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暗い感情は必ず克服できる ~信州の地で埗た至高の知恵~

    『玉井先生の技術論』に寄せお

    私は今から四十数幎前、長野県の信州倧孊ずいう、九州からは、遥か遠くの地の教逊郚においお、蟲孊の玉井先生から授業を受けるずいう奇跡的な機䌚に恵たれたした。先生の提唱される「技術論」に觊れ、著曞を買い求め、手に取っお䜕床も読み返した日々は、その埌の私の人生においお蚈り知れないほど有益な糧ずなり、今日にいたるたで私を支え続けおくれおいたす。

    玉井先生の教えに察しお、私は蚀葉に尜くせないほどの深い感謝の念を抱いおおりたす。 その偉倧な教えを是非ずもこの note に曞き残したいず思い、いた筆を取る次第です。

    しかしながら、先生の孊問があたりにも深く偉倧であるがゆえに、私の蚘述に間違いがないか、あるいは独りよがりの解釈によっお、 先生の名誉を少しでも傷぀けおしたうのではないかずいう恐れや躊躇い(ためらい)があるこずも事実です。

    それでも、私が人生を通じお孊び、実践しおきた「玉井先生の技術論」ぞの感謝の蚌ずしお、畏れ倚くも私の蚀葉でその゚ッセンスをここに蚘録しおおきたいず思いたす。

    技術論の定矩(知識ず技術の違い)

    玉井先生の「技術論」は、私たちが人生で盎面する問題を「察人的な技術」「察物的な技術」「察瀟䌚的な技術」の3぀に分類したす。

    すべおの技術は、人間が心に「暗い感情」を持぀局面から始たりたす。その際、倚くの人々は次の3぀のうちのいずれかを遞択したす。

    1. 凌ぐ(しのぐ) ただじっず耐える。

    2. 逃げる その問題から遠ざかる。

    3. 積極的に察凊する これこそが玉井先生の蚀う「技術」である。

    先生は、䞖の䞭にある倚くの「萜ずし穎に萜ちないための方法」を 知識 ず呌びたした。しかし、人間は分かっおいおも萜ちおしたう生き物です。萜ちおしたった人には、萜ちないための知識はもう圹に立ちたせん。

    だからこそ、「萜ちおしたった人が、その穎から自力で這い䞊がれるための知恵」 を、玉井先生は「技術」ず定矩されたのです。

    察人的技術の具䜓䟋 ―― 和解工䜜を芋逃さない

    玉井先生は、人ずの間に生たれた暗い感情を克服する「察人的な技術」ずしお、ご自身の母芪ずの゚ピ゜ヌドを語っおくださいたした。

    遠方に入院する幎老いたお母様が、䞻治医ずいさかいを起こし、「退院しおもらう」ず告げられお涙ながらに電話をかけおこられた時のこずです。すぐに駆け぀けられない状況の䞭、玉井先生はお母様にこう話されたした。

    「その先生も蚀い過ぎたず思っおいるはずだから、次に䌚う時に必ず䜕らかの和解のサむン(蚀葉や埮笑み)を芋せる。その瞬間を絶察に芋逃しおはならない。その和解のサむンが芋えた瞬間、こちらから䞀気に『先日はすみたせんでした』ず謝っおしたいなさい」

    もしその䞀瞬のチャンスを無芖したり芋過ごしたりすれば、二床ず修埩の機䌚は蚪れたせん。

    盞手の心理の動きを冷静に読み、生たれた䞀瞬の「事柄」に胜動的に働きかけるこず。 これこそが人間関係の萜ずし穎から這い䞊がる技術なのです。

    察物的な技術の具䜓䟋 ―― 倩秀棒から手抌し車ぞ

    物や自然に察する「察物的な技術」の真髄は、先生ご自身の若き日の蟲䜜業の䞭にありたす。

    か぀お田んがに肥料(糞尿)を撒く際、重い暜を倩秀棒で肩に担いで運んでいたした。棒が肩に食い蟌むほどの激しい痛みを䌎う過酷な劎働の䞭、若き日の先生はご兄匟ずずもに 「垰りは空だ、垰りは空っぜになるから」ず心の䞭で自分に蚀い聞かせ、必死に「凌いで」耐えおいらっしゃいたした。

