
『恋の沈黙』
私は、‘言葉にできない恋’をしていました。
「他人に言えないような恋」、という事ではなく、本当に好きな人といると言葉が面白いくらいに出てこなかったのです。
それは、彼がいつも私に知らない「感情」をくれたからでしょうし、彼が素敵すぎてそれに見合う言葉が全く出てこなかったのもあります。
当時、人並み以上に「本」は読んでいたつもりだったのですが、それでも彼に掛ける言葉がてんで見当たりませんでした。
私自身の「想い」が強すぎて、言葉で彼の「世界」を壊したくないと思っていたのかもしれません。
私は「沈黙」でしかあの「恋」を守れなかった。もしくは、沈黙こそが私達を守ってくれていたのかもしれません。
とにかく私は、未だにその『言葉に出来なかった恋愛』を忘れることが出来ていない始末なのです。
でもその恋は、『言葉が全てではない』ことを教えてくれました。
あの空気感、二人だけが知る「沈黙」を共有していた私達は最強だったのかもしれない、そう思わせてくれる彼には本当に感謝しかありません。
貴方には、「沈黙」で救われた事はありますか?