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【配信】と【円盤】と【劇場】の狭間で揺れる

     2024年からアニメ配信のサブスクに加入しているのだが、実は密かに衝撃を受けていた。
     「仕事がもらえるかもしれない」…ということで昔のアニメを見るために入ったサブスク。
     ちなみに、これが俺の初となる”配信サブスク”だった。

     それまで、『NETFLIX』も『Amazonプライム』も『ABEMA』も…

    地上波でチェックが手いっぱいなのに、ネット配信のドラマとかバラエティまで見てられっか!

     と、放送作家らしからぬ理屈でサブスクを拒否し続けてきたのだ。
     ところが、アニメのサブスクに入って作品のラインナップを見たら

    こんなんまで見られるの!?


     と衝撃をくらった。
     まさか『ポールのミラクル大作戦』まで配信されているとは…。
     オジサン、涙がちょちょぎれちゃうよ。。
     (まだ見てないけど)


     一方!!
     (アニメではないけど)配信に関しての権利が処理できず「塩漬け」状態になっている作品も多数あるみたいで。

     例えば、近年亡くなられた女優・遠野なぎこさんが出演していたドラマ『未成年』。
     これを検索すると…

    現在ドラマ「未成年」を全話無料で視聴できるのは、「TSUTAYA DISCAS」のみとなっています。 TSUTAYA DISCASは動画配信サービスではなく、定額DVDレンタルサービスです。 無料お試し期間を利用することで、ドラマ「未成年」を全話無料で視聴できます。

    出典

     となっていた。
     おそらくだが…出演者の中に香取慎吾さんとか浜崎あゆみさんとか…。
     「事務所間の許諾の都合で契約が結びにくい」&「黒歴史は配信されたくない」という抵抗勢力が多数見られるから、配信の許諾が出ないんだろう。
     つまりは「権利関係(&利益分配)」がこじれまくって、その糸が解けずにいるのではいかと。

     そうなると強いのが【円盤】と呼ばれる…いわばDVDやらブルーレイのパッケージものだ。
     ドラマの出演者が犯罪で捕まると「そのタレント・俳優が出ているのは罪!」とばかりに勝手に配信が停止されてしまうケースが多々ある。
     配信側と視聴者のパワーバランスで、プラットフォーム側の権利があまりにも強いので、ファン側の「作品に罪はない!」という理屈が通じないのだ。

     一方で【円盤】は回収されることがない。
     ファンの手元にあるものを全て回収することなどは出来ないし、回収に応じる義務もないし。
     プラスチックの耐用年数とか、磁気の読み取りエラーとか…そういった類で見られなくなることはあっても、レコーダー等が壊れない限りは見ることができる。

     なので、自分は配信を信じず「残しておきたい作品は自分で焼く!」という振り切り方をしているわけだ。


     そんな中、キングコング・西野亮廣さんが「現在公開中の映画はサブスク配信しません!」と宣言。
     (【円盤】化に関してはコレクターズアイテムとして発売の可能性を否定しなかったが)

     「今、映画館ここでしか見られないぞ!」という限定感を出して集客を図っている。

     そしてだが…

     おそらく、既存の映画館での上映が終了した後は、上記に書いた通り専用劇場を作ってそこで上映を続けていくんだろう。

     その場所というのが…

     現在、西野さんの会社「チムニータウン」が再生事業案件として運営を引き継いでいる最中の『河口湖 音楽と森の美術館』になるんじゃないかと推察している。

     そこに映画観覧スペースを設けて、細々と…しかし着実に観客動員数を稼いでいくんだろうな。
     一生涯をかけて。


     【配信】は超便利だし超快適だ。
     時と場所を選ばず、パソコンやスマートフォンがあれば、そこが自分だけのシアターになる。
     インターネットさえ繋がる環境なら配信されているありとあらゆるコンテンツを見られるので、日本を越えて世界中のどこにいても目的の作品を鑑賞することが可能だ。
     映画館の無い離島にも作品が届くメリットは大きい。

     が、それをやってしまうと自分の作品が数多くの巨大なエンタメのコンテンツの中に埋もれるし、プラットフォーム側から「ウチで配信しているんだから、勝手に(リバイバル)上映会とかやらないで!」と邪魔をされる可能性がある。
     そのように横槍を入れられないために、西野さんは【配信】を捨てたんだろう。

     アマプラやネッフリに権利を渡すことによって何億円が入るかは分からないが、そんなレベルのお金なら西野さんは別な手段で集められると思う。
     それより、お金では買えない「何か」を得るため、長い年月をかけて実験しようとしている気がする。

     これまで、そのような売り方をした映画というのはあまり見たことが無いので、この戦略がどんな出口へと繋がっているのかは見えてこない。
     実験結果が出るのは、10年後とか20年後になるだろうね…おそらくは。


     これから【配信】ネイティブな世代がますます増えていくだろう。
     ブルーレイやDVDなどの物質的なものは邪魔扱いされながら。

     それでも俺が信じるのは「収集」という茨の道だけ。
     特に、バラエティ番組はほぼほぼ仮想空間の世界に残らないと思っているから。

     だって、全部が全部のコンテンツを後世に残すつもりなら…

     コレが配信されていてもおかしくないわけだし(苦笑)。




     
     
     
    テレビやラジオの世界で「放送作家(構成作家)」と呼ばれる仕事をしてます。 文字を扱うプロフェッショナル…の端くれです。 [考察][見解][創造][喜怒哀楽]をテーマに己の気の向くまま毎日noteを投稿中。 mixi歴は17年。 ハイボールが大好きな【昭和レトロ】のオジサンです。

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