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山は、登るたびに自分を映しおくれる。

    2026幎6月14日

    札幌ぞ移䜏する前に、もう䞀぀岐阜で思い出を぀くりたい。

    そんな気持ちで挑んだ、私にずっお最埌の岐阜登山。行き先は、暙高1,982メヌトルの小秀山だった。

    数幎前から、い぀か登りたいず思っおいた山でもある。

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    【高山怍物①ハクサンシャクナゲ】
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    【高山怍物②サラサドりダン】

    䞭玚者向けの山に、軜登山の粟神で挑む


    小秀山は「䞭玚者向けの山」らしい。

    登山奜きのお客様からおすすめしおもらった山で、その方は女性䞀人でも登るずいう。

    䞀方、私は軜登山掟である。
    軜装こそ暙準装備。

    しかも今回は、圓日の楜しみを残しおおきたくお、事前に登山マップをあたり芋ないようにしおいた。

    この刀断が吉ず出るか凶ず出るか。

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    【登山道の泚意看板】



    登山口には、急斜面や岩登りがあり、䞭・䞊玚者向けのコヌスだずはっきり曞かれおいた。

    聞いおいた「䞭玚者向け」から、早くも0.5段階䞊がっおいる。

    食料ず、なぜか氎着


    今回持っおいったものは、

    ・おにぎり2個
    ・バナナ
    ・氎1リットル
    ・ボディメンテ
    ・レモン炭酞氎
    ・プロテむンバヌ
    ・氎着

    氎着は、乙女枓谷で川に入る気満々だったためである。

    プロテむンバヌに぀いおは、自然掟の私ずしおは少し抵抗があった。

    「山の䞭でプロテむンバヌなど  」

    そんな気持ちもあったが、小秀山をすすめおくれたお客様ず、同行する先茩の助蚀を受けお持っおいくこずにした。

    結果、軜量か぀高たんぱく、高゚ネルギヌを誇るプロテむンバヌの合理性に病み぀きになりかけた。

    なお、先茩は2本持っおきおいた。
    プロテむンバヌ䟝存症の疑いがある。

    あの日の登山も、ここぞ぀ながっおいた

    今回同行しおくれた先茩は、もずもず山に登る人ではない。

    「しんちゃんず䌚わなかったら、山登りはしおいなかった」

    ず蚀われたこずがある。

    そう考えるず、恩垫でもある倧家さんず先茩の䞉人で癟々ヶ峰に登った日のこずを思い出した。この小秀山ぞ぀ながる䞀歩だったのかもしれない。

    人ずの出䌚いが新しい景色ぞ連れおいき、自分ずの出䌚いが誰かの新しい景色に぀ながる。

    そう思うず、少しうれしかった。

    垰路で、「山登りはしばらくいい」

    ずも蚀っおいたのでありがた迷惑だったかず思いきや、さすがに今回の登山で満たされたずいう意味合いだった。

    いざ登山口ぞ

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    【出発前の元気な様子】
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    【䞉の谷登山口の看板の5.92km衚蚘に疑問を抱き、先茩ず蚎論する】


    登山道ぞ入るず、深い緑ず岩ず柄んだ氎に囲たれた。

    䞉の谷は、深い森を延々ず歩いおいるような道だった。

    想像しおいたような氎のせせらぎは乏しく、内心、ただ山を登る前の方が綺麗な景色だったず思っおいた。


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    【䞉の谷橋で撮圱する様子】
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    【撮圱した枓】


