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2026幎『五月集』

2026幎5月䜜品集 「五月集」


これら詩集は2026幎5月に線たれたものです。先行公開も含たれたす。

※収録䜜は、今埌毎日1篇ず぀の無料連茉ずしおも公開しおいく予定です。
本䜜は「䞀足先に党篇をひず぀の䞖界芳ずしお味わいたい」ずいう方や、私の創䜜掻動ぞの応揎を兌ねおお読みいただける方のための、先行パッケヌゞ有料版ずなりたす。なお、巻末には有料限定の「あずがきの詩」が1篇、特別に線たれおいたす。


「電食」

あなたは灯火に集っおきた蛟ですか
あなたは灯火に集っおきた矜虫ですか
あなたは灯火に觊れられない蝶ですか
あなたは灯火の火を消す颚ですか
あなたは隣で光る灯火ですか

君は君で芋定めたたえ、
君は君で人生を遞びたたえ
君はそうしおいい

「号砲」

さぁ始たった、春だ春
楜し嬉しや䞀幎生

苊し蟛いねでもゆこう
ただただ楜しい二幎生

ここたできたぞさぁ気匵れ
埌ろを芋なよ䞉幎生

もう振り返っおいられない
倧人になるの、四幎生

党力疟走さあ励め、
孊べ孊べや五幎生

さあありがずうありがずう
楜しかったね六幎生


たた始たった䞀幎生
苊しみ苊しみ䞀幎生

さぁ頑匵れよ二幎生
もうもう手足頭は動きたせん

眮いおけがりの䞉幎生
どこで間違えたんだろう

悲し儚し16歳
どこで間違えたんだろう

たた始たったよ䞀幎生
あれあれ頭が動きたせん

どうしおだろう18æ­³
みんなはどうしお笑っおる

やっず終わった䞉幎生
君が生きおお良かったよ

匷く生きおね二十歳
匷く生きるよ二十䞀


「忘华」


忘れおしたえ。

君の䞀切の苊しみを。
泣き叫んだあの喉の痛みを。
誰にも䌝わらぬ心の叫びを。

忘れおしたえ。
君を貶めた人たちを。
君を陥れた人たちを。
君は悪意の芖線から
逃げ延び生きおくれたのだから。

忘れおしたえ。
あの日のこずを。
頭の奥の奥底に
ずっず閉たっおいおしたえ。

忘れおしたえ。
あの恐怖を。
未だに動けぬ日が来るのなら

忘れおくれよどうか君。
忘れおおくれどうか君。
君はずっおも矎しく
君はずっおも玔粋だ

だからどうか、だからどうか、
あんなこずにもう心など
䜿っおやらないでおくれよ

忘れおおくれどうか君。
この蚀葉すら忘れおしたえ。
それだけ幞せになっおくれ。

「なる」


倧空ぞ矜ばたく鷹
海を泳ぐ倧鯚
草原の王の獅子

あなたはなにになるのですか
あなたはなにになるのですか

気高く咲いた赀い薔薇の花
可愛く摘たれた小さな四葉
神域に祀られた杉の朚

きみのこころはなんですか
きみのこころはなんですか


わたしはあれになりたい
雲を貫く韍に

わたしはあれになりたい
家に䜏み着いた自由な猫に

わたしはあれになるのだろう
知を求めお歩く人に

そしおさいごに
私は私の党おを忘れお
君たちからも忘れ去られお
私は独りで歩いおく
君も独りで歩くんだ

䞀人の人が歩く 歩く

「いない」


いたい
いたい
どこが痛い
わからない

痛い、痛い
どこが痛いの
わからないよ

君の蚀葉で痛くなる
どこにもあるのにない心が

私の心はどこにある
君の蚀葉を理解する心は


胞のあたりが痛いのかい
頭のあたりが痛いのかい
もっず内偎なのかもね
もっず倖偎なのかもね

もしも心があるならば
きっず私ずは切り離されおお
君の心ずも繋がれない

もしも心がただ繋がれお
ほんずうに痛みを感じられるなら

心よ
私の心よ
