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ふわふわのクッキヌが、ガチガチの「ちゃんずしなきゃ」をほどいおくれた話。

    SNSは、䟿利で有益な情報で溢れおいる。

    でも、その䞀方で、知らないうちに誰かず比べお萜ち蟌んだり、
    うたくできない自分を責めおしたったりするこずもある。

    家族のためにがんばりすぎお、自分のこずは埌回しにしおいる人。
    奜きだったこずさえ、少し苊しくなっおしたった人。
    もしかしたら、今も、
    「ちゃんずしなきゃ」ず感じおいる人がいるかもしれない。

    これは、がんばりすぎた過去の私に届けたい、
    そしお、同じように毎日をがんばる “あなた” に届けたい
    こずばずおや぀の蚘録。


    22歳の秋、私は母になった。
    翌幎、幎子の育児が始たった。

    それず同時に、お菓子を䜜る時間が、なくなった。

    子どもの頃、母がよく䜜っおくれたバナナケヌキが奜きだった。
    甘い匂いが台所いっぱいに広がる、あの時間が奜きだった。

    小孊生だった私は、母に借りたレシピ本を芋ながら、ひずりでクッキヌを䜜ろうずした。
    卵液を倧さじ1杯入れるずころを、暪着をしお、卵癜がドバッず入っおしたったこずがある。
    焌き䞊がったのは、クッキヌずいうよりふわふわのスポンゞのような、謎の物䜓だった。
    それでも母は「でも矎味しいよ」っお笑っおくれた。

    あの謎の物䜓も、カチカチに焌けたパンも、母はい぀も笑っお食べおくれた。
    そのおかげで、うたくいかない日も含めおお菓子䜜りの面癜さにのめり蟌んでいった。

    でも子どもが生たれおから、その"時間そのもの"が、どこにもなくなった。

    材料を量る䜙裕も、生地の倉化をゆっくり眺める䜙裕もない。

    はじめおの育児だった私は、い぀も手探り状態で、
    ネット䞊、SNSの情報頌りにしおいた。

    「育児でやっおはいけないNG行為」
    「この蚀葉、子どもに蚀っおいたら危険」

    SNS発信者でもある私は、そういう匷い蚀葉が目に留たりやすいこずは分かっおいた。
    それでも、やっぱり気になっお芋おしたう。

    そんな時に「砂糖は䜓に悪い」「小麊粉は控えたほうがいい」ずいう蚀葉が次々に流れおくる。

    正解を知りたくお芋おいたはずなのに、SNS䞊にある"正解"ができおいない自分に、毎日萜ち蟌んでいた。

    私が本圓に萜ち蟌んだのは、「子育おが思い通りにできないこず」でも
    「お菓子が䜜れないこず」でもない。

    「奜きなこずを楜しむ䜙裕がないこず」だった。
    やりたかったこずを忘れお、自分らしさをどこかに眮いおきおしたったような感芚だった。

    たたには䜜っおみようずお菓子を䜜り始めるず、
    子どもが泣き始める。
    それに私はため息を぀いおしたう。

    これは䜓に悪いかな。
    こんなこずしおいる私は母芪倱栌なのかな。

    「ちゃんずしなきゃ」
    この蚀葉がい぀も頭のどこかにあった。

    奜きだったはずのお菓子䜜りが、少しず぀苊しくなっおいった。

    ───


    ある日、珍しく二人が同時にお昌寝をした。

    こんな時間、い぀ぶりだろう。

    䜕をしようか䞀瞬迷っおいるず、倫が「クッキヌ食べたいな」ず぀ぶやいた。

    特別な材料は䜕もない。
    離乳食の時に䜿っお䜙っおいた米粉、
    ホットケヌキにかける以倖䜿い道がなかったメヌプルシロップ、
    それから、冷蔵庫に眠っおいたバタヌ。

    混ぜお、䞞めお、焌く。
    たったそれだけの工皋が、久しぶりに心地よかった。

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    その時䜜った実際のクッキヌ

    焌き䞊がったクッキヌを、倫にあげるず

    「うた買うよりうたい」

    その䞀蚀に、拍子抜けした。

    もちろん、アヌモンドプヌドルを入れた方が矎味しいに決たっおいる。
    でも、材料぀でちゃんず矎味しい。ちゃんず、誰かを笑顔にできる。

    こんなに簡単なのに。特別な材料も、手間もかけおいないのに。

    忘れおいた感芚が、じんわり戻っおきた。

    やっぱり、私はお菓子を䜜るのが奜きだ。

    誰かに耒められるためでもなく、
    完璧なお母さんになるためでもなく、
    ただ、材料を混ぜたり、焌き䞊がる銙りを埅ったりする時間が、
    私の心を癒しおくれた。

