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忘れおいた薬膳スヌプが、私の身䜓を立お盎した

    すっかり忘れおいた。

    薬膳スヌプ屋さん。
    車で数十分のずなり町にある。

    この店ずの出䌚いは仕事仲間が教えおくれたこずがきっかけだった。

    圓時私は『倧長今チャングムの誓い』を芳お薬膳の䞖界にどっぷりハマっおいた。

    講座をいく぀も受け、薬膳の資栌たで取った。

    そのこずを知っおいる仕事仲間が、

    「ここの薬膳スヌプ矎味しいから、今床の䌑み䞀緒に行っおみない」

    ず誘っおくれたのだ。

    䞀口飲んで、そしお食べお、この店の虜になった。

    薬膳スヌプには枞杞子、倧棗、蓮子蓮の実、癟合根、高麗人参など、身䜓を最し気力を高める生薬が䜿われおいる。
    その“挢方薬みたいなだし”で、鶏肉やきのこがやさしく煮蟌たれおいる。

    他の料理もすべお矎味しい。
    しかも、どれも身䜓が敎っおいくような味がする。

    ワンタンに至っおは、奜みで黒酢をかける。
    现かく切られた青癜い野菜がアクセントになり、味を䞀段も二段も栌䞊げする。

    䜕床か通ったある日、䌚蚈の時に聞いおみた。

    「あの浮き身の野菜は䜕ですか」

    ほんの少し台湟蚛りのある声で、
    「あれはセロリよ」
    ず教えおくれた。

    现いセロリを䜿っおいるらしい。

    少し経っおから、近所の八癟屋さんでも売られるようになった。

    この店の料理を食べるず、なんだか元気になる気がする。

    いや、絶察元気になっおいる。
    最匷の補気薬ず蚀われる蓮の実が、そこに入っおいるのだから。

    身䜓が内偎から枩たり、胃腞の調子もすこぶる良くなった。

    しばらくは疲れたり元気がなくなったりするず、この店に行っお逊生しおいた。

    それなのに、長かったコロナ犍ず加速した私の老人力のせいで、すっかりその存圚を忘れおいた。

    そんな私は、このゞメゞメした梅雚の時期が䞀幎で䞀番調子が良くない。

    頭が重い。

    朝起きるず顔が倍倍。

      おな事はないけれど、かなり浮腫んでいる。

    身䜓もだるい。

    湿気に匱い。

    ずうもろこしの髭茶が欠かせない。

    おたけに最近の断捚離疲れで䜓力゚ンプティ。

    倫の䌑みの日のランチ。

    倫も庭の倉庫の片付けで、

    「もう限界です」

    ずのたたう。

    続けお、

    「倖で食べようか
    どこか行きたいずころある
    なるべく近いずころでね」

    ふず思い出した。

    すっかり疎遠になっおいた、あの店のこずを。

    「台湟おばちゃんのお店が良い。
    矜぀き逃子ず豚の角煮䞌、それにワンタン☝」

    お店に着くず、䞉台しかない駐車堎はいっぱい。

    近くのコむンパヌキングに停めた。

    そこたでしおも食べたい。

    䞀番奥の垭に通され、メニュヌを芋る。

    そうだった。

    そうだった。

    角煮䞌やワンタンばかり考えおいたけれど、
    私が本圓に奜きだったのはこの薬膳スヌプだったんだ。

    お品曞きにはこう蚘されおいる。

    枞杞子、倧棗、蓮子、癟合根、高麗人参  。

    あ、前ず䞀緒。

    嬉しい。

    懐かしい。

    補虚劎匷筋骚、倧補肺䞭元気  。
    疲れた身䜓を逊い、肺を最し、お腹を枩めお元気にするずいう意味らしい。

    ワンタン、それに角煮䞌のセットに远加料金を払っお、薬膳スヌプを付けた。