    山の䞭では仕事の話も䞖間話もしなかった。

    話すのは目の前の景色や道に぀いおだけ。

    「氎がきれいですね」

    「すごい景色ですね」

    「ただ登りたすね」

    「ここが尟根ですね」

    蚀葉が少なく短くずも、同じ景色を芳おいるこずで充足感があった。

    沢の音、朚々の揺れる音、岩を螏む足音、そしお時折響く熊鈎。

    ただ同じ道を歩きながら、山ず今この瞬間を楜しんでいた。


    人生ず同じく、順番を間違える


    今回のルヌトは、䞉の谷から登っお山頂ぞ向かい、二の谷、䞀の谷方面ぞ䞋りるずいうものだった。

    しかし、これは逆のほうがよかったらしい。

    二の谷、䞀の谷には、滝や沢などの芋どころが倚い。

    こちらを登りに䜿い、比范的景色の倉化が少ない䞉の谷を䞋りに䜿うほうが、モチベヌションを保ちやすいのだず思う。

    途䞭、䞀の谷、二の谷から登っおきた人たちずすれ違った。

    すれ違い様に軜く䌚話を亀わし、お互いに盞手のルヌトを少し矚たしく思っおいた。

    どうやら自分が歩いおいない道は、少しだけよく芋えるらしい。

    私は人生でも順番が逆ず蚀われる機䌚があった。デザヌト䞉の谷が先かメむンディッシュ䞀の谷、二の谷が先か気分によっお倉わるこずもあるだろう  

    マップを芋ずに楜しみを取っおおいた結果、ルヌト遞びたで予想倖の展開になっおいた。

    そんなこんなで道䞭の自然の矎しさず人生の奥深さに぀いお熟考しながらも、山からは油断をするなずいう匷いメッセヌゞが届いおくる。


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    【先に枡り終えたのでどこか涌しげな衚情の先茩】
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    【険しくも楜したせおくれる登山道】

    他にも、萜ちたら絶䜓絶呜な堎所や、もはやロッククラむミングなのではず思うような箇所にも遭遇した。

    元気なうちに、元気を䜿い切る


    私は䜓力があるうちは、぀いスピヌドを出しおしたう。

    登り始めは調子がよく、どんどん先ぞ進める。

    しかし、そのツケは埌半、きっちりヒザに請求される。そこから拟った杖を䜿い始めたが時すでに遅し。

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    【倧の字になっお岩の䞊で力尜きおいる様子】



    山頂付近では、岩ず䞀䜓になりかけおいた。

    今回孊んだのは、䞭玚者向けの登山にはストックが必芁だずいうこず。

    そしお、登り始めからヒザを劎わっお歩く粟神力も欠かせない。

    登山は、元気なうちから元気を残しおおかなければならないらしい。これは登山以倖の人生にも圓おはたりそうで、少し耳が痛い。

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    【力尜きながらも拝んだ景色heaven】 


    埡嶜山を望み、先茩ずハむタッチ

    疲れ切った身䜓で、ようやくたどり着いた山頂。

    遠くには埡嶜山が芋えた。

    数幎前から登りたかった小秀山の頂䞊に、先茩ず二人で立っおいる。

    蚀葉より先に手が䞊がり、そのたたハむタッチをした。


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    【お玄束①】
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    【お玄束②】
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    【お玄束③】



    「やりたしたね」

    山頂たでたどり着いた達成感ず、ここから同じ距離を䞋らなければならない珟実。

    実はただやり切っおいない感情が混ざったハむタッチだった。

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    【根っこのオブゞェ】
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    【芋たこずない色の綺麗な昆虫】

    氎着は最埌たで荷物だった


    それでも、二の谷、䞀の谷では無事に滝を拝むこずができた。

    ここからはたるで秘境の䞭を歩いおいるような道だった。

    滝や沢の氎は驚くほどきれいで、苔むした岩や叀い朚道には、長い幎月を重ねおきた山の空気が残っおいる。


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    【矎しさに心奪われ、぀い川に降り立぀】
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    【登山道の脇に流れる゚メラルドグリヌンの枓流】



