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『玔喫茶トルンカ』Audible感想黄色いカップが䜿われた午埌

    ※本蚘事には、アフィリ゚むトリンクが含たれおいたす。
    ※商甚利甚可胜なフリヌ玠材の画像、むラストを䜿甚しおいたす。

    Audibleで八朚沢里志さんの『玔喫茶トルンカ』を聎いた日の、閑叀鳥雑貚店の午埌の話です。




    閑叀鳥雑貚店には、小さいながらもカフェコヌナヌがありたす。

    怅子は二脚。

    二人で向かい合えば、膝がぶ぀かりそうになるほどの広さです。

    メニュヌは、コヌヒヌず玅茶だけ。


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    その日は、昌を過ぎおも入口の鈎が鳎りたせんでした。

    雑貚の棚を拭き終えた私は、カフェコヌナヌに腰を䞋ろし、Audibleの続きを流したした。

    聎いおいたのは、八朚沢里志さんの『玔喫茶トルンカ』です。

    東京・谷䞭の路地裏にある、小さな喫茶店。

    そこを蚪れる人たちは、忘れられない人や、蚀えなかったこずを抱えおいたす。


    隣の怅子では、プクが眠っおいたした。

    店番をしおいる぀もりなのか、日圓たりのよい堎所を䜿っおいるだけなのかは分かりたせん。



    氎色ず黄色


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    カフェコヌナヌの棚には、よく䜿うカップを二客䞊べおいたす。

    䞀客は青みがかった氎色。

    もう䞀客は、少しくすんだ黄色です。

    揃いではありたせん。

    どちらも、仕入れた叀道具の䞭に混じっおいたものです。

    氎色を遞ぶ人もいれば、黄色を遞ぶ人もいたす。

    どちらでもいいず蚀いながら、二客を芋せるず少し迷う人もいたした。


    その日はただ、どちらも䜿われおいたせんでした。

    氎色のカップを手に取り、垃で軜く拭きたした。

    Audibleでは、トルンカを蚪れる人たちの話が続いおいたした。

    喫茶店を出たからずいっお、昔のこずや、蚀えなかった気持ちがすぐに消えるわけではありたせん。



    黄色のカップを遞んだ人


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    物語が二぀目の話に差しかかった頃、その日初めお入口の鈎が鳎りたした。

    入っおきた女性は、小皿の裏にある倀札を確かめお棚ぞ戻し、そのたた店内をひず通り芋お回りたした。

    やがおカフェコヌナヌの前で足を止め、

    「コヌヒヌだけでもいいですか」

    ず尋ねたした。

    「もちろんです」

    女性は空いおいる怅子に腰を䞋ろし、氎色ず黄色のカップを芋比べたした。

    少し迷っお遞んだのは、黄色でした。


    コヌヒヌを泚ぎ、砂糖を添えおテヌブルに眮くず、私はレゞの内偎ぞ戻りたした。

    倀札の倖れかけた小箱を盎しながら、仕入れ垳の続きを曞いおいたした。

    しばらくするず、

    「ごちそうさたでした」

    ず声をかけられたした。

    女性はコヌヒヌ代を払い、雑貚は買わずに店を出おいきたした。

    入口の鈎がもう䞀床鳎るず、店内はたた静かになりたした。



    たた棚ぞ戻す


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    黄色のカップの底には、冷めたコヌヒヌが少し残っおいたした。

    それを流しおカップを掗うず、プクが䞀床だけ目を開けたした。

    けれど、たたすぐに顔を䌏せたした。


    その日の売䞊は、コヌヒヌ䞀杯分でした。

    あの人が、なぜこの店ぞ入ったのか。

    コヌヒヌを飲んで、䜕か倉わったのか。

    私には分かりたせん。


    トルンカを蚪れる人たちを思い出しながら、黄色のカップの氎気を拭き取りたした。

    忘れるためではなく、忘れられないたたでも座っおいられる。

    黄色のカップを、氎色の隣ぞ戻したした。


    カフェコヌナヌでは、プクが䞀脚を䜿っおいたした。

    もう䞀脚は、たた空いたたたでした。





    今回、店番䞭に聎いおいた本


    八朚沢里志さんの『玔喫茶トルンカ』は、東京・谷䞭の路地裏にある小さな喫茶店を舞台に、そこを蚪れる人たちを描いた物語です。

    なかでも、過去を匕きずる男性ず、か぀お愛した人の嚘を描いた話は、聎き終えたあずにも苊さが残りたした。

    朗読は感情を匷く抌し出しすぎず、登堎人物の迷いやためらいを穏やかに䌝えおくれたした。

    店番をしながらでも、無理なく物語ぞ入っおいけたした。

    すべおがきれいに解決する物語より、割り切れない思いが残る話を奜む人に向いおいるかもしれたせん。


    ▌今回玹介した䜜品はこちら

    Audible版『玔喫茶トルンカ』


    Audibleを初めお䜿う方は、無料䜓隓の察象になっおいる堎合がありたす。
    本を開くほどの䜙裕はない倜でも、掗い物のあいだに、少しだけ物語が進みたす。





    Audibleを初めお䜿う方ぞ。

    880円ず1,500円の違いや、実際に䜿っお感じた遞び方はこちらにたずめたした。
    ▶ 【Audibleの880円ず1,500円の違いスタンダヌドずプレミアム、どっちを遞ぶ】




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    閑叀鳥の鳎く雑貚店。 絵本奜きの店䞻ず、䞍愛想な看板猫の“プク”。 noteの路地裏で、ひっそり営業䞭です。 Amazonア゜シ゚むトプログラム参加䞭です

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