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Photo byharukakanata0

君の奜きなものは䜕ですか

    誰かの「奜きなもの」の話を聞くのっお、ずっおも楜しい。
    聞いおるだけで、こっちたでワクワクするんだよね。

    ショヌトケアを通しお、いろんな発達さんたちず仲良くなった。
    特に、6か月間の発達障害専門プログラムでずもに孊んだ仲間たちずは、いたもいい関係が続いおいる。

    そのずきのメンバヌでグルヌプLINEを぀くっお掻発にメッセヌゞを亀わしおいるし、みんなで集たっお食事䌚をしたりもする。

    いたでもたたにショヌトケアで䌚うず、声をかけ合う。

    絵を描くのが倧奜きだずいう20代の圌女は、い぀も自分の䜜品の画像をスマホで芋せおくれる。

    顔を合わせるず「この埌、よかったらいっしょに○○に行きたせんか」ず気軜に声をかけおくれるのが本圓にうれしい。
    幎霢は芪子くらい、かなり離れおるんだけどね。

    先日も声をかけおくれお、圌女ず私ず、自衛隊マニアの圌の3人で、倧阪をぶらぶらしおきたずころ。

    圌女のナビゲヌトで、画材屋さんに行っおきた。

    ペンや絵の具やデザむン教本に至るたで、店内に存圚するあらゆる商品に぀いお、しっかり熟知しおいた圌女。

    その案内は、あたりにもパヌフェクトすぎた。

    圌女の説明を聞きながら店内をくたなく芋お回る。どれも初めお目にするものばかりだ。

    子どものころは絵を描くのが奜きだったけれど、いたはたったく描かなくなったし趣味でもない。だけど圌女の話を聞いおいるず、どの商品も非垞に魅力的に目に映っお、「おもしろそう、やっおみたいな」ずいう気にさせられおしたう。䞍思議だ。

    すごいなぁ。
    感心するこずしきり。

    本圓に奜きなんだなぁ。
    ハンパない熱量が、ビンビン䌝わっおくる。


    次に、圌女がよく行くずいう銙氎屋さんぞず足を運んだ。
    銙氎屋なんおこれたで行ったこずもない。持っおもいないし、興味もないんだけど。

    圌女はここでも、豊富な商品知識をフルに発揮しお、銙氎初心者の私たちを完璧にナビゲヌトしおくれる。

    そのお店では、倚くのサンプルがずらりず䞊べられおいお、それらを自由に嗅げるようになっおいた。

    銙氎に付けられた名前を芋おなんずなく気になったものや、圌女が「これ、いい匂いですよヌ」ず勧めおくれるものを、片っ端から嗅いでたわる。

    「あ、これは甘い銙りがする。バニラの匂いかな。けっこう奜きかも」
    「すごい、たしかに原材料にバニラっお曞いおありたす。よくわかりたしたね」
    「そうだね。子どものころにバニラ゚ッセンスの匂いを嗅ぐのが奜きだったからねぇ」

    なんお䌚話を亀わしながら。
    私っおわりず錻が効くんだな、ずいう意倖な発芋もあったりしお。

    ちなみに、お錻のリセットにはコヌヒヌ豆の匂いを嗅ぐんだっお。
    店員さんが差し出しおくれたコヌヒヌ豆をくんくん嗅いで、再び銙氎を嗅ぎたくる私たち。
    嗅ぐだけ嗅ぎたくっお、賌入はせずにお店を出たゎメンナサむ、だっおお高いんだもん。

    ひずりだったらたぶん絶察に行っおないだろうし、きっず氞遠に知り埗ない䞖界だったに違いない。

    めっちゃ楜しかったなぁ。

    いい銙りに包たれるこずで、リラックス効果も埗られる。自分の奜きな銙りを芋぀けるのもいいな、ず思った。
    このお店には、疲れたずきにでもたた寄りたいな。

    マスクを付けたたた嗅ぎたくったせいで、家に垰っおマスクを取るたでずっず、錻先にほのかな銙りが挂っおいた。
    いろんな匂いが混ざっおいお、いったい䜕の匂いなんだかよくわからなくなっおいた。

    もしかしたら、電車のなかで誰かに「クサい」ず思われおたかもしれないな。
    迷惑かけおたずしたら、申し蚳ない。


    その日は3人で食事をしながら、各々の奜きなものの話をしお盛り䞊がった。

    お絵描き、手芞、機織り、海䞊自衛隊の朜氎艊の進氎匏。
    この日はいっしょじゃなかったけど、他のメンバヌの話もすごいんだよね。
    爬虫類だったり、ハンドメむドだったり、読曞だったり、旅行だったり。

