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遞択匏小説『ただ、名前で呌べない』第15話

    第15話 気たずい雰囲気


    『図曞通に行きたすか』

     そう蚀われれば、連は行くず答えるが、なぜ今曎聞くのだろうか。
     い぀もず違うハルの様子に違和感しかない。

    「  束䞋さんは、行かないのですか」

     静かな店内で、ハルが息をのむのが分かった。
     蓮はハルの答えを埅぀。

    「  行きたす、けど」
    「けど」
    「私、別行動にしたすね」

     無理矢理䜜った笑顔で返されお、蓮はなぜそんな顔をするんだず蚀いたくなる。
     どうしお――

    「それは、先ほどの圌の件ですか」
    「  それも、ありたす。迷惑を、かけちゃったから」
    「それは  」
    「それに、小宮さんの優しさに甘えちゃっおたんです。い぀も送っおくれたり  本圓なら、自分でちゃんず本を持っお垰らなきゃならないのに」
    「  俺は、束䞋さんず䞀緒に行く぀もりでした」
    「  え」

     驚いお顔を䞊げるハル。
     けれど、驚いたのは蓮も同じだった。思わず、自分の口元を手で抌さえおしたった。

    「小宮さん  」
    「  すみたせん、慣れずいいたすか  い぀の間にか圓たり前になっおいたした」

     そう、い぀の間にか、図曞通で䌚っおお昌ご飯を食べお、ハルを送っおいく――それが土曜日だず感じるようになっおいた。

    「でも  私、迷惑じゃないですか」
    「迷惑なら、最初から誘っおいたせん」

     遠慮がちなハルに、すぐさた吊定する蚀葉を぀なげる。
     本来なら、圌女の蚀葉をこんなふうに即座に吊定するこずはない。盞手の考えを聞いおから、自分の意芋を䌝える。それが蓮のやり方だった。
     それなのに、ハルの䞻匵になぜか焊っお吊定しおしたう。

    「  束䞋さんず行くのが嫌なら、俺も誘っおいたせん」
    「小宮さん  ありがずうございたす」

     ハルは少しだけ目を䌏せた。
     胞の奥にあった重いものが、ほんの少しだけ軜くなった気がする。

    「私  小宮さんに迷惑をかけおいるんじゃないかっお思っおいたした」
    「迷惑だず思ったこずはありたせん」
    「でも、い぀も送っおもらっお  」
    「俺がそうしたかったからです」
    「  」

     ハルは蚀葉を倱った。
     それは、今たで考えたこずのない答えだった。

    「小宮さんっお、い぀もそうなんですね」
    「そうですか」
    「私が勝手に申し蚳なく思っおいるだけなのに、すぐ吊定しおくれるから」
    「  そうでしょうか」
    「はい」

     ハルは小さく笑った。
     けれど、その笑顔はどこか寂しそうだった。

    「私も、い぀の間にか圓たり前だず思っおいたした。でも  」
    「でも」
    「桜庭君に、蚀われたこずが気になっおしたっお」

     蓮は黙っおハルを芋る。
     語り出したハルの蚀葉を遮りたくはなかったので、あえお吊定しなかった。

    「本を読んでいるず、圌のこずを忘れおしたうっお  。私、付き合っおいる人より本を優先するなんお、文句蚀われおも仕方ないですよね」
    「それは、束䞋さんが悪いずいう話ではないでしょう」
    「でも、桜庭君がそう感じおいたのは本圓だず思いたす。私も、圌の䞍満に気づけたせんでしたから」

     ハルは困ったように笑う。
     半分泣きそうに芋えお、蓮は口をぐっず真䞀文字に噀んだ。

    「だから、小宮さんにも同じこずをしおいたら嫌だなっお  」
    「  先ほどの圌は、束䞋さんに䜕ず蚀ったんですか」

     蓮が尋ねるず、ハルはたた俯いおしたった。
     よほど話したくないこずなのかもしれない。
     
    「  人に話すず楜になる、ず本に曞いおありたした」

     蓮はそう蚀っおから、少しだけ蚀葉を遞ぶ。

    「話せるようなら  話しおみたせんか」

     本の受け売りだった。
     自分はカりンセラヌではない。圌女の心を軜くするこずはできないかもしれない。
     けれど、誰かに話すこずで気持ちが軜くなるこずがあるのも確かだ。
     蓮は改めおハルに問いかける。
     するず、ハルは蓮の様子を窺うように顔を少しだけ䞊げた。


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    今回、遞択の郜合䞊、少し短です。すみたせん。

    今回の遞択は 
    蓮に「話しおみたせんか」ず蚀われたハル。ハルは自分の心の蟠りを話せるのか。

    A. 「聞いおもらえたすか」ず恐る恐る語り出す
    B. 「いえ、個人的な問題ですから」ず苊笑いで断る

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    ハルず蓮のLINEスタンプを䜜っおみたした。
    気になった方は芋おください。


     
     
     
    創䜜小説メむン。様々な䞖界を舞台にした人間ドラマを執筆䞭。 日垞の蚘録、心に觊れた本・挫画・アニメの感想も。 愛甚品・おすすめ挫画amazon.co.jp/shop/riku406 ※圓noteはAmazonア゜シ゚むト参加者であり適栌販売により収入を埗おいたす。

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