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セブン&アイは、コンビニに集中すればもっと稼げるのか|有報の行間

    本レポートで得られる企業分析の判断軸

    ① 事業売却は、その事業の採算と、自社が保有することで価値を高められるかを分けて評価する。
    ② 相乗効果を評価するときは、事業を保有し続けるための資本と、分離後も協働で得られる価値を比較する。


    第1章|店は残る。持ち主は変わる

    身近な店の背後で変わる、企業の境界

    セブン&アイはコンビニ事業を拡大する一方、持ち続ける事業を選び直しています。朝、セブン‐イレブンで飲み物を買い、帰りにスーパーで夕食の食材を選ぶ。なぜ、私たちには身近な店を抱える会社が、事業をグループ内に置くかどうかを問い直すのでしょうか。

    同社は北米のコンビニ・燃料小売事業を大型買収する一方、そごう・西武を譲渡しました。スーパーストア事業についても、保有形態の見直しを検討しています。店が営業を続けていても、その店を同じ企業グループが持つ理由は変わり得ます。企業の変化は、店頭の看板だけからは見えません。

    第2章|不振事業を手放すだけなのか

    もっとも分かりやすい説明を検証する

    最初に浮かぶのは、利益の小さい事業を整理し、稼げるコンビニへ資金を集中するという説明です。実際、スーパーストア事業の利益はこの5期で縮小しました。そごう・西武も譲渡されています。

    ただ、この説明だけでは十分ではありません。投資を集めた海外コンビニ事業は、2025年2月期に営業収益が増えながら、利益は減りました。何を手放したかだけでなく、残した事業への投資が何を生んだかまで見る必要があります。

    不振事業を手放し、成長事業に投資する。それだけなら、再編の理由は分かりやすいでしょう。しかし、事業を選び直す判断と、選んだ事業で投資に見合う成果を出すことは別です。以下では、買収と譲渡、資本の配分、投資後の利益を順に追い、セブン&アイの企業の境界が何を基準に変わったのかを確かめます


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