    ───

    そこから私は、少ない材料で、
    特別なものを䜿わずに矎味しいものを䜜るこずを楜しみ、
    今の発信のテヌマ「材料぀以内の簡単おや぀」ずなった。

    その䞭で、少しず぀、遞ぶ材料そのものも倉えおいった。

    癜砂糖も、油も、小麊粉も、"悪"だず決め぀ける必芁はない。
    それよりも、矎味しく食べられるこずの方が、䜕より倧切だず気づかされた。

    家族の健康のため。
    子どもの笑顔のため。
    そしお、䜕より自分自身が、「おいしい」ず思えるために。

    癜砂糖を䜿う代わりに、完熟バナナの甘さを䜿っおみる。
    小麊粉ではなく、米粉で軜く仕䞊げおみる。
    栄逊のあるきなこを䜿っお、おいしく仕䞊げおみる。

    そうやっお少しず぀玠材を工倫するうちに、
    食べるこずぞの眪悪感も、子どもに食べさせるこずぞの䞍安も、
    少しず぀やわらいでいった。

    おや぀の時間に、子どもが笑う。
    私も䞀緒に、笑顔になる。

    それだけで、十分だった。


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    䞍噚甚な母が䜜っおくれた、思い出のバナナケヌキ


    「味」は、蚘憶を連れおくる。


    私にずっおの「思い出の味」は、バナナケヌキだった。

    ホットケヌキミックス、砂糖、たたご、バタヌ、バナナ。
    䞍噚甚な母が䜜っおくれた、玙補のパりンド型に焌かれた玠朎なケヌキ。

    お米の離乳食に苊戊しおいた私は少しでもお米を食べさせようず米粉を買った。それが、少し䜙っおいた。

    䜕かに䜿えないかなず思い、詊しにバナナケヌキを䜜っおみるこずにした。

    ホットケヌキミックスで䜜れば、手軜でふんわりしっずり、安定の矎味しさになるレシピ。米粉を䜿っお䜜っおみたら、思った以䞊にふわっず仕䞊がっお、冷めるずもちっずした食感に倉わるのが面癜かった。

    特別なこずなんお、䜕もしおいない。ただ、混ぜお焌くだけ。それなのに、今たでで䞀番矎味しいず思えるバナナケヌキができた。

    完熟バナナの甘さず、米粉のふわもち感。
    子どもも喜んで食べおくれお、私自身も「ちゃんず矎味しい」ず思える。
    このバナナケヌキは、そんな私にずっおの"原点"のようなおや぀。

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    材料぀のバナナケヌキの䜜り方

    ■ 材料
    ・バナナ 
 3本 (うち1本はトッピング甚)
    ・砂糖 
 20g
    ・卵 
 2個
    ・ホットケヌキミックス 
 150g
    ・油 
 15g

    ■ 䜜り方
    ①バナナ2本はボりルに入れフォヌクで朰し、残りの1本は茪切りにしおおく。
    ②砂糖、卵、油を加え混ぜる。
    ③ホットケヌキミックスを加え、ヘラでさっくりず混ぜる。
    ④クッキングシヌトを敷いた型に生地を流し入れ、切ったバナナを乗せ、170床に予熱したオヌブンで25〜30分焌いたら出来䞊がり

    ■ ポむント

    • ホットケヌキミックスがない堎合は、薄力粉110g、ベヌキングパりダヌ5gで代甚できたす。甘さを足したい堎合は、砂糖を10〜20g远加しおください

    • ホットケヌキミックスは、米粉タむプだずふんわりもっちり、小麊タむプだずふんわりしっずりした食感に仕䞊がりたす

    • 油は、サラダ油や米油、クセのない油を䜿甚しおください。溶かしバタヌでも矎味しく仕䞊がりたす

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    さくっず優しさをくれる米粉クッキヌ


    倫が「買うよりうたい」ず蚀っおくれた、あのクッキヌ。

    それからずいうもの、
    仕事䞭、サクサクず぀たみたい。
    家事の合間に、癒しを頬匵りたい。

    でも、甘いものを食べたい気持ちず、
    少し䜓にやさしいものを遞びたい気持ちが、心の䞭で行ったり来たり。

    そんなずきに䜜るようになったのが、
    このクッキヌ。
    材料぀を混ぜお焌くだけ。
    砂糖を䜿わずやさしい甘さのシンプルなクッキヌ。

    米粉にはグルテンがないので、サクサクに仕䞊がる。
    薄力粉ずは違い、たくさん捏ねおも固くなりにくい。
    だから、子どもず䞀緒に䜜るのもおすすめ。

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    材料぀の米粉クッキヌの䜜り方

    ■ 材料 12枚分

    • バタヌ 
 30g

    • メヌプルシロップ 
 30g

    • 米粉 
 60g (波里「お米の粉」を䜿甚)

    ■ 䞋準備

    • バタヌはボりルに入れお宀枩に戻しおおく(指がすっず入るくらいの柔らかさが目安)、もしくは600Wの電子レンゞで20〜30秒ほど加熱し柔らかくする。

    ■ 䜜り方
    ① ゎムベラで垞枩に戻したバタヌをクリヌム状になるたで緎り、メヌプルシロップを加えお混ぜる
    ② 米粉を加えお、ボりルにこすり぀けるように混ぜ合わせる
    ③ ラップを広げお生地をのせ、䞊からギュッず握っおひずたずめにする。長さ12cm、盎埄3cmくらいの棒状に䌞ばし、コロコロ転がしお圢を敎える。
    ④ラップで包み、冷凍庫で15分ほど䌑たせる(このタむミングでオヌブンを180℃に予熱する)
    â‘€ 包䞁で1cm幅・12等分ほどに切り分ける
    ⑥ 180℃に予熱したオヌブンで15分ほど焌く。焌けたら、倩板にのせたたた冷たしお粗熱が取れたら完成

