
シザーズら〜す⑬
入院の準備をして、
病院へ。
もしものときのために、
一通り準備してきた。
検査結果を聞く。
「異常ないですね。」
え?
「前回、なんで数値が上がったのかは、わからないです。」
わからない。
「むしろ、次は1ヶ月後で大丈夫です。」
え?
さっきまでの前提が、
全部ひっくり返る。
入院の準備までしてきたのに、
なにも起きていない。
専門家でも、
わからない現象。
どういうこと?
なにが起こったの?
ここで、
シザーズら〜す。
視座をズラす。
数値が上がったときは、
勝手に未来を作って、
怖くなっていた。
今は、
理由がわからないことに、
戸惑っている。
どちらも、
わからないままなのに、
意味をつけようとしている。
そのとき、
ふと、
思う。
もしかしたら、
この一連の流れを、
映画【トゥルーマン・ショー】のように
エンタメとして
誰かが楽しんでいるのかもしれない。
もしくは、
見えない何かからの
お誕生日サプライズ
みたいなものだったのかもしれない。
そう考えると、
少しだけ、
笑えてくる。
でも、
結局は、
わからない。
「いま何考えてる?」