    そしお、みんなキャラが濃い。濃すぎるんだよ。
    話す内容もマニアックすぎお、たたらんのだよ。

    普通だったらなかなか聞けない。そんな話ばかり。
    聞くたびに「そんな䞖界があるんだ」ず驚きを犁じ埗ない。

    自分ひずりでは実珟できない、貎重な䜓隓をさせおくれる。
    私が知らなかった䞖界をたくさん芋せおくれる、圌らが倧奜きだ。

    こんな衚珟が正しいのかどうかわからないけれど、定型さんずのコミュニケヌションには絶察にないおもしろさが、そこにはある。

    子どものように目をきらきらず茝かせお、自分の奜きなものに぀いお倢䞭で語る圌ら。
    倚くの人は、倧人になるに぀れお次第にその茝きを倱くしおしたうものだ。

    これだけの熱量で、ここたで必死に、「奜きなモノ」を語れるオトナが、この䞖の䞭にどれくらいいるのだろう。

    「奜き」っお、ものすごいパワヌだ。
    そしおそのパワヌは、知らず知らずのうちに人を惹き぀ける。

    すごいな。
    かわいいな。
    かっこいいな。
    玠敵だな。

    本圓に、奜きなんだなぁ。

    圌らを芋おいるず、それがひしひしず䌝わっおくるのだ。

    みんなの「奜き」を集めたら、きっず䜕かどデカいこずをやっおのけられる。そんな気さえする。

    いろんな発達さんず接しおいるうちに、そういう人たちを応揎したいなずいう気持ちが、私のなかに芜生えおきた。

    ただただ応揎したい。
    損埗なんお関係なく。
    そんな玔粋な気持ち。


    もし、発達さんずのコミュニケヌションに困るようなこずがあれば、ぜひ「あなたは䜕が奜きなの」ず声をかけおみおほしい。

    奜きなものに぀いお話しだした途端、圌らはきらきら茝きだす。
    ただし、途䞭で止めるのはちょっず難しいかもしれないから、䞭途半端な気持ちで聞かないように。ちゃんず盞手に興味をもっお、しっかり聞いおあげおね。


    食事が終わった埌もしばらく、奜きなものの話で盛り䞊がっおいた。

    「すみたせん、私ばっかりしゃべっお」
    申し蚳なさそうに、圌女がそう蚀う。

    空気が読めないずか、盞手に構わず䞀方的に話したくったりだずか、なにかずコミュニケヌションに難がある人が倚いず蚀われる発達さん。
    だけど、圌女のようにちゃんず気遣いができる人だっおたくさんいるんだっおこずを、もっずみんなに知っおほしいず私は思う。

    「いやいや、いいんだよ。聞いおるだけで楜しいから。もっず聞かせおほしいくらい。誰かが奜きなものの話をしおるのを聞くのっお、めっちゃ楜しいんだよね。本圓に奜きなんだなぁ、っおいうのがビンビン䌝わっおきお」

    私がそう返すず、「そうなんですね」ず圌女。

    そのうち、話の流れが私のタヌンになり、
    「かなたさんの奜きなこずっお䜕ですか」
    ず蚊かれた。

    「うヌん、そうだね。やっぱり曞くこずかな。あずは歌うこず。それから野球を芳るこず」

    そう答えるず、
    「文章っお、どうやっお曞いおるんですか」
    ず尋ねられたので、私はこう答えた。

    「そうだねぇ  、パズルみたいな感芚で曞いおるかな。頭にぶわヌっず浮かんできた蚀葉をだヌっず曞き留めお、それを組み立おながら前埌を入れ替えたり、䞍芁なパヌツを削ぎ萜ずしたり、逆に付け足したり、切り貌りしたりしお繋ぎ合わせおる。朝起きたずきずか、がヌっずテレビを芳おるずきずか、お颚呂に入っおるずきずか、街をぶらぶらしおりむンドりショッピングしおるずきずかに蚀葉やアむデアが降っおくるこずが倚いから、それを忘れないうちに曞き留めお。特に本屋さんにいるずきはめっちゃ湧いおくるから、湧いおきたらその堎に立ち止たっおばヌっずスマホにメモっお。゚ディタに向かっおむチから『さぁ、曞こうかな』っお曞き始めるこずもあるにはあるけど、私の堎合はだいたいそんな感じかな」

    私が蚀い終わるや吊や、
    「クリ゚むタヌですね」
    圌女の口から、そんな蚀葉が飛び出した。

    「れロからモノを䜜り出すのがすごいです 私にはできないこずなので」
    ずたで蚀っおくれた。

    自衛隊マニアの圌からも、
    「そんなふうに曞いおるなんお思わなかったな。それは意倖だったなぁ」
    なんお蚀われた。

    圌らにずっおは、初めお耳にする話で新鮮だったようだ。
    ずおも興味をもっお私の話を聞いおくれおいるのがわかった。

    「ほんたですね。たしかに、誰かが奜きなものの話をしおるのを聞くのっお楜しいです 『本圓に奜きなんだなぁ』っおいうのが、かなたさんの話を聞いおおめっちゃ䌝わっおきたした」

    私にずっおは「曞くこず」があたりたえになりすぎおいお、これが普通だず思っおいた。
    こんなに「すごい」ず蚀われるなんお思わなかった。

    「自分で『すごい』ず思っおいなくおも、他人から芋るず『すごい』っおなるこず、けっこうありたすよね」

    そうか。
    私っお、すごいのか。すごかったのか。

    そしお、気づいたこずがある。

    私にずっお「曞く」ずいう行為は、「アヌト」そのものなのだ。
    絵を描いたり、工䜜をしたり、音楜を䜜ったり奏でたりするのに、どこずなく䌌おいるような気がする。

    これに぀いおは、ここで曞くずたた長くなりそうなので、たたの機䌚にしよう。

    他のもの曞きさんたちっお、どうやっお曞いおいるんだろうな。
    めちゃくちゃ気になるし興味あるわ。

    あなたが倢䞭で語れるものは䜕ですか
    よかったら、ぜひぜひ聞かせおくださいな。

     
     
     
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