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AIの利便性と使用する側のモラル

     『X』をチェックしていたら、こんなダイエットの広告が流れてきた。

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    あれ…!?

     まぁ…一見するとアニメを使った動画の広告なのだが。
     いくつか見ていくと気付くことがある。

    生成AIを使って
    ジブリの画風を真似た
    イラスト使ってんじゃん!


     これを見て、2つの感情が湧き上がった。


     1つは「広告を作る側」の思いで

    AIにプロンプトで命令するだけでジブリ風のアニメ動画が作れてしまうなんて、なんて素晴らしい時代なんだ!
    イラストレーター費も節約になるし、今話題の作風を簡単に動画に出来てAI様々だな!

     という…。
     どちらかと言えば「イケハヤISMイズム」というか。

    「生成AI、利用してナンボ」
    「こんな便利なもの、使わないテはないよね」

     という意見。


     もう1つは「タッチを盗用された側」の思いで

    ウチの会社が長年かけて積み上げてきた作風をパクりやがって!
    しかも、こんな下着姿を描かせるなんて極悪非道!!(怒)
    『ジブリ』のブランドに傷がつくし、勘違いする人が一定数出てきてしまうじゃないか!

     という…。
     ジブリだけじゃなく、IPを持ってる全てのクリエイターは

    「我々の作品を勝手にAIに取り込んで学習させてるんじゃねーよ!」

     という意見だろう。


     「AIの”仕事”が悪いわけじゃない」という話と「AIを利用する側のモラルの問題」という話と。
     技術としては素晴らしいものなのだが、それを使う人間にデリカシーが欠けている問題が一気に集約した広告ネタだと思った。


     これはさすがに…ジブリ(=日テレ)側は裁判してもいいんじゃないの?
     自分の写真をジブリ風のアニメ画像に変換するなど「私的」に遊ぶ分には目をつむれるかもしれないが、ジブリ風を醸し出す画像でブラジャーにパンツという姿をさらけ出す広告を作成してしまうのは…ちょっと【アウト】だと思う。

     現在、アメリカを中心に世界各国で「AIの著作物利用をめぐる法廷闘争」が相次いで起こっているらしい。

    勝手に生成したのは機械(AI)だからコチラに非があるわけではない

     という開発企業側の意見と

    許可なく著作物をAIの学習データとして読み込ませること自体がそもそも問題

     という著作権を持つ側の意見が真っ向から対立。

     結果から見ると、裁判所は学習させたことに非がある…と認定しているみたいだ。
     この【流れ】…このダイエットの広告にも当てはまるんじゃないの?


     こうした類似(パクリ)物が出た時に、漫画やアニメファンの間で争点になりがちなのは

    原作へのリスペクトがあるかどうか?

     だと思う。

     漫画『HUNTER×HUNTER』の

    「俺でなきゃ見逃しちゃうね」


     みたいなミーム化しているワードとか。
     全てを分かっていて、あえて敬意を込めて同じ画風・構図にしたり、セリフを使ってみたり…。
     そういうのがダイエット広告のジブリ風に感じられない。

     そもそもが子供をメインターゲットにした作品を生み出すアニメ制作会社なのに、下着姿を描かせて出すなど言語道断。


     てなわけで、ジブリの法務部がどう動くか…今後に注目している。




     
     
     
    テレビやラジオの世界で「放送作家(構成作家)」と呼ばれる仕事をしてます。 文字を扱うプロフェッショナル…の端くれです。 [考察][見解][創造][喜怒哀楽]をテーマに己の気の向くまま毎日noteを投稿中。 mixi歴は17年。 ハイボールが大好きな【昭和レトロ】のオジサンです。

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