
「月30万稼げる」を信じて770万円を投じた民泊が、深夜のシーツ洗いで終わるまで
あなたの失敗談、買い取ります。
今回は、会社員として副業に挑戦してきた方の失敗談です。
副業で始めた民泊事業にコンサル代だけで70万円をつぎ込むも軌道に乗らず、休日返上で見知らぬ客の残したゴミや汚れ部屋を片付ける生活へと転落。
「不労所得」を夢見て始めた副業が、いつしか本業以上に疲弊する労働と化していった、そのどん底の記録です。
※本記事は2026年8月現在、すべて無料で公開しています。
自己紹介
【年齢】30代
【職業】会社員
【収入源】本業給与+古家投資(築古戸建の再生・賃貸)
【失敗談のメイン】副業で始めた民泊事業の失敗(コンサル代70万円+契約・修繕費700万円)
対談
――そもそも、民泊を始めたきっかけは何だったんですか?
会社の喫煙所で後輩に「民泊、月30万くらい稼げますよ」って言われたんです。当時Airbnbって言葉もよく知らなかったんですけど、その一言で完全に火がつきました。
――なぜそこまで一気に心を動かされたんでしょうか?
正直、当時の生活に大きな不満があったわけじゃないんです。ただ、毎日会社に行って、気を使って、資料作って……という生活の中で、「会社以外の収入があったら」「もっと自由になれたら」ってずっとどこかで思ってたんですよね。そこに「ほぼ自動で月30万」という言葉が刺さっちゃった感じです。
――物件探しから契約まで、かなり早かったそうですね。
そうなんです。次の日にはもう「民泊 物件 格安」みたいな感じで検索しながら物件を検索していました。今思うと検索ワードからして完全に初心者丸出しなんですけど、当時は本気でした。その後、問い合わせからすぐに連絡が来て、内見を行い、即契約。みたいな感じで、とにかくスピード感が大事だと言い聞かせて契約しました。
ただ、その後の流れや修繕等については初心者丸出しだったのと、ちょっと額が額なので恐怖心も出てきて、これはプロの人に教わりながらやったほうがいいなと感じ、民泊関係のコンサルタントに依頼をしました。
――コンサルタントに依頼したのはなぜですか?
民泊なんて完全に初めてだったので、正直何も分からなかったんです。後輩に何度も聞くのも気が引けるし、だったら最初だけでも詳しい人に頼ろうと。紹介された方に登録サポート費を払って契約したんですが、あれこれ追加提案されるうちに、最終的にコンサル代だけで70万円ほど払うことになりました。
――結構な金額ですね。
そうなんです。最初は数万円のつもりだったのが、気づいたらそこまで膨らんでいました。今思うと、一つひとつの提案を冷静に判断できていなかったんだと思います。
――部屋作りはどうでしたか?
そこはすごく楽しかったです。特に押入れを外国人向けのワークスペースに改装したのは、自分でも結構気に入ってました。ただ、今振り返ると、まだ1円も稼いでいないのに気分だけは完全に事業オーナーだったな、と思います。
――実際に運営してみて、最初はどうでしたか?
最初の予約が入った時は普通に嬉しかったですし、良いレビューが来るとスマホの前でニヤニヤしていました。でもすぐに気づいたんです。「あれ、これ全然楽じゃない」って。
――具体的にはどんなところがきつかったんですか?
予約が入るたびに、部屋確認、掃除、シーツ交換、備品補充、メッセージ対応が発生するんです。外国人のお客さんも多かったので、翻訳アプリと会話してる時間の方が長いくらいでした。しかもレビューが命なので、通知が鳴るたびにビクビクしていましたね。
――平日は会社員をしながら、というのも大変そうです。
まさにそこです。平日働いて、休日は民泊対応。スマホの通知は常に気になるし、部屋が汚されるたびにメンタルが少しずつ削られていく感じでした。それでも最初のうちは「まあこんなもんか」って思うようにしてたんですけどね。
――一番きつかった瞬間を挙げるとしたら?
ある日、掃除に行ったら部屋が完全に荒れてたんです。ゴミも食べ残しも散乱してて。しかもベッド周りを片付けてたら、使用済みのコンドームから出た精液がベッドシーツに流れてしまっていて。
あの瞬間、自分の中の「副業への夢」がすっと消えたのを覚えています。
――その時、率直にどう思いましたか?
「俺、何やってるんだろう」って、本当にそれだけでした。
コンサル代だけで70万円払って、それでも平日働いて休日に見知らぬ誰かが散らかした部屋を片付けてる自分を見て、一気に冷静になったというか不労所得への情熱が消えかけたというか。
――民泊自体はやめてしまったんですか?
最終的にはやめました。
ただ、民泊そのものを否定したいわけじゃないんです。今は清掃代行や管理代行の仕組みも整っていて、うまく運営してる人もたくさんいます。単純に、当時の自分には向いていなかったんだと思います。
――ご自身にはどんなスタイルが合っていたんでしょうか?
毎回違う人が来て常に動き続けるより、長く住んでくれる人がいて、毎月安定して家賃が入る方が性格に合っていました。それに気づけたのは、この失敗があったからだと思います。
――そこからどうやって今の形にたどり着いたんですか?
いろんな副業を転々として、最終的に古い家を再生して貸し出す賃貸経営に落ち着きました。契約料と修繕費で合計700万円ほどかかりましたが、民泊と違って長期的に安定収入が見込める投資だったので、金額は大きくても納得感を持って進められました。今もサラリーマンを続けながら運営していて、深夜にゴミ袋を持ちながら「俺、何やってんだろう」と呟くことはもうなくなりましたね。
――今、副業を探している読者に伝えたいことはありますか?
「流行っているかどうか」だけで選ばない方がいいです。本当に大事なのは「自分に合うかどうか」。僕はコンサル代70万円に修繕費等で700万、合計770万を民泊事業に注ぎ、高い授業料を払いましたけど、その失敗があったから今の形にたどり着けたので、無駄だったとは思っていません。
――最後に、当時の自分に一言かけるとしたら?
「その話、一回冷静になってから決めなよ」って言いたいですね(笑)。行動力があるのは良いことなんですけど、あの時の自分は完全に勢いだけで動いてました。もう少し立ち止まって考える癖をつけてほしかったなと思います。
この失敗談から得られた経験と教訓
■「流行っていること」と「自分にもできる・合うこと」ではない。
→民泊は当時、後輩にとっては成功例だった。だが同じ手法が誰にでも合うとは限らない
■甘い言葉の裏にある実際のコストを、契約前に具体的に把握する
→「ほぼ自動」「不労所得」という言葉の裏で、結果的にコンサル代だけで70万円という出費につながった。提案のたびに冷静に総額を確認する姿勢が必要だった
■勢いでの即決契約は、判断材料が揃う前に動いてしまう
→契約前に「一度立ち止まって考える」というプロセスを意図的に挟むことが、同じ轍を踏まない最も具体的な対策になる
■失敗の経験自体が、次の投資判断の精度を上げる
→民泊での70万円の失敗があったからこそ、その後の700万円規模の古家投資では、納得感を持って判断できるようになった。失敗は無駄ではなく、次の選択の土台になる
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— あなたの失敗談、買取ります (@shippai_kaitori) August 27, 2026
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