
缶ペンケースへの憧れ
なんとなく、どこか憧れたり
羨望の眼差しをむけてしまう時が誰しもある。
あいつが着てたsupremeのTシャツ。
先輩が連れてた
JILL STUARTの香水を付けてた彼女さん。
学生時代昼休みに親の手作り弁当を食う俺を横目に
コンビニのサンドウィッチを食ってたあいつ。
子供の頃PUMAのエナメルの筆箱を使ってた俺と
おせちの重箱みたいな
缶ペンケースを使ってたアイツ。
人間のコンプレックスはこう言う憧れと羨望と
人に言うほどでもない小さな劣等感の積み重ねが
気がついた時には自分では拭いきれないくらい
酷くしつこくこびり付く。
なんて事ない風景に
いつも通りの毎日に
最初は自分さえも気付かなかった憧れが
いつしか喉に刺さった小骨の様な違和感に変わる。
タチが悪いのは、この憧れや羨望は
歳を食えば歳を食うほどに一つ一つがデカくなる。
「営業部の期待のホープ」
「半笑いで話す残りの住宅ローン」
「外車は燃費が悪いと自虐気味に話してたあいつ」
こんな風に一つ一つのコンプレックスの種が
種というにはあまりにも大きく膨らみ過ぎる。
コンプレックスさえも
そんな嫌いな部分も自分だと
受け入れてやらないと今日と明日が
少し生きづらくて息苦しい。