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シンデレラストーリー

    科学的に考える人

    さあ、日曜日だ。
    日曜日はボクが書きたいことを勝手に書く日だ。
    お気楽にお付き合いいただきたい。

    それにしても、ゴールデンウイーク中は曜日の感覚がなくなるなあ。


    それは4月30日の出来事

    ちょっと飲み過ぎたかもしれない…

    その日ボクは以前からの約束で飲みに出た。
    22時過ぎに会は解散となり、ボクは帰路に就いた。
    JRと東京メトロを乗り継いで自宅に帰るのだ。

    ボクは移動中はだいたい音楽を聴いている。
    そしてボクは若いころからBOSE信者だ。
    なので、現在愛用しているワイヤレスイヤホンは(一世代前のモデルではあるが)BOSE社製の「QuietComfort Earbuds」である。

    その日、帰りの電車でPenthouseを聴いていたような気がする。

    いや、Nulbarichだったかもしれない。

    なんかそんな気分だったのだ。

    駅から自宅までは徒歩だ。
    自宅に近くなるとイヤホンを耳から外してケースに仕舞う…

    あれ?
    ケースが無い。

    どこでイヤホンケースを落としたのか

    普段ボクはジーンズの左のポケットにケースを入れていることが多いのだが、この日はワンショルダーのバッグのポケットにケースを入れていた。この日はジャージだったのでポケットが膨らむのが嫌だったのだ。

    どうやら、どこかでバッグのポケットの隙間からイヤホンケースが滑り落ちてしまったようだ。怪しいのは、空いていてずっと座ることができた帰りの電車だ。座席に座るとき、バッグをくるっと回して小脇に抱える感じにしたので、バッグの口が上下逆になった。その時に落っこちた可能性が高い。

    落とし物を探してもらうプロセス

    ボクはあまりモノをなくさないので知らなかったが、最近は東京メトロもJRも、遺失物はwebで問い合わせする仕組みになっている。

    問い合わせフォームの中に「色・特徴・在中品(在中品の中に記名がある場合その名義、ワイヤレスイヤホンの場合はシリアル番号)」を入力するよう注意書きがされている。いやいや、紛失したソレにシリアル番号が書いてあるのよ。そんなんわかるかい!

    …とはいえ、(電車以外のところで落とした可能性もあるのだが)入力を進めないとケースが返ってこない。ケースが返ってこないとイヤホン本体の充電ができないのだ。若干納得いかないところをグッと抑えて東京メトロとJRの両方の問い合わせフォームに入力を完了させ、ボクは返事を待った。

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    本体だけ…

    翌5月1日、先に返信が来たのはJRだ。

    このたびは、JR東日本 お忘れ物チャットをご利用いただきありがとうございます。

    大変お待たせいたしました。
    お調べいたしましたが、現在お届けがございませんでした。
    今後、届けられる場合もございますので、時間をあけて再度お問い合わせください。また、警察に届いている可能性もございますので、合わせてご確認をお願いいたします。

    この度は、JR東日本Chat Botお忘れ物チャットをご利用いただきありがとうございました。

    JR→ボクへのメール

    少し遅れて東京メトロからも返信があった。

    お問い合わせのございましたお忘れ物につきまして、お品物を特定するために、もう少し詳しい内容を教えていただきたく存じます。

    ・カバーの有無
    ・型番
    ・シリアルナンバー

    東京メトロ→ボクへのメール

    いやいや、だからシリアル番号はわからんのよ。
    ボクは送られてきたメールに返信した。

    ご質問についてですが、
    ・カバーとはどのようなものをイメージされているかわかりませんが、紛失した物自体がイヤホンのケースです。本体(イヤホン自体)はここにありますので、(東京メトロ内で落としたのであれば)純粋に黒のケース部分だけがそちらにあるはずです。
    ・型番やシリアルナンバーは、そのケースに記載されているので、ここでは分かりません。ただ、Bose社製の「QuietComfort Earbuds」という製品になります。

    ボク→東京メトロへのメール

    翌5月2日に東京メトロから再返信が来た。

    お問い合わせのございましたお忘れ物(ケース)につきまして、東京メトロお忘れ物検索システムにより検索を行いましたところ、それらしい品物の登録が〇〇線△△駅構内のお忘れ物総合取扱所にございます。

    しかしながら、お名前等の記載が無いため、現時点ではお客様のお品物であると特定はできません。お手数ではございますが、お忘れ物総合取扱所に直接、ご足労いただき、お忘れ物のご確認をお願い致します。

    ※イヤホン・イヤホンケースは類似品が大変多く、お申し出のお品物であるか特定が困難でございます。お客様のものではない可能性、もしくはほかのお客様のものと確認が取れ、お引き取り済になっていることもございます。 あらかじめご了承ください。(ペアリングにて確認させていただきます。)

    受け取りの際に必要なものは、以下です。
    ・公的証明書(運転免許証、保険証など)
    ・印鑑
    ・イヤホン
    ・接続可能な機器(携帯電話など)

    お忘れ物総合取扱所での保管期間は、5月6日でございます。
    保管期間を過ぎた場合には、警視庁遺失物センターに送付することとなっておりますので、なるべくお早めに直接ご来所いただき、ご確認をお願いいたします。

    東京メトロ→ボクへのメール

    おお!やっぱりあったか。ありがとう東京メトロ。
    そしてペアリングで現物確認するとのこと、それは非常に助かる!

    そして引き取りへ…

    ボクは早速東京メトロに乗って「お忘れ物総合取扱所」へ向かった。
    カウンターで整理券を取ろうとしたが、他に待っている人がいなかったので、そのまま受付してもらえた。

    しばらく待つと、見覚えのある黒いイヤホンケースがトレーに乗せられてボクの目の前に差し出された。ボクはケースの蓋を開け、ポケットから取り出した2つのイヤホンをそっと滑り込ませる。イヤホンはケースにピッタリと収まった。

    あれ?
    これなんだっけ?

    ああ、シンデレラだ。
    シンデレラの物語の最後の方、舞踏会で落として行ったガラスの靴がピッタリだったってヤツ…

    そっと視線を上げると、そこには王子様ではなく人相の良い駅員のおじさんがいた。

    駅員: 「よかったですね。ではここにサインしてお持ち帰りください。」
    ボク: 「あれ?ペアリングの確認はいいんですか?」
    駅員: 「はい、大丈夫です。」

    大丈夫なんかいっ!!


    ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
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