
文学賞に落ちる準備
私は小説家になりたい。
だが、
本気でなれるとは思っていない。
おそらく、それなりには面白いものが書けていると言う自信はある。
しかし、それがプロレベルだとは到底思えないのだ。
それでも私は賞に応募し続けたい。
チャレンジし続けたい。
打席に立ってバットを振り続けたい。
私は精神疾患で仕事を失った。結婚も諦めた。働いていない。
幸い、それなりに高給取りだったおかげでFIRE生活ができているが、無職の子供部屋おじさんとして社会の底辺にいる。
そこから這い上がる手段が小説だ。なんて言う気はない。
底辺に落ちて知ったが、底辺は底辺で気楽なもんなのである。
私はもう自分は生きるだけでいいと思っている。思えている。
友達や兄弟親戚に「小説書いてんねん」と言っても「おーがんばれや!」と言われる環境。
親も私が小説を書いているとどこか安心した顔をする。間違っても「働きなさい!」などとは言われない。
そんな、ぬるま湯の中で、それでも私は何か頑張りたいのである。
体調には波があり、働くことは難しい。
かろうじて、できるのが小説を書くことだ。物を書くことだ。
そんな私は賞に応募する。
もしかしたらを期待する。
だが、正直落ちたらどうしようとも思ってしまう。
私は、自分の小説を書く中で描いたキャラクターを好きになっている。
去年note創作大賞に落ちた時、何がショックだったかというと彼や彼女が日の目を見られないことだった。
諦めてはいる。それでも、諦めきれない。
そんな複雑な心境の中で最近、賞の落選にどう向き合うかを考えている。
小説を書き出した頃、こうはなりたくないと思っていた人たちがいる。
賞に落ちたことを審査員が見る目がないなどとのたまっている人たち。
潔くないなと思った。
それでも、最近はそれくらいのメンタリティが書き続けるためには必要かもと思っている。
自分の小説に対する絶対的な自信。
それを身につけたい。
そして、それくらいならできると思う。
恥ずかしい話、私は自分の小説を自分で読んで涙している。感動している。
少なくとも世界にたった一人、自分のファンはいることは知っている。
それだけあれば、もしかしたら十分なのかもしれない。
もしかしたら、いつか振ったバットにボールが当たるかもしれない。
そのことを期待して、神様に祈る気持ちで私は賞に応募し続ける。
そんな私の小説です。よければ読んでください。