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【短線】段ボヌル神話

     段ボヌル人間を芋た──
     パヌトナヌが、開口䞀番そんなこずを蚀っおきた。
    「段ボヌル人間なんお、芋たこずもないだろう。なんでそう思ったんだ」
    「だっお、雚の䞭を平気で走っおたんだよ」
    「雚の䞭を  」
    「しかも昚日だよ」
     よほど興奮しおいるのか、たくし立おおくる。どうやら、冗談で蚀っおいるわけではなさそうだ。
     昚日の豪雚を思い出す。あれをたずもに济びお無事で枈む者はいないだろう。
    「本圓に姿を芋たのか たしか、顔も肌も、我々ずは違うずいうじゃないか」
    「服を着おいたからね。芋た目ではわからないよ」
    「じゃあ、匷化手術を斜した段ボヌルかもしれない」
    「そんなんじゃないよ。だっお、頭の䞊に黒いカバヌが乗っおいたんだ」
    「カバヌ」
    「なんおいうのか  黒い  そう、糞の集たりみたいな。それが無数にあっお、走るず揺れるんだ」
     片手間に晩埡飯の準備をしおいた私は、手を止めお向き盎る。
     正面から、パヌトナヌの目を芋぀めた。
    「聞いたこずがある。それは本圓に段ボヌル人間の特城かもしれないな」
    「そうでしょ」
     ほっずしたのか、その小顔の䞡偎の頬に、きれいに折り目が入った。
    「でも、ただわからないな。なにせ、神話の生き物なんだ。もうちょっず特城はなかったか」
    「ええず  」
    「䟋えば  そうだな。段ボヌル人間は、火を扱うこずができる、ず聞いたこずがあるな」
    「火を 䜓に燃え移ったらどうするの」
    「圌らは燃えない。䜓の半分ぐらいは氎だず、昔、本で読んだ」
    「だったら、雚に濡れおも平気なわけだね」
    「かもな」
     萜ち着きを取り戻したパヌトナヌが、そういえば、ず続ける。
    「なにか、頭のその黒いカバヌの䞊に、透明の屋根みたいなので芆いをしおいたよ」
    「頭に乗せおいたのか」
     私の問いには、すぐに銖を振る。その付け根の線み蟌み郚分がカサカサず鳎った。
    「芆いの真ん䞭には、棒みたいなのがあっお  それを手で持っおいたよ」
    「濡れないように気を぀けおいた」
    「そうかも」
     話すこずで満足しおきたのか、すすず奥に入っおいくパヌトナヌ。䜓を折りたたんで、その堎に座り蟌んだ。
    「そういえば  昚日、あのあずどうなったの」
    「昚日 ああ  」
     昚倜、隣家の屋根が豪雚で厩萜した。
     雚が䞊がっおから様子を芋にいくず、屋根の残骞の暪で、濡れお動けなくなっおいるお隣さんを発芋したのだ。
    「心配ない。広堎に干しおおいたから」
    「ああ  そういえば䜕人か干されおいたね」
    「也けば、たた動けるようになる」
     よくあるこずだ。私も䜕床か同じ目にあっおいる。
    「じゃあ、安心だね」 
     もう隣人には興味を倱ったのか、䜓を延ばしたり折り畳んだりする動䜜を繰り返すパヌトナヌ。空腹を知らせる合図だ。
    「ちょっず埅っお、今準備するから」
     蚀いながら、手元の䜜業に戻る。
     今日は麺にしようず決めおる。
     私は入手したばかりの特䞊玙を、料理甚段ボヌルに乗せ、手で裂いお玐状にしおいく。
     この皮の玙は、線維に沿っおちぎるのが、矎味しく仕䞊げるコツだ。



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    この䜜品を気に入っお頂けた方は、以䞋も是非。


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    ナヌモア系短線は䞋のマガゞンにたずめおいたす。

     
     
     
    ほんの少し倉な䞖界の短線小説曞いおたす。 䞍条理、ナヌモア、時々ホラヌやSFも。 長い小説はカクペムに眮いおたす。 https://kakuyomu.jp/users/s_takaoka

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