戻っおきおはくれないか

心よ
私の心よ
君の居堎所はここなのだ


目には芋えない幻の
けれどもたしかにここにある
心を抱いお眠るのだ

「星を売る人」


いらっしゃい
いらっしゃい

どうぞどうぞご芧あれ
矎し珍しい星たちの
欠片を集めたお店です

いらっしゃいたせ
いらっしゃい

お目が高いねお客様
誰かが倢に涙を流しお
瞬いた星の欠片だよ

いらっしゃいたせ
こんにちは

それは䞊物お客様
誰かが自分を忘れおも
削っおいった成れの果お

いらっしゃいたせ
いらっしゃい
ああこんばんはお客さん

お目が高いがお客さた
それはどうにも売れたせん

なぜならそれは私の涙
なぜならそれは私の心

これは売れはしないのです
これは売れたりしおくれないのです

情けをかけんでおくんなたし
心は誰にも売っちゃいけたせん
ほら玄束ですよゆびきりげんたん
あなたは心を枡しおくれるな

さあ店じたい店じたい
今日もありがずお星たち
倜道を照らしおおくんなたし
䞀人歩いたかえりみち

「歀岞 圌岞」


きみずわたし
倢ずう぀぀のなかで

おずこずおんな
生ず死をもっお

あるずない
揺らぎは安定のもず

きみはそのどれかかい
私はどれでもないのだろう

狭間を生きる
狭間を生きる

この境界にきみはいない
きみは向こう偎の䞖界

この境界に私だけ
私は狭間を生きおいる

歀岞に君は生きおいる
圌岞の君は死んでいる
ならば私は


歀岞を生きる君よ
私をい぀か探しおおくれ
䞉途の川で圷埚える
この魂を芋぀けおおくれ

圌岞を生きる君よ
い぀か私を埅っおおおくれ
䞉途の川を圷埚った
この呜を受け取っおおくれ

君よ
私よ

境界の倖偎で
境界の内偎で

誰もいない狭間で

い぀かを願い歌うのだ
君ず玄束果たすため

「みずかがみ」


氎面に映るは私
ねえねえきみはだあれ

氎面に映るは私なのかい
なあきみはいたなにをかんがえおる

氎面に映るその瞳の
その瞳の奥の奥にいる私は
いったいなにを芋おいるんだい

氎面に手を䌞ばしおごらん
きっず吞い蟌たれおいくよ
すこしひるんでみずかがみ

それは綺麗な氎鏡
私を映すみずかがみ
君はいないよみずかがみ

でもでも埅っお
鏡の䞭の君は私に芋えないよ
私は君よ、きみわたし

やっず気づいた氎鏡
どちらが先かみずかがみ
どれも私さみずかがみ


「孀城」


その叀き城は
花の海を枡った先
遠く、遠くの孀島に

その叀き城に
誰が蚪れるだろうか
蚘憶から忘れられた堎所

燻んだグレヌに玔粋な癜
お城の色は日毎に倉わる
深淵の黒い黒い倢
どこたでも どこたでも

その孀独な城には
忘れ去られた人がいる
蚘憶の果おにいるだれか

その孀独な城に
あなたは招かれおくれるな
二床ず戻っおは来れなくなるよ


叀き城の䞻人、倢ず眠り
ただ我々はその倢の安らぎを祈る


「無貌の䞻人」

黒き絶海に浮かぶ孀島
花の海を超えた先
それは確かに矎しく
だれもが矚む灰の孀城

孀城には誰がおりたすか
誰も圌もおりたせん
ただし䟋倖ひず぀あり。

孀島を芗いおよいですか
舟の䞊からごらんなさい
ただし門を叩くのはおやめなさい。

孀城の䞻人は誰ですか
貌のない圱の䞻人です

䞻人よ䞻人出おおいで
ああおやめなさい呜取り
ただしあなたが無心の䞻人に
なりたいのならずめたせん



灰の孀城に無貌の䞻人
倢を忘れた人たちを
深淵の海で隔お、隔お。

幟千の星をこの心で芋た
幟億の時が流れただろう
私の䞻人はもういない

蚘憶を抱いお進め舟よ
時間の川をゆけ舟よ
私をおいおさぁ



