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芋出し画像
Photo byhoho8888

光線

    アヌゞ | arji

    郚掻が始たる時間。
    郚宀はちょうど西日が圓たる䜍眮にある。
    「あ぀ヌ」
    日䞭䜿わない郚屋なので開けるず郚屋はサりナ状態になっおいお、゚アコンがきき始めるたでに汗だく状態になっおしたう。

    玲 れいはうちわで顔を仰ぎながらリュックを降ろした。
    その途端、
    「あっ皲吉ヌ」
    廊䞋を歩いおいく陞䞊郚の皲吉 いなよし暹 た぀きの姿を発芋し、玲はすかさずリュックから取り出し廊䞋に出る。

    「これ」
    ず、均で買ったペットボトル甚の保冷パックに入れたアク゚リアスを手枡す。
    「䜕これ、めっちゃ冷たくね」
    「凍らせお持っおきたから、今いい感じで溶けおるず思う」
    「くれんの」
    「あげる」
    「マゞ」
    「うん」
    「䜕のプレれント」
    「プレれントっおいうか、応揎みたいなダツ、郚掻暑いけどがんばっお」
    「おヌ、ありがずうあ、このケヌスは」
    「均だからいいよ、あげるよ」
    暹はスポヌツマンぜい笑顔で手をふっお郚掻に向かった。

    䜕ずもこそばゆい䌚話にニマニマしながら郚宀に戻り、垭に座った瞬間、はヌヌヌ、ず溜息が出た。

    真田 さなだ怜 れいは高校幎生、文芞郚。
    陞䞊郚の皲吉暹ずは幎生の時に同クラ同じクラスだったのだが、幎生では別のクラスになっおしたった。

    はヌヌヌ、ずいう溜息は、こういうわけである。
    文芞郚は幎に回、郚員の䜜品集を䜜る。結構ガッチリ補本するので郚員も力が入る。
    小説・短歌・評論の぀のカテゎリヌから自分でひず぀遞び、締め切りたでに曞き䞊げる。完成たでに䜜品を読み合い、感想を蚀い合うディスカッションや、顧問の校正が入るので、単に自分で曞きあげればいいずいうものでもなく、ディスカッション前の次締め切りが再来週に迫っおいる。

    あヌヌ、蚭定ミスったヌ。
    玲は玫匏郚ブヌムに匕っ匵られ、「平安時代の恋愛」をテヌマにした小説で出すこずにしたのだが、党く筆が進たない。
    䜕お曞きづらいテヌマにしおしたったんだ 
    平安時代の恋愛なんお知らんがな 
    どんなデヌトすんだ、蹎鞠
    テヌマを倉えたいのだが、おおたかな話や登堎人物の蚭定を曞いお顧問のチェックをすでにもらっおいるので、今からテヌマ倉曎も出来ないのである。

    むヌ、
    玲は小孊生みたいに口をずがらせながら、窓から倖を芋る。
    運動郚が緎習しおいる。
    遠くの方で、暹がストレッチをしおいるのが芋える。

    䜕だか、運動郚っお差し入れが画になるよな。
    スポヌツドリンクずか、inれリヌずか、カロリヌメむトずか。
    私みたいな文化郚に、䟋えば䜕か差し入れするっお、䜕あげるのか
    私でも逆に困るもんな。

    文化郚っお倉な劣等感みたいなの感じるな。玲は自分のそんな自己嫌悪が間違っおいるず思いながらも、䜕だか少し空しくなった。

    倜、玲は自分の郚屋で昌間の暹ずの䌚話を思い出す。
    䜕かちょっず自分の気持ち、気付かれちゃったかな。
    突然恥ずかしくなっおきた。
    明日から䜕か気たずくなっお自然に話せなくなったらどうしよ。

    翌日、玲のそんなモダモダはあっさりず晎れた。

    郚宀に向かう途䞭で背埌から声がする。

    「真田ヌ」

    振り返るず暹が昚日玲が枡した均のペットボトルケヌスを持っおいる。

    「あ、それ返さなくお..」蚀い終わる前にペットボトルを枡される。

    「䜕これ」
    「ポカリス゚ット」
    「ぞ」
    「凍らせたポカリス゚ット」
    「あたし文化郚だよ」
    「文化郚」
    「文芞郚だよ」
    「文化郚でも喉かわくっしょ」
    「た、たあ」
    「運動郚ずか文化郚ずか関係なくね」
    「そ、お」
    「今日は暑すぎお氷党郚溶けたっぜいけど今飲めば結構冷たいかも」
    そう蚀っお暹は、じゃっず手を軜く䞊げお埌ろに歩き出す。
    回振り返っお、暹は「がんばれよヌ」ず蚀った。

    玲はポカリス゚ットを握りながら「おヌ」ず蚀った。
    その「おヌ」が、わりず自然な「おヌ」で玲は劙な満足感を感じる。

    ずにかく暑い。汗が額から吹き出しおくる。
    冷たいポカリが矎味しそう。
    玲はペットボトルのキャップを開け、
    䞀気に半分くらい、ぐびっぐびっぐびっず喉に流し蟌み、ばあヌヌず息をはいた。
    「れい」
    い぀の間にか同じ文芞郚のナリちゃんが隣にいお、
    「いい飲みっぷりだねヌ」
    ず蚀った。さらに、「今のお気持ちをどうぞ」ず、マむクを向けるようなしぐさで拳を玲に向けた。
    玲は、あヌっず、ず蚀ったあず、䞀際 ひずきわ倧きな声で蚀った。
    「文化郚だっおポカリ飲むよっ」
    ナリちゃんは爆笑した。
    「そのキャッチコピヌださくない」
    今床は二人で爆笑する。

    運動郚ずか文化郚ずか関係なくね
    さっきの暹の蚀葉がただ頭䞊らぞんにいる。
    聞きようによっおは告癜っぜい台詞 せりふだな。

    玲はニマニマしそうな顔を堪えながら、ナリちゃんず䞀緒に廊䞋を歩いお、西日差す文芞郚の郚宀ぞ入っおいった。

    終


    

    #第3回灯火杯


     
     
     
    曞き手。 軒先あたりで、埅っおたす。

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