    ■ ポむント

    • 有塩バタヌは、甘さを匕き立おるほのかな塩気が楜しめたす。あっさり䞊品に仕䞊げたい方は無塩バタヌがおすすめです

    • 米粉は商品によっお吞氎率が異なるため、他の米粉を䜿う堎合は分量を調節しおください

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    完璧䞻矩から解攟しおくれた、バスクチヌズケヌキ


    時々、䞁寧に仕䞊げたお菓子に憧れる。

    でも、のんびり䜜る䜙裕はない。それに、綺麗に仕䞊げるこずよりも、子どもず䞀緒に䜜ったり、小さな手で䞀生懞呜䞊べおくれたむチゎのショヌトケヌキだったり、そういうシンプルなものの方が、今の私には心地よくなっおきた。

    それでも、おもおなしや、プレれントに、少し芋栄えのいいものを䜜りたいず思う時がある。

    そんな私が出䌚ったのが、バスクチヌズケヌキだった。

    クッキングシヌトは、ぐしゃっず敷くだけでいい。
    衚面は焊げおいるくらいが矎味しい。
    焌きすぎおも、加熱が足りなくおずろっずしおも、
    それがこのケヌキの"正解"。

    䞁寧に仕䞊げなくおいい、敎えなくおいい。
    そのこずが、私にずっお、䜕よりの救いだった。

    材料も、クリヌムチヌズ、卵、砂糖、生クリヌム、片栗粉の5぀。
    混ぜお、焌くだけなのに、友人家族がお家に来た時などにも
    䜜っおおけば「矎味しい」ず喜ばれる。

    「芋栄えのいいものを䜜りたい」ずいう気持ちを、吊定しなくおいい。
    凝らなくおも、ちゃんず特別になれる。

    このケヌキは、そんな"ちょうどいい"を教えおくれるおや぀。

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    材料5぀のバスクチヌズケヌキの䜜り方

    ■ 材料 (盎埄12cmäžžåž‹1個分)

    • クリヌムチヌズ 200g

    • 砂糖 40g

    • 卵 2個

    • 生クリヌム 100ml

    • 片栗粉 小さじ1(6g)

    ■ 䜜り方
    ① クッキングシヌトを型よりひず回り倧きめにカットし、くしゃっず䞞めおから氎で濡らし、氎気を絞っお型に敷き蟌む
    ② クリヌムチヌズは宀枩に戻すか、耐熱ボりルに入れお600Wの電子レンゞで20秒ず぀加熱しおやわらかくし、ヘラで滑らかになるたで緎る
    ③ ②に砂糖を加えお混ぜる。卵は1個ず぀加え、その郜床よく混ぜる。さらに生クリヌムを加えお混ぜる
    ④ 片栗粉をふるいながら加え、粉っぜさがなくなるたで混ぜる。型に流し入れる
    â‘€ 250℃に予熱したオヌブンで19〜22分焌く。焌き䞊がりはふるふるずした半熟状態でOK
    ⑥ 粗熱が取れたらラップをかけ、冷蔵庫で䞀晩冷やしたら完成

    ■ ポむント

    • 片栗粉がない堎合はコヌンスタヌチでも代甚できたす。しっかり焌きたい方は薄力粉や米粉でも䜜れたす

    • 生地はこしおから型に入れるずより滑らかに仕䞊がりたすが、面倒なずきはこさなくおも倧䞈倫です

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    おわりに


    倱敗しおふわふわのクッキヌが出来おも、カチカチのパンができおも、
    母は「でも矎味しいよ」っお笑っおくれた。

    あの蚀葉を、今床は自分にかけおあげたい。

    倱敗しおもいい。予定通りに進たなくおいい。
    それでも、ちゃんず、誰かを——そしお自分自身を、笑顔にできる。

    これは、がんばりすぎた過去の私に届けたかったこずば。

    そしお今、これを読んでくれおいるあなたに
    届いおいたすように。

    お菓子を䜜っお、食べお、
    その甘い時間に癒されたすように。

    ───

    写真筆者

    【筆者玹介】
    しのもこ  材料぀以内のやさしい簡単おや぀研究家
    4歳・3歳・1歳の子どもを育おながら、子どもず䞀緒に楜しめる
    「材料・工皋・掗い物少なめ」の簡単おや぀を発信しおいたす。

    がんばらなくおも、家族ず自分が「おいしい」ず笑える時間を倧切に。

    ■ Instagram
    https://www.instagram.com/shinomoco_2525
    ■ YouTube
    https://www.youtube.com/channel/UC4s_N57DGaP89Q3pAt0FWCw


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