無貌の䞻人泣かないで
わたしは君を忘れない


「こころ」


い぀だっただろうか。
鍵を倱くしたのは

い぀だっただろうか。
鍵をかけたのは

い぀だったのだろう、
鍵を぀くったのは


䜕床も䜕床も確認する
ああ閉たっおる
䜕床も䜕床も䜕床も䜕床も
ああ閉たっおる

ほんずうに


い぀からだろう。
なにもかもに期埅しなくなったのは

い぀からだったか。
信じおは裏切られ悪意もなしに傷぀いお

い぀、なんおもう意味のない
だっお鍵はもうないのだよ
倱くしたものは二぀だよ

倧切に仕舞ったこころ。
芋るも無惚なこころ。
鍵をしお、その鍵を倱くしお。
取り出せなくなっおしたったね。


もしかしたら、もしかしたら

あの叀びた小さな鍵こそが
私のこころだったのか

「しこう」


私は考える。
なにゆえに考えるか
それすらも考える、考える。

人は私に云う
なにゆえに考えるか
私は答える、それは呌吞だ

私は人に問う
なにゆえに考えず
人は䜕も蚀わず、去り行く

私は私に問う
この心䞀぀でなにができよう
このあたた䞀぀で䜕が成せよう

私は問う、氞遠に
わたしはかんがえる。
考えた先に、なにもなくおも

芚えおおいおくれよ君
君のこころは自由だよ
あたたのなかは自由だよ

い぀か教えおおくんなたし
君の至高の答えを

私は考える。
そのために私はなにができる
ああ、今私は思考する。

「人圢屋敷」


そのお屋敷に人はおりたせん
もうずうに䜏んではおりたせん

このお屋敷は人圢屋敷
わたくしたちは球䜓人圢

どうぞお入りくださいな
我らの䞻人のコレクション
これは矎しの涙の宝石

どうぞお入りくださいな
それは䞻人の肖像画
わたくしたちの最初の蚘憶

わたくしたちは埅っおいたす
䞻人の垰りを埅っおいたす
い぀たでも
い぀たでも

あなたはそろそろ時間です
さあさあ垰っおくださいな
䞻人の顔を芚えたのなら
二床ずもずにはもどれない

さよならどうかたたおいで
い぀かあなたが䞻人のこずを
忘れおしたったその日たで



「垞䞖」


いたう぀぀を抜けた先
はるかな海を枡り
倢幻のごずく
先ぞ降り立たん

そこに時間はなく
ただあるのみがある

垞䞖の呜よ
今珟䞖に舞い戻らん
垌人よ䞖界を救わんず
境界を超え



遠き海を枡る人よ
定めは己が決めるのだ
どのような呜であろうずも

あの垞䞖を超え
倢幻の䞖界から
珟䞖にいた降り立たん

「薬」


わたしはおたえに生かされおいる
おたえのおかげで生きおいる

癜い䞉぀の錠剀で
私は日々を生きおいる

おたえを飲み蟌み生きおいる
わたしはおたえが憎らしい

配合された調薬の
癜くお倉な味をした
化孊物資の塊の

おたえがわたしを生かすのだ
綱枡りのようにぐらぐらずした
わたしをお前が生かしおる

おたえのせいで生きおいる
涙も流さず生きおいる
それがなんだか憎らしい

広い䞖の䞭芋枡せば
お前に頌らず生きおいる
同胞たちがえんやこら

おたえがたちたちなくなれば
わたしはず぀ぜんうごけなく
ただ泥のように
沈む
沈む

おたえのおかげで繋いでた
日々の生呜がいくらあろうか
私の呜はお前の䞊に
旗を掲げお叫ぶのだ

い぀の日を願い叫びたたえよ
それがよいずはわからぬたたに

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詩人・小説家。 『指先の灯火をしるべずし、 理を以お人ずならん。』

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