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2025.07.09 注目の海外スタートアップの資金調達5選

    7月9日にかけて、宇宙開発からAI、コマース、モビリティ、検索インフラまで多岐にわたる分野で、注目すべき大型資金調達が相次いで発表された。代表的な事例として、SpaceXは内部向けの新株発行による約4,000億ドル評価額での調達を目指し、フランスのAI新興企業Mistralは最大10億ドル、チャットベースのコマースを手掛けるOneTextは450万ドル、RivianスピンオフのAlsoは2億ドル、AI検索基盤のZeroEntropyは420万ドルを獲得している。これらの動きは、各領域での競争優位構築と次世代技術への期待を強く映し出している。

    1. SpaceXの新株発行による約4,000億ドル評価額調達


    1-1. 調達の概要

    SpaceXは匿名の関係者によると、内部投資家向けに新株を発行する形で資金調達を検討しており、その評価額は約4,000億ドルに達するとされている。
    同社は資金調達ラウンドと並行してテンダーオファー(既存株主の株式売却機会)を年2回実施しており、今回も同様の手法を用いる予定だという。

    1-2. 評価額の推移と意義

    SpaceXの評価額は、2021年10月に1,000億ドルを突破し、2024年12月のテンダーオファーでは3,500億ドルに到達している。
    今回の新ラウンドが実現すれば、前回評価額から約14%の上昇となり、創業以来の急速な成長を改めて示すことになる。

    2. Mistralの10億ドル調達計画


    2-1. 調達の内容と投資家

    フランスのAIスタートアップMistralは、アブダビ政府系のMGXファンドなどを引き受け先として、最大10億ドル規模の株式調達交渉を行っていると報じられた。
    また、Bpifrance SACAなどフランス系金融機関から数億ユーロの負債調達も検討中であるという。

    2-2. これまでの資金調達とAIデータセンター構想

    PitchBookによれば、Mistralはこれまでに累計11.9億ドルを調達し、評価額は約6.51億ドルに達している。
    同社はMGX(総額1,000億ドルの政府系AIファンド)やNvidiaと連携し、欧州最大級のAIデータセンターキャンパスを構築する計画であり、UAEもフランスでのAIプロジェクトに500億ユーロを支援している。

    3. OneTextの450万ドルシード調達


    3-1. シードラウンドの概要

    旧PayPal従業員らが創業したOneTextは、SMSを活用した“text-to-buy network”を構築し、今回のシードラウンドで450万ドルを調達した。
    出資ラウンドにはKhosla Ventures、Coatue、Citi Ventures、Y Combinator、Good Friends、MuseのMatt Bellamyなどが参加している。

    3-2. サービスの特徴と市場ポテンシャル

    CEO Jonathan Fudem氏は、PayPalでの決済経験から既存フローを置き換えずにSMSで購入完了できる仕組みを考案したと語る。
    同社はAIによる双方向会話と人手介在を組み合わせ、コンバージョン率を20〜30%向上させるほか、将来的には複数ブランド横断のSMSネイティブ決済ネットワークを目指している。

    4. Also(Rivianスピンオフ)の2億ドル調達


    4-1. スピンオフの経緯

    Rivian内の“Project Inder”として始動したAlso Inc.は、今年初めにEclipse Venturesから1.05億ドルを調達しており、このたびGreenoaks Capitalをリードに2億ドルの資金調達を完了した。
    同社のポストマネー評価額は10億ドルに達し、Appleデザイナージョニー・アイブのLoveFromとも協業して開発を進めてきた経緯がある。

    4-2. 今後の展望

    Alsoは多様な形状のマイクロEVを開発中で、年内には初のデザインを公開予定としている。Rivian本体とともにモビリティ市場でのシナジー創出が期待される。

    5. ZeroEntropyの420万ドルシード調達とRAGインフラ


    5-1. シードラウンドの詳細

    San Francisco拠点のZeroEntropyは、LLMの性能を最大化するRAG(Retrieval-Augmented Generation)インフラを提供するスタートアップで、Initialized Capitalをリードに420万ドルを調達した。
    参加投資家にはY Combinator、Transpose Platform、22 Ventures、a16z Scout、さらにOpenAIやHugging Face出身のオペレーターらが名を連ねている。

    5-2. 技術の優位性と創業者プロフィール

    ZeroEntropyはAPIでデータの取り込み・インデックス化・再ランク付け・評価を一気通貫で管理し、独自の再ランカー“ze-rank-1”はCohereやSalesforceの同等モデルを上回る性能を誇るとされる。
    CEOのGhita Houir Alami氏はÉcole PolytechniqueやUC Berkeleyで学び、25歳ながらAIインフラ分野で女性創業者の多様性向上にも注力している。

    今回の大型資金調達ラッシュは、宇宙開発、AI、コマース、モビリティ、検索基盤といった次世代技術領域に対する投資家の期待が非常に高まっていることを示している。各社は既存の課題解決と新市場開拓を狙い、多額の資金を糧にさらなる成長を目指すフェーズに入っており、今後の動向から目が離せない。

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