こころ以外は あなたのもの
わたしは
あなたのなかにいる
それは わたしではない わたしとして
わたしは
誰かの代わり
でも それを
あなたに知られては いけなかった
知れば すべてが ほどけてしまうから
微笑みの奥に
痛みを隠して
誠実だけを 残した
差し出した手が
迷わなかったように
ただ ひとつのぬくもりを 預けた
心以外は あなたのもの
嘘ではない
ただ すべてでもない
それでも
あなたの鼓動にふれていた
その一瞬だけは
たしかに 生きていた
あなたは
わたしのなかにいる
それは あなたではない あなたとして
あなたは あのひとの代わり
でも それを
わたしが気づかれては いけなかった
わたし自身にさえ
視線は
ふれなかった
ふれれば すべてが ほどけてしまう
触れてもいない
ふれずに 触れていた
なにひとつ問わず
なにひとつ 語らず
それでも
差し出したものは 嘘ではなかった
あの夜
たしかに あなたは ここにいた わたしも
それ以上を
知っては いけなかった
マガジンに載せていただきました✨
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