
大蜘蛛麻乱の昔話 2
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2、禁止事項
今までは少し門限に厳しいとか、少し派手な趣味の友達を作ったことに難色を示す程度。
自由な時間も、余裕もあった。
やりたいことも、お金がかかりすぎず、成績に影響がなければやらせてもらえた。
なのに。
あの日から、私は一切の時間と余暇と意思が剥奪された。
昨日までやれた全部が『赦されないこと』になってしまった。
友達は作ってはいけない。
…麻乱を悪い子にするから。
遊びに行ってはいけない。
…地面に這いつくばる虫になりたくないでしょう?
母の与えた物以外を食べてはいけない。
…脳を壊されてしまうから。
選んではいけない。
…お母さんの決定に間違いはないから。
私に与えられたのは、勉強する事のみ。
生きるためには、知識がいる。
だから、勉強さえしておけばいい。
私を見ながら、私じゃない誰かへの恨み言を吐くように。
真っ黒に濁った合わない目線に、気づけば私は首を縦に振っていた。