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Photo byblue_lace_moon

ごんぎつね

    『ごんぎつね』のお話を知っていますか? 小学校の国語の教科書にも載っているので、覚えている方もいらっしゃると思います。私も昔、習いました。子どもも、習いました。

     学校からは、音読の宿題が出されます。私も昔、音読しました。親に聞いてもらうのです。子どもも音読の宿題が出ます。今度は私が、聞くのです。

     きつねのごんは、ある日、兵十にいたずらをします。しかし、それを後悔したごんは、償いとして、兵十の家にこっそり栗を届けるようになります。

     小学生が全文を音読するには、やや長いですが、今日は子どももがんばって読んでいます。いつもこうやって素直に読んでくれたらいいのに。

     音読は、次第に佳境に入っていきます。

     ごんがまた栗を届けにいくと、たまたまそれを目にした兵十は、ごんがいたずらをしにきたのだと考え、火縄銃でごんをうってしまいます。倒れたごんにかけよった兵十は、そこで初めて、栗を届けていたのがごんだと気づくのです。

     そして 物語はこうしめくくられました。

     そのあとごんが生きているのを知った兵十は、ごんを助けました。







     ちょっと、待って。

     いつから『ごんぎつね』のラスト変わった? 小学生には切ないラストだからということで、教育的な観点から変わったのかな?

     とっさにそう思ってしまうくらい、子どもの音読は自然でした。私は、お皿を洗う手をとめ、子どもにかけよります。
    「教科書、見せて」

     子どもは、ちょっとバツが悪そうな顔をして、見せてくれました。

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     ママも、こっちの話の方がスキだなというと、子どもは心なしかほっとした顔をしました。

    ***

     今年の春、子どもは高校生になりました。使い終わった勉強道具を、私は比較的早目に処分してしまいます。でも、この教科書は、今でも捨てることができずにいます。

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    エレクトーンとピアノを弾きます。あと、写真を撮ります。たまに、ねこ・文房具・コーヒー。コーヒーには、ドーナツ。青・白・銀色がスキ。

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