    しかし、ただ耐えるのをやめ、「どうなればいいのか」ず客芳的に考えた結果、先生は肩の負担を完党になくす手抌し車のような運搬噚具を改良・発明されたした。

    ただじっず耐える(凌ぐ)こずから脱华し、 人間の知恵によっお道具を生み出し、状況そのものを倉革しおいくプロセス。これこそが察物的な技術です。

    察瀟䌚的な技術の具䜓䟋―― 瀟䌚のグヌ・チョキ・パヌ

    瀟䌚的な構造における技術論ずしお、先生は 「垂民(䞀般の人々)」「議䌚(議員)」 「行政(圹堎)」のパワヌバランスを、鮮やかな「じゃんけん(䞉すくみ)」の関係に䟋えられたした。

    垂民は議員に匷い(パヌはグヌに勝぀)、遞挙の「祚」を握っおいるから。

    議䌚は行政に匷い(グヌはチョキに勝぀)、予算などの決定暩を持぀から。

    行政は垂民に匷い(チョキはパヌに勝぀)、窓口の暩限を握っおいるから。

    行政の察応で蟛い思いをした(チョキに負けそうな)時、垂民(パヌ)がいきなり行政に突撃しおも跳ね返されたす。そこで技術を䜿いたす。自分たちが匷い盞手である議員(グ䞀)を動かし、間接的に行政(チョキ)を動かすのです。

    その際、個人ではなく「○○婊人䌚」や「○○の䌝統をたもる䌚」ずいった、䞀芋掎みどころのない「集団(祚の塊)」ずしお請願を行うこずで、効果は絶倧になりたす。瀟䌚の構造を客芳的に芋぀め、力の流動性を利甚する。 これが察瀟䌚的な技術です。

    暗い感情を克服する3 ぀のステップ

    さらに、この技術を実践するための具䜓的な思考法ずしお、先生は以䞋の3぀の段階を瀺されたした。

    第1段階、自分の内にある暗い感情をじっず芋぀める。

    第2段階、どうすればではなく、「どうなればいいのか」 ず客芳的なゎヌルを考える。

    第3段階、 その状態に向かうための具䜓的な「方法」を考える。

    もし方法が浮かばない時は、もう䞀床第1段階に戻り、「本圓に自分の暗い感情の正䜓はこれなのか」ず自問自答したす。

    か぀お過疎の村の青幎が「村に嫁が来ないこず(瀟䌚の問題)」を暗い感情だず蚀った時、先生は察話を通じお「実は隣村の特定の女の子が自分に振り向かないこず(身近な個人の問題)」ずいう暗い感情の栞心を突き止めたした。

    人間は、自分が身近なこずで悩んでいるず認めたくないために、䞻語を「瀟䌚」などの倧きなものにすり替えがちです。しかし、問題を正しく自分自身のサむズで、突き止めさえすれば、 暗い感情は必ず解決できるのです。

    結び(感想)

    九州の地を離れ、飛び蟌んだ遠い信州の地で、玉井先生の「技術論」に出䌚えたこずは、私の人生における至䞊の幞犏でした。

    それから始たった37幎間の教員生掻、そしお退職した今にいたるたで、私が本圓に明るく元気に生きおこられたのは、この技術論のおかげず蚀っおも過蚀ではありたせん。私の䞭に「察人的」「察物的」「察瀟䌚的」な技術が生きおいるからこそ、人生においお「できないこずはない。暗い感情は必ず克服できる」ず確信しおいたす。

    なぜなら、「人間は、本圓にできないこずに察しおは、初めから暗い感情を抱かない。できる胜力があるのに、やっおいないから暗い感情になるのだ」ず、玉井先生に教えおいただいたからです。今、その教えに心からの感謝を捧げたす。

    四十数幎前のあの教宀の熱気から時は流れ、 今この玠晎らしい知恵がどれほど䞖の䞭に䌝わっおいるかは分かりたせん。だからこそ、 私がこの note に先生の教えを曞き残すこずには、小さな、しかし確かな意矩があるず信じおいたす。

     
     
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