
【予告編】『完璧な男』第1話05削除の儀式【オリジナル小説】
─ 失われる前の、最後の名前 ─
【第1話05予告】
2025.12.16更新

※本作は、サバイバル・バイオレンス小説です。詳細は下記参照。
この連載には、
性別の強制・構造的暴力・サバイバルとしての身体改造
といった重い主題が含まれます。
◆年表:削除の儀式◆
2019:団地→愛宕邸(01-01〜01-05)/監視選定開始
2019:身体改変・声喪失/完璧な男の誕生
2058:カフェ再会・告白開始(01-01)/過去記録の覚醒




いわゆる“トランス文学”の文脈とは異なり、
自己決定の物語でも、変身譚でもありません。
少女が、自分の意思と無関係に「別の性と役割」へ組み替えられ、
そのまま暴力装置の中で生き延びざるを得なかった記録です。
癒しや共感、再生を求める方には向きません。
構造の陰で押しつぶされる側の視点、
生存のために“形を変えさせられた”人間の話を
静かに読み進める覚悟のある方だけ、お進みください。
第1話「削除の儀式」04のあらすじ
監視室に映し出された複数の少女たちの中から、制度はひとりを選び出す。
選定の先に想定されている完成形──
六本木と芝浦の抗争を終結させた戦略家。
記録に残る名は、葛城立真。
2058年。その正体を追うジャーナリスト・片瀬の前で、
立真だった彼女は静かに語り始める。
幹部たちは「強い器」の失敗を共有していた。
意志を持つ者は、必ず拒み、歪み、やがて壊れる。
顕臣は、別の結論を提示する。
必要なのは強さではない。
削られても戻る場所を持たない、“空の器”だと。
それは提案ではなく、最初から結論だった。
拒否も、代替案も、戻る道も存在しない。
「構造の決定」として、少女の未来は確定される。
こうして、“完璧な男”の計画は実行に移された。
「本当に怖いのはね、
『当たり前のこと』として処理されることなの」
Scene01-13【場所:港区芝公園、葛城家訓練棟、2019年】