
夏を謳歌する花たち
夏の訪れを感じたくなり、花壇のある公園へカメラを持って出かけました。
朝の空気はまだ少しだけ涼しく、木々の間を吹き抜ける風が心地よく頬をなでていきます。
園内を歩き始めると、夏の花たちが一斉に季節の主役になっていました。
ひまわりは太陽に向かって胸を張るように咲き、百日紅(さるすべり)は濃い緑の葉の中で鮮やかな花を揺らしています。


まるで「夏へようこそ」と迎えてくれているようでした。
近づいて見ると、花びらの重なりや葉の美しい曲線、小さな虫たちの営みまでが目に入ります。




一枚写真を撮るたびに、公園の静かな時間がゆっくりと流れていきます。
写真を始める前なら、きっと「花が咲いているな」と思うだけで通り過ぎていたでしょう。
けれどカメラを持つようになってからは、花の色や光の当たり方、背景の木漏れ日、風に揺れる姿までもが気になるようになりました。
写真は景色を変えるのではなく、景色を見る私自身の心を変えてくれる趣味なのだと感じます。
夏は暑さばかりが話題になります。
しかし、公園をゆっくり歩いてみると、花たちは強い日差しをものともせず、一日一日を精いっぱい生きています。









その姿には、「今を大切に生きよう」という静かなメッセージが込められているように思えます。
帰り道、カメラの液晶には色鮮やかな花の写真が何枚も並んでいました。
それは単なる花の記録ではなく、夏の風や木漏れ日、蝉の声、そしてその日、公園で過ごした穏やかな時間まで一緒に写し込まれた、私だけの夏の思い出でした。
これからも季節が変わるたびに、私はこの公園を歩くのでしょう。
そのたびに花たちは違う表情で迎えてくれます。
だから私は今日も、カメラを片手に、夏を謳歌する花たちに会いに行きます。

またお会いいたしましょう。