
晴れたのは何か
ここのところ雨続きだった。
薄暗くジメジメとしていた毎日にウンザリしていた。
でも、今日はよく晴れた。
久しぶりの太陽は凄く眩しくいろんなものを見せてくれる。
葉の鮮やかな緑
放置された車の汚れ
道路のコンクリートの色の違い
外にいる子どもたちの笑顔
他所様のお布団の柄まで。
そして、影も色濃く。
ふと晴れた事を喜べる自分に気がついた。
以前の私は晴れの日の喜びや気持ち良さを感じる事はなかった。
光は影を目立たせる。
それは、社会が止まる事を知らずひたすらに前を向いている中で、取り残されていく自分を感じているようだった。
『みんながいっせいに不幸なら良いのに』
そんな事すら思っていた。
私はずっと雨雲を自ら纏っていたのだろう。
晴れれば晴れるだけ、自分の弱さ、未熟さ、至らなさ、情けなさが色濃くなる。
眩しい光は私の心にチクチクと刺さり痛みを与える。その痛みは私を焦らせ迷わせる。
『お前もがんばれよ。ウジウジするのもいい加減にしてさ。』
逃げ出したくなって日陰を探す。
そんな天気の悪い日々を過ごしていた。
今こうして、陽の光に気持ち良さを感じ、少しウキウキしていられるのは、きっとそういう季節を過ごしたからなのだろう。
あまりの眩しさに日陰に入る。
フッと顔の力がぬけた。私は少しだけ自分の頭を撫でたような気持ちになった。
よくやってる。
今日は本当によく晴れた。