Mitsuru's ROOTS MUSIC #87~97
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #87
声を聴いただけで、 なぜか胸がいっぱいになる歌手がいます。
Beniamino Gigli。
柔らかく、温かく、 ときに涙を含んでいるような声。
圧倒するためではなく、 人の心のいちばん柔らかな場所へ そっと触れるために歌っているように感じます。
歌には、 強さだけではなく、 優しさで人を震わせる力がある。
Gigliの声を聴くたび、 そんなことを思います。
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #88
人間の声には、 どこまで可能性があるのだろう。
Joan Sutherland。
軽やかに駆け上がる声。
どこまでも伸びていく高音。
そして、音そのものが宙を舞うような歌唱。
彼女の歌を聴いていると、 「歌う」という行為から重力さえ消えていくように感じます。
技術を極めたその先にある、自由。
僕にとってJoan Sutherlandは、 人間の声が持つ可能性そのものを聴かせてくれる歌手です。
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #89
美しい声だけが、 人の心を動かすわけではない。
Aureliano Pertile。
彼の歌には、 言葉があり、人物がいて、 その向こうに人生が見える。
ときには声の美しささえ犠牲にして、 その一瞬の感情を伝えようとする。
僕は、そんな歌に惹かれます。
歌とは、声を美しく飾ることではなく、 その人間を生きること。
Pertileの歌を聴くと、 その原点へ戻らせてもらう気がします。
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #90
美しいものは、 どこか儚い。
Anna Moffo。
柔らかく、繊細で、 どこか影をまとったような声。
激しく感情をぶつけなくても、 ほんの少しの声の揺らぎや、 一つの言葉から心が伝わってくる。
人の心を動かすのは、 強さだけではない。
壊れてしまいそうな繊細さもまた、 歌の力になる。
彼女の歌を聴くたび、 そんなことを感じます。
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #91
完璧だから、 忘れられないのではない。
Giuseppe Di Stefano。
太陽のように明るい声。
息づかいまで伝わってくるような歌。
喜びも、恋も、悲しみも、 感情がそのまま声になって溢れてくる。
ときには危うい。
だからこそ、目が離せない。
僕にとってDi Stefanoは、 「歌うことは、心をさらけ出すこと」 を感じさせてくれるテノールです。
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #92
流行が変わっても、 時代が変わっても、 古びない美しさがあります。
Antonietta Stella。
豊かに響く声。
美しいレガート。
そして、舞台に立つ人物の感情を 気高く描いていく歌。
派手な個性を誇示するのではなく、 音楽の中に身を置き、 一つひとつの旋律を丁寧に紡いでいく。
彼女を聴いていると、 「美しく歌う」ということの尊さを 改めて感じます。
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #93
大きな声を出すことでも、 高い音を響かせることでもない。
一つの言葉を、 一つの旋律を、 どう相手の心へ届けるのか。
Carlo Bergonzi。
彼の歌には、 無理に感動させようとする瞬間がありません。
丁寧に言葉を紡ぎ、 美しいレガートの中で、 音楽そのものを語っていく。
そして気がつけば、 心を掴まれている。
歌とは、声の大きさではなく、 一つのフレーズに何を込めるか。
Bergonziを聴くたび、 そんな当たり前で難しいことを思い出します。
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #94
圧倒される声があります。
驚かされる声があります。
そして、 包まれるような声があります。
Renata Tebaldi。
豊かで、温かく、 どこまでも美しく広がっていく声。
けれど僕が惹かれるのは、 その美声だけではありません。
悲しみを歌っていても、 その奥にどこか人間への優しさがある。
声の力で押し切るのではなく、 一つの旋律を大切に抱きしめるように歌う。
歌には、人を包む力がある。
Tebaldiの声を聴くたび、 そんなことを感じます。
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #95
美しい声だけが、 人の心を震わせるわけではない。
Giuseppe Giacomini。
暗く、重く、 ときに鋼のような輝きを放つ声。
その歌を聴いていると、 「上手い」という言葉だけでは どうしても足りないように感じます。
一つの声の中に、 苦悩も、情熱も、人生も、 すべてが刻まれているように聴こえる。
オペラの登場人物を演じているはずなのに、 いつの間にか、 一人の人間そのものが歌っている。
僕が昔の偉大な歌手たちに惹かれるのは、 きっとそこなのだと思います。
完璧だからではない。
声の向こうに、 生きている人間が見えるから。 声には、その人が生きてきた時間が宿る。
Giuseppe Giacomini。
僕にとって、 「歌とは何か」を考えさせてくれる 大切なテノールの一人です。
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #96
オペラだから。 ミュージカルだから。 ポップスだから。
音楽に引かれた境界線は、 本当に必要なのだろうか。
Alfie Boe。
クラシックで培った声を持ちながら、 ミュージカルも、ロックも、ポピュラーソングも歌う。
けれど、どこへ行っても変わらないのは、 「歌を届ける」こと。
ジャンルを越えても、 心に届く歌の本質は変わらない。
彼の歌を聴いていると、 そんなことを感じます。
♫Mitsuru's ROOTS MUSIC #97
圧倒するためではなく、 誰かの心に寄り添うために歌う。
Josh Groban。
深く、温かく、 静かに包み込むような声。
その歌を聴いていると、 声はときに、 言葉以上のものを届けられるのだと思います。
悲しみの中にいる人へ。
大切な誰かを想う人へ。
声は、祈りになる。
僕にとってJosh Grobanは、 そんな歌の力を感じさせてくれる歌手です。
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