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Second Wind第105話 幞犏の䜙韻むクス

    Second Wind

    第3ç«  運呜の茪
    第105話 幞犏の䜙韻むクス


     「むク。最近、ずっおも機嫌がいいですね」

     ランチがわりのカレヌを前にしたキオが、スプヌンの袋を開ける手を止めお、おもむろに僕にそう話しかけた。
     䜕かに気づいおいるような、意味ありげな衚情は盞倉わらずだった。

     「いや、別に   そんなこず、ないず思うけど」

     僕はあえおキオの目は芋ずに、そう答える。

     “むクスは、嘘が䞋手なのね”――。

     圌女ず頻繁に䌚うようになっお指摘された、僕のクセ。
     遅刻の理由をい぀も隠そうずする僕に、圌女はおかしそうにそう蚀った。 
     そしお぀いでに、「むクスは動揺するずすぐ錻に手が行くから、嘘を぀くなら盞手の目を芋ないず䞊手くいくわよ」ず教えおくれたのだ。

     「  はあ、なるほど。そうきたしたか」

     そんな僕の様子を尻目に、キオはわざずふおぶおしく口を開けお、僕をじろじろず眺めたわす。

     「唯さん、ですね それ」

     急に圌女の名前を持ち出されお、面食らう――。
     拍子に、食べかけのカレヌを少しこがしおしたった。

     「あっ、ダバい  。なんだよ、いきなり」

     ちょっず迷惑そうな顔をしおみるが、キオは少しも動じなかった。

     「その、むクのクセですよ。錻に手をやるでしょう 嘘を぀くずき。倧方、唯さんに、“ そんな時は盞手の目を芋ないようにするずいい ” っお教わったんじゃないですか」

     䞀ミリの隙もなく蚀い圓おられお、思わずちょっず怖くなる。
     普段から鋭いずはいえ、今日のキオは、ちょっず異垞だ――。

     「やだなあ。そんなに驚かないでくださいよ。だっお、唯さんの名前が出挔者ボヌドにある日に、あんなに盛倧にわかりやすく飛び出しおいったらさすがにわかりたす。しかも、ギリギリ次の仕事堎に間に合ったず思ったら、えらくハむテンションだったじゃないですか」

     「えっ」

       思い圓たる節がないでもない。確かに、珍しく来日しおいたARKLINEアヌクラむンの北米チヌムに䌚った僕は、あのずきものすごい勢いで、先日芳に行った公挔の感想をたくしたおおきたような気がする。

     「で、唯さんずは、うたくいっおいるんですね」

     キオは時蚈にさっず目をやるず、すごい勢いで食べ始めながら詰問し始めた。

     「ええず  たあ、その  うん。でも俺の口からは、あたり蚀えなくお  」

     さっきから声を朜め぀぀、キオず話しながら、それでもざわ぀いおいる他のメンバヌたちの目を気にしお぀い口ごもる。

     途端、キオが食べる手をピタリず止めお、ものすごい圢盞でこちらを睚んできた。

     「はあ なんですか、それ この前は、むクの方から盞談を持ちかけおきたくせに、僕はもう蚊垳かやの倖なんですか」

     「いや、その  」

     「だいたい、飛び出しおいったあの日だっお、僕がどんなに心配をしたこずか」

     蚀っお半ば呆れたように、立お続けに蚀葉を投げおくるキオの剣幕に、僕は慌おお手を出しお止めた。

     「いや、ちがうんだ。そういう意味じゃないっお ただ、すごい埮劙な関係ずいうか。䜕かあったら、あっちにも迷惑をかけおしたうから――」

     「  ほう。芁するに、僕では信甚できないず」

     蚀ったキオの背埌に黒いオヌラが立ち昇のがったように思えたずき、郚屋の入り口のあたりで、圱がゆらりず揺らいだ――。


    続き  第106話 遠のく声
    目次  長線小説『Second Wind』


     
     
    長線小説『Second Wind』を連茉䞭。 華やかな䞖界の片隅で、静かに止たっおしたった時間が 再び動き出すたでの物語。 静かな始たりから、やがお運呜を揺るがす奔流ぞ。