
私がつくりたい「優しい世界」の話〜「安心」の種をまく、私の使命〜
全5回にわたってお届けしてきた、
こどもの「安心の土台」シリーズ。
最後まで読んでくださり、
本当にありがとうございます。
触れ合い、言葉、待つこと、
そして関わり直し。
これまでの記事で
私がお伝えしたかったことは、
たった一つ。
それは、
「こどもにとって、
大人は“安心の陽だまり”であってほしい」
ということです。
私がなぜ、ここまで「安心」にこだわるのか。
そこには、私の「使命」ともいえる、
強い想いがあります。
17年の保育士生活の中で、
私はたくさんのこどもたち、
そしてお父さんやお母さん、
おじいちゃん、おばあちゃん…
こどもを囲む、たくさんの『育てる大人』の
みなさんと出会ってきました。
その一方で、
ニュースで流れる悲しい出来事や、
愛着の問題や発達の特性に苦しむ人たちの背景を、
知る機会もありました。
犯罪や非行に至ってしまった人たちの中には、
幼少期に「安心できる場所」を持てなかった人が、
少なくありません。
泣いたときに、誰かが来てくれる。
困ったときに、誰かが助けてくれる。
そんな「当たり前の安心」を、
受けとれなかったという現実。
その事実を知ったとき、
私は胸が締めつけられるような思いと同時に、
強い危機感を覚えました。

今の世の中は、
「早く自立させる方法」や
「効率的な寝かしつけ」の情報であふれています。
もちろん、
「できるようになること」は大切です。
でも、土台のない「できる」は、
いつかポキッと折れてしまうかもしれません。
家の基礎がしっかりしていれば、
どんな家を建てても揺らぎません。
こどもの一生を支える基礎とは、
「自分はここにいていい」
「困ったときは助けてもらえる」
そんな、根っこの安心感です。
私は、そんな「安心」が当たり前にある
優しい世界をつくりたい。
それは、
育てる大人が完璧にこなさなければならない
世界ではありません。
「うまくいかない日もあるよね」
と笑い合いながら、
それでもまた「大好きだよ」と
手をつなぎ直せる世界。
大人が自分自身を許し、
安心で満たされているとき、
その安心は、
必ずこどもへと伝わっていきます。
こどもが安心して育つためには、
その一番近くにいる大人が、
まず安心していること。
私はこれから、
保育士という枠を少し超えて、
歩んでいきます。
一人のこどもに関わることは、
その子の未来に関わること。
そして、その子を支える大人に関わることは、
「優しい世界」を広げていくことだと、
私は信じています。
「安心の種」をまく活動を通して、
一人でも多くのこどもが、
「自分が好き」でいられるように。
一人でも多くの大人が、
肩の力を抜いて、
あの子にあたたかいまなざしを
向けられるように。
これが、私の使命です。
完璧じゃなくていい。
今日からまた、
一緒に一歩ずつ歩んでいきませんか。
そっと差し出すその手が、
ふとかけたその一言が、
あの子の未来を支える、
一番の安心になっていくはずです。

これまでの私の葛藤や気づきは、
こちらのマガジンに綴っています▼