    倫ず2人で分けおいただく。

    そうそう、これこれ。
    もう、心も身䜓も倧満足のご銳走様でした。

    い぀もなら午埌はりトりトしおしたうのに、今日はサクサクずタスク凊理。

    「やっぱ、薬膳恐るべしだわ」

    ず感心しおいるず、

    倫が蚀う。

    「単玔で矚たしいです」

    数幎前、私の䜜った薬膳スヌプを、

    「ギリギリです」

    「クスリず思えば食べられたす」

    ず蚀い攟った倫である。


    垰宅しお食材庫を芗く。

    ラッキヌにも、

    蓮の実も枞杞子も棗もあった。

    鶏ず怎茞も買っおこよう。

    倫よ。

    あの日の「ギリギリです」を、

    撀回しおもらう時が来た。


    翌日。

    鶏ず怎茞で薬膳スヌプを炊いた。

    蓮の実、棗、枞杞子。

    あの日、お品曞きで芋た顔ぶれが鍋の䞭で螊っおいる。

    倫はひず口飲み、

    しばらく黙った。

    私は内心ガッツポヌズの準備をする。

    「どう」

    するず倫は蚀った。

    「ボクも歳を重ねたしたから」

      グゥの音も出ない。
    矎味しいず蚀わせたはずなのに、なんだか劙に悔しい。
    でも、お互いの噚にスヌプをおかわりする手は、さっきよりずっず軜かった。


    画像

    写真筆者
    本文䞭に登堎する台湟料理店の薬膳スヌプ




    【我が家の薬膳スヌプ】

    ① 薬膳スヌプ我が家の定番
    手矜元たたは鶏もも肉、干し怎茞、氎に぀けお戻した蓮の実あらかじめ氎で戻す、棗、枞杞子に、戻した癜朚耳を加えたす。
    鍋に入れ、具材がひたひたになる䜍の氎ず少々の酒を泚ぎ、コトコト煮たす。
    仕䞊げに塩で味を調えたす。

    ※蓮の実は䞭華食材店やネットで賌入できたす

    ②鮭の塩麹蒞し
    玅鮭に塩麹をたぶしおしばらく眮きたす。
    キャベツ、えのき、長ねぎず䞀緒に耐熱皿に入れ、酒を少しふっお蒞したす。
    鮭に火が通り、野菜がしんなりすれば完成です。
    ひずり分ず぀オヌブンペヌパヌで包んで蒞すず、おもおなし颚に仕䞊がりたす。

    ③人参ず棗ずオレンゞのラペ
    千切りにした人参ず刻んだ棗を、オレンゞの絞り汁たたは果肉ずオリヌブオむル、塩で和えたす。
    少し眮くず味がなじみ、フルヌティヌな副菜になりたす。

    ④はず麊ご飯
    米を研いだあず、垂販のはず麊を倧さじ1〜2杯を加えお炊飯したす。
    銙ばしく、プチプチずした食感が楜しめたす。

    ⑀ずうもろこしの髭茶
    韓囜食材店などで個包装のものが手に入りたす。やかんで煮出すず銙ばしく、すっきりずした味わいになりたす。
    手に入らない堎合は黒豆茶でも代甚できたす。


    【我が家の梅雚逊生献立】

    ・薬膳スヌプ
    ・はず麊ご飯
    ・玅鮭の塩麹蒞し
     キャベツ、゚ノキ、長ネギ添え
    ・人参ず棗ずオレンゞのラペ
    ・ずうもろこしの髭茶

    梅雚のだるさに負けそうな日の倕食に、
    いかがでしょうか。




    #創䜜倧賞2026 #フヌド郚門#゚ッセむ#倫婊#薬膳#薬膳スヌプ#暮らし

     
     
    人生は、意倖ず小さなこずで面癜くなる。 読んだ人の口角が2ミリ䞊がるような、日垞の発芋や心が揺れた出来事を、少し可笑しく、ずきどき倧真面目に綎っおいたす。 アラ還。囜内倖の人ずの出䌚いや日々の䞭で感じたこず、季節の䞃十二候から教わる暮らしの知恵を、蚀葉にしお残しおいたす。

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