メインコンテンツへスキップ
見出し画像

水の上で踊り明かしたい

    目の前に横たわっている重荷がデカすぎる。それを抱えて潰れそうになりながらゴールすることが可能なのか自問自答してる。まだ逃げることもできる。それは未だかつてないチャンスなのに、心が折れそうになる。まだこれ以上ないくらいデカい重荷が再びのしかかってきた時、確実に元には戻れない。
    自由で気楽な人生が好きだけど、好きなことを追い求めると必ずこの岩にぶち当たる。

    自分が何者なのか知りたくなった時からギターを弾き始めた。音楽は僕にとって救いです。それが流行っていてもいなくても、技術的に優れていてもいなくても、万人に受け入れられてもらえなくても、いい曲だと断言出来るのならそれを伝えるのが使命だと思っている。
    だから練習し続けて、今も恥をかいている。
    誰かの曲に似通っていたり、歌い方が下手なことも百も承知してる。それでも、その道に生きると決めた以上、全力で生きなくてはならない。

    今作っている曲が完成して、人前で演奏することができるようになって、聴くものをうっとりさせることが出来たなら、それだけで生きている意味があったと思える。けれどその道は僕にとっては険しく、21の時に叔父さんからもらったギターで始めた作曲やカバーは自信がついたら絶望しての繰り返しで、真に人の魂を震わせる演奏は今日に至るまで出来ていない。
    なのになぜこんなことを続けるのか、それは絶望している時にいつも音楽は僕のことを救ってくれたから。
    ある時はスピーカーから流れる音、ある時はライブ会場で聴いた音。ある時は自分の口から出た音に。
    その瀬戸際に立った時だけ、本物の音楽は現れる。でも、最近はどんどんと遠のいているように感じる。

    精一杯に生きなくなって、妥協するようになって、人と比べるようになって、それが続けることを辛くさせる。
    初めは多少、ギターが弾けるだけでチヤホヤされることもあったが、世の中が自分の凡人以下の才能に気づいてしまった。

    夢を叶えるために努力するのに、その努力を卑下してしまう毎日。本当に情けない。
    それでも音楽は尊くて美しい。
    僕が偽物で醜くても、僕から生まれる音楽は美しいと信じてる。だから作り続ける。今日も明日も昨日も。


    あなたへのおすすめ