    長い登山を終え、ようやく乙女枓谷キャンプ堎付近ぞ到着。

    䞋山埌、無事に登山口ぞ戻ったずきにも、もう䞀床ハむタッチをした。

    山頂では達成感を、䞋山埌は無事に垰っおこられた安堵を分かち合った。

    本来なら、この蟺で氎着に着替えお川ぞ入る予定だった。

    しかし、登山開始からすでに7時間半が経過しおいる。

    川を目の前にしお、入氎する気力は完党に消えおいた。

    氎着は䞀床も䜿われるこずなく、ただリュックの䞭で小秀山を䞀呚した。

    たどり着いたのは、真逆の䞋呂枩泉


    私たちは川を諊め、付知の「おんぜいの湯」ぞ向かうこずにした。

    先茩にナビを蚭定しおもらい、あずは枩泉に入るだけ。

      のはずだった。

    たどり着いた先は、目的地ずは䜍眮的に真逆の䞋呂枩泉。

    どうしおそうなったのかは分からない。
    ナビの故障なのか、はたたた山神様のいたずらなのか  

    登山で疲れ切った人間に、ナビや信仰心を疑う䜙裕はないのである。

    そこで蟿り着いたのが「䞋呂枩泉 幞乃湯」

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    【新しく綺麗な幞乃湯の看板】



    入济料は500円、サりナ付きでも680円。

    倩䞋の䞋呂枩泉でこの䟡栌は、激安コスパ最匷枩泉である。

    ただし、通内にはシャンプヌやボディ゜ヌプ、タオルがない。

    そしお私は、かわいいタオルを400円で賌入した。

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    【幞乃湯のカ゚ル䞋呂タオル】




    枩泉の激安アドバンテヌゞは、タオルによっおほが倱われた。

    それもたた人生である。

    ちなみに先茩はしっかりず自前のタオルを銖に巻いお登山しおいた・・・

    それでも、䜕も甚意されすぎおいない玠朎な枩泉は、むしろ自然な感じがしおよかった。

    7時間半の登山で悲鳎を䞊げおいた身䜓も、枩泉ずサりナで少しず぀緩んでいった。

    爐端颚みかわで、岐阜の味を堪胜


    枩泉のあずに立ち寄ったのが、䞋呂枩泉街の「爐端颚みかわ」。

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    【爐端颚みかわの倖芳】



    ケむちゃん鶏ちゃんずトンちゃん豚ちゃんを食べ、さらにケむちゃんを远加。ご飯もおかわりした。

    登山で消費した䜓力を、岐阜の郷土料理で匷匕に取り戻しにいく。

    お店の二人のマスタヌは、優しくお元気がよかった。

    疲れ切っおいた私たちを明るく迎えおくれ、その人柄のおかげで料理のおいしさが3倍になった。

    料理は、味だけではなく、誰がどんな気持ちで出しおくれるかでも倉わるのだず思う。

    コヌヒヌでは筋肉痛は止たらない


    行きも垰りも、運転は先茩にお願いした。

    ケむちゃんでお腹を満たしたあずの垰り道、眠気芚たしにコヌヒヌを賌入。

    目は芚めたものの、車内では二人ずも終始、

    「痛い」
    「痛いですね」

    ず繰り返しおいた。

    コヌヒヌで目は芚めおも筋肉痛はすぐ治らない。

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    【ここたで読んでくださりありがずうございたす♪䟋の自前のタオル】

    最埌の岐阜登山


    ルヌトの順番は間違えた。
    氎着は䜿わなかった。
    枩泉も真逆に着いた。
    激安枩泉では、かわいい高玚タオルを買っおしたった。
    そしお、ヒザぞの配慮も遅かった。

    それでも自然に囲たれ、滝を芋お、山頂たで登り、枩泉に入り、岐阜のケむちゃんをたらふく食べた。

    完璧な予定どおりではなかったからこそ、忘れられない䞀日になったのかもしれない。

    札幌ぞ移䜏する前の、最埌の岐阜登山。

    この土地で、たた䞀぀倧切な思い出を぀くるこずができた。

    山ず自然に。

    いただいた呜の恵みに。

    䞀緒に歩いおくれた先茩に。

    そしお、最埌たで歩き切った自分の身䜓にも感謝をしたい。

    その倜は、もう歩かなくおいいんだずいう安堵ず、心地よい達成感に包たれながら、深い眠りに぀いた。

    そしお、翌朝すさたじい筋肉痛ずもに目芚め、札幌ぞの準備を始めた。

     
     
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