メインコンテンツへスキップ
見出し画像

大蜘蛛麻乱の昔話 2


    一話目はこちら


    2、禁止事項



    今までは少し門限に厳しいとか、少し派手な趣味の友達を作ったことに難色を示す程度。

    自由な時間も、余裕もあった。


    やりたいことも、お金がかかりすぎず、成績に影響がなければやらせてもらえた。


    なのに。

    あの日から、私は一切の時間と余暇と意思が剥奪された。


    昨日までやれた全部が『赦されないこと』になってしまった。


    友達は作ってはいけない。

    …麻乱を悪い子にするから。


    遊びに行ってはいけない。

    …地面に這いつくばる虫になりたくないでしょう?


    母の与えた物以外を食べてはいけない。

    …脳を壊されてしまうから。


    選んではいけない。

    …お母さんの決定に間違いはないから。


    私に与えられたのは、勉強する事のみ。

    生きるためには、知識がいる。

    だから、勉強さえしておけばいい。


    私を見ながら、私じゃない誰かへの恨み言を吐くように。

    真っ黒に濁った合わない目線に、気づけば私は首を縦に振っていた。




     
     
    はじめまして。 小さな言葉を気ままにおいていきます。 すきま時間の暇潰しになれたら嬉しいな。

    あなたへのおすすめ