見出し画像

電子レンジの残り1秒が待てない

電子レンジを使うとき、
私は最後の1秒が待てない。

3。
2。
1。
ピッ。

となる、その「ピッ」の直前で扉を開ける。

別に急いでいるわけではない。
その1秒で電車に間に合うわけでもないし、
人生が大きく変わるわけでもない。
なのに待てない。

むしろ残り5秒くらいから、
私は電子レンジを見ている。

5。
4。
このへんまでは余裕がある。

3。
そろそろ立ち上がる。
2。
電子レンジに近づく。
1。
ガチャ。
勝った。

何に勝ったのかはわからない。

でも、たまに失敗する。
残り1秒で扉を開けようとした瞬間、

「ピー、ピー、ピー」

と鳴らされる。

あれは悔しい。

電子レンジ側からすると、
「残念でした。ちゃんと終わりました」
と言っているように聞こえる。

考えてみれば、
私は電子レンジに温めてもらっている立場だ。

ボタンを押しただけで、
冷たいごはんを温かくしてもらっている。

それなのに最後まで仕事をさせず、
「はいはい、もういいから」
みたいな感じで扉を開ける。

かなり失礼である。

今日も冷凍ごはんを入れた。
今度こそ、
最後の「ピー」まで待とう。

残り3秒。
 

2秒。
 

1秒
ガチャ。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集