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約3〜4時間で1週間分!船舶調理師の買い出しのリアル。

約3〜4時間で1週間分!船舶調理師の買い出しのリアル。

前回は、船の上で10〜13人分、1週間〜10日分の献立をどのように考えているのかを書きました。

今回は、その献立をもとに、

「実際にどんな物を買っているのか?」

「限られた時間の中で、どうやって大量の食材を買っているのか?」

船舶調理師の「買い出しのリアル」について書いてみたいと思います。

船での買い出しは、家庭の買い物とはかなり違います。

私の場合、買い出しができるのは荷役中。

港からスーパーまでの移動や手続き、帰船するまでの時間を考えると、実際に買い物ができる時間は正味3時間ほどです。

その約3時間で、10〜13人分、約1週間〜10日分の食材を一気に買いそろえます。

買い物には私なりの「順番」があります

店に着いたら、手当たり次第に買っていくわけではありません。

私の場合は、だいたいこのような順番で回ります。

まずは野菜やフルーツ。

次に調味料類やお米。

卵、豆腐、漬物、練り物などを買い、

その後に冷凍食品。

続いて肉類。

そして最後に、一番傷みやすい魚類を買います。

なぜ魚を最後にするのか。

理由は単純で、できるだけ常温に置かれる時間を短くしたいからです。

特に時間に追われている買い出しだからこそ、

「何を買うか」だけではなく、

「どの順番で買うか」

も大切になります。

1週間分で、バナナ箱約10箱

買い物が終わると、今度は箱詰めです。

1週間分でも、食材の量はだいたいバナナ箱10箱ほどになります📦

10〜13人分となると、一つ一つの量も家庭の買い物とは全然違います。

そして、この箱詰めも適当に入れているわけではありません。

私はいつも、

「テトリスみたいだな」

と思いながら詰めています(笑)

隙間をなるべく作らず、

形の違う商品をどう組み合わせれば、少ない箱数に収められるか。

実は、ここでも結構頭を使います。

なぜ箱数を減らしたいのかというと、荷物が増えれば、それだけ運ぶのも大変になります。

箱が増えすぎると、タクシー1〜2台に載りきらず、3台も必要になることもあります。

時間にも限りがありますから、なるべくコンパクトにまとめたい。

だから、

「これはここに入る」

「この隙間にこれを入れよう」

「こっちの箱に移した方が収まりがいい」

と考えながら、本当にテトリスのように詰めていきます。

箱詰めで気をつけていること

ただ、箱数を少なくすればいいわけではありません。

一番大切なのは、食材を傷ませずに船まで持ち帰ることです。

特に魚や肉は気を使います。

私はなるべく、冷凍食品と魚や肉を一緒の箱に入れるようにしています。

冷凍された商品が保冷剤のような役割をしてくれるので、船へ持ち帰るまで少しでも温度が上がりにくいようにするためです。

もちろん、

豆腐や卵のように壊れやすい物は、上から重い物を載せないようにします。

フルーツや野菜も、潰れやすい物があります。

「たくさん入ればOK」ではなく、

食材の特徴を考えながら詰めていきます。

これも、何度も買い出しをしているうちに少しずつ身についたことです。

買って終わりではありません

家庭ならスーパーで買い物を終えれば、

「今日も買った、買った!」

で終わるかもしれません。

でも船の場合は、そこからがまた一仕事です。

大量のダンボールをタクシーに積んで港へ戻り、船まで運びます。

そして船に戻ったら、

冷蔵する物。

冷凍する物。

常温で保存する物。

それぞれ仕分けして、冷蔵庫や冷凍庫に収めていきます。

これから1週間〜10日、

その食材を使って乗組員の食事を作っていくことになります。

買い忘れがあっても、

「明日また買いに行けばいい」

というわけにはいきません。

だから買い出しが終わって、すべて船に積み込み終えた時は、

「よし、今回も無事に終わった」

とホッとします。

船舶調理師の仕事というと、

どうしても「料理を作っている姿」を想像すると思います。

でも実際には、その料理を作るための買い出しから食材管理まで、すべてがつながっています。

約3時間で1週間〜10日分を買い、

バナナ箱約10箱に詰め、

船まで持ち帰る。

私自身、船舶調理師になるまでは、買い出しにここまで頭を使うとは思っていませんでした。

でも、この買い出しが無事にできて初めて、船員さんたちの毎日の食事を作ることができます。

料理を作る前から、もう船舶調理師の仕事は始まっているんです。

次回は、買ってきた大量の食材を、

「船の冷蔵庫・冷凍庫にどう収納しているのか」

そんな船ならではの食材管理についても書いてみたいと思います。

本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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