母さん、おばあちゃん、その孫だろうか、男の子が1人と女の子が1人。子供は小学生らしく、落ち着きがない。テーブルというテーブルに座っては立ち上がり、走り回りながら人工衛星のようにおばあちゃんの周りをグルグルと周回している。
「こっちがあいてるよ!」
女の子が手招きをして、家族を引き寄せています。
まずは席の確保、ということでしょう。まだ空いていたものの、だんだんと込み合ってき始めています。懸命な判断です。
隣の4人掛けテーブルに座り始めたのですが、家族は5人。
私は6人掛けのテーブルを確保していた。
これはまずい。ここの席を取られてしまう!
「いや、ちょっと待って、私のテーブルにも6人座る予定なんだ! 本当だ!」
気持ちとしては、身をていして、肉の壁として立ちはだかりたいところだが、その気持ちを抑えて顔にひきつった笑顔を貼りつけて、手に汗を握っている手でコーヒーをすすっていた。
譲らないといけない気持ちと、譲ってはいけない私。その両方が戦っているとき、一筋の光が見えた。
「あちら開いてますよ」
その時に反対側の隣の隣の6人掛けの席が空いているのを見て、親切心を装った顔をお面をかぶり、お教えすると、「ご親切にありがとうございます」とご夫婦揃ってありがとうと言われ、「イェイェイェイェ」とモーニング娘ばりに言いながら、ニコニコしたふりをしながら私は非常に後ろめたい気持ちになっていたりした。
「譲ってあげて、反対側の隣の隣に自分が異動したらよかったかも」
自分の心の狭さに失望しながら、ワークショップのマインドを取り戻さなくてはなりません。
「がんばろ」
自分に言い聞かせて、再び本を読み始めると、参加者の1人が1時間も早く来てくれたのです。
「救世主や!」
そう思っていることはひた隠しにして、涼しい顔で迎える私。カッコ悪いところを見せないようなブランディングの私は、いったい誰なんだ。
読書ノートを開催する時間になって、2人、3人と集まってきたときには地獄の時間が終わったと、安堵していく自分がいた。
読書ノートワークショップで何を話したか覚えていない。
濃密な時間を、ワークショップが始まる前までで経験することになり、読書ノートワークショップよりも非常に疲れた時間を過ごした。
もうあんな思いはこりごりだ。
今度は予約できる店にしようと決意する